総数1921両を数えた115系電車も急速に数を減らしてきました。JR西日本では岡山電車区に少数残るだけ、JR東日本では、北関東の高崎・上越・両毛線で最近まで活躍が続きましたが211系などに置き換わりました。115系は、国鉄・JRに数多くあった“新性能電車”の一系列に過ぎませんが、私にとっては格別の思いがあります。まだ昭和の30年代、上野から日光まで乗ったのが、新製間もない115系でした。関西には、東京で使い古した車両しか来なかった時代だけに、ピッカピッカの車内に少年の心が躍りました。関西に久しぶりの新製電車である113系が投入されるのは、その翌年まで待たなければなりません。
格別の思いがある115系ですが、新潟車両センター、しなの鉄道には、まだ相当数の115系が活躍しています。しかし後継車両の増備が進んだり、置換え車両が発表されたりして、先が見えてきました。そんな思いを持って、平成最後の遠出として、新潟・長野を早回りしてきました。
▲新潟地区の115系のなかで、注目は“初代新潟色”と言われる赤黄の塗装のN40編成だ。まだ70系の時代、とくに雪の季節の目立つように、当時としては派手な赤黄に塗られた。この編成の事前情報が乏しく不安のなかでの撮影だったが、真っ先にやって来たのが、この編成で実にラッキーだった(鯨波~青海川 2019-4-24)。
新潟車両センターの115系は最盛期200両近くを擁したが、E129系の増備などで、現在では、3両編成が7本、21両が残っている。編成番号はN33~38、40の7編成で、働き場所は、越後線(新潟~吉田~柏崎)、弥彦線(東三条~吉田~弥彦)がメインで、信越本線にはほとんど顔を出さない。特徴はカラーバリエーションにあり、オリジナルの湘南色だけでなく、先の“初代新潟色”をはじめ、さまざまな新潟地区のオリジナル塗装を纏っている。
▲湘南色のN38編成が、越後線、弥彦線が十字に交わる吉田を発車して行く。クモハ115-1001Fで、長野から転属、2017年に長野色から湘南色に改められた。▲夕方の吉田駅に到着した越後線新潟発柏崎行き。クモハ115-1008FのN34編成、松本、長野からの転属で、“新潟リニューアル色”となっている。右に越後線の主役のE129系が見える。▲終点の柏崎に到着の上記の列車、この列車は後部に3両編成を増結した6両編成。昼間の越後線はE129系2連で、6両編成は、さすがにオーバースペックで、到着時の先頭車車内は自分一人だけだった。
▲信越線には、115系は新潟~長岡~柏崎~直江津に1往復残るのみ、鯨波~青海川で真っ先にとらえた直江津発長岡行き快速3371Mが、スバリ115系的中で、しかも初代新潟色だった。
▲日本海に沿って走る信越線鯨波~青海川は、やっと訪れることができた撮影地だった。以前に比べて楽しみは減ったが、朝の時間帯、貨物列車が続々と通過して効率が良い。▲自分としては、2015年から運転され、初めて見たE653系1100番台の「しらゆき」が新鮮だった。当日は、曇っていたが、国道から見下ろすアングルは多数あって、また晴れた日に再訪したいものだ。
▲遅ればせながらもJR線全線乗車を目指す身にとって、越後線、弥彦線は未乗車区間だった。両線は吉田で十字に交わるから重複乗車となって効率が悪いが、それでも半日で済ますことができた。終点の弥彦駅のきらびやかな駅舎に目を惹かれた。
ケーブル線の支障が側
総本家青信号特派員様
ピストンパンチのような115系の連続報告に驚いております。まず、赤黄の新潟色はラッキーでしたね。クモハ73106東ウラさんと越後線撮影に行きその日はお目にかかれず翌日再挑戦してキャッチしました。DRFCの皆さんとは渋川の先の利根川を渡ったカーブで70系の新潟色を撮ったことがあります。先日、デジ青コメントで広告電車やケバケバ電車はウンザリするが、復刻カラーは結構好みだと書いた記憶があります。しかし、プロ野球のユニフォームと同様少しオリジナル以外が多過ぎる感じがします。そうは言っても特別カラーが走っている限り静かに撮りに行かなくてはならないと思っております。18切符が使えなくなった第3セクターは足が遠のきがちですが、総本家さんの後を追いかけたいと思います。添付写真は若き日の115系562M宇都宮発上野行きで場所は最近罵声が飛び交うマナーの悪さで有名なヒガハス(東大宮-蓮田)の反対側で今風に言うならハスシラ(蓮田-白岡)です。元荒川の鉄橋と桜やその先の大カーブなど当時はここが定番地であったことは前述しましたさいたま生まれさいたま育ちのクモハ73106東ウラさんも証言されております。今は家がびっしりです。撮影日は1966年12月30日で帰省臨時急行列車をEF56、EF57等が牽引していましたが、現地には撮影者はいませんでした。
コメント、ありがとうございます。はい、何とか平成のうちに投稿をと思って、一日二回の投稿となりました。70系の新潟色は、私は見たことがありませんが、雑誌のカラーで見た時は衝撃でした。当時としては、余りにも派手な塗装で、批判も多かったように聞きますが、私には好ましい色でした。形式は違えど、115系の新潟色で長年の夢を実現できました。いずこも復刻塗装ばやりですが、意味不明のラッピングよりは、遙かに魅力的です。添付の写真、デカ目の原型ですね。ハスシラで撮られたのですか、たしかに、この歳になると、ガキから罵声を浴びせられるのは絶対にイヤです。どんな平凡な列車でもいいので、誰からも邪魔をされずに伸び伸び撮影したいものです。