奈良の駅名研究家と名乗っている以上、適宜研究報告もせねばならない。記念すべき、駅名に関する初投稿内容は「三山木駅」についてである。
さて、同志社大学京田辺キャンパス付近にはJR三山木駅、(近鉄)三山木駅があるが、同志社大学の鉄道ファンなら正しく読める駅名であることは間違いない。読み方は「みやまき」である。しかし、意外と大学生の中には「みやまぎ」と濁点付で読む人もいる。駅名研究家としては、一般の方にも駅名を正しく読んで頂きたいという願望があるため、この間違え方はあまり気に入らないものである(だからこそ、私は全国の駅名を正しく読めるよう勉強している最中である)。
そこで、次の写真をご覧いただきたい。これは某バス会社の「同志社大学正門2」停留所の行先案内である。「Miyamaki」と表記すべきものが「Miyamagi」となっている。ちなみに、このバス会社HPの運賃検索で「三山木駅」と入力するとしっかりと「みやまきえき」とふり仮名がふられる。
「みやまぎ」と読む例もあるのか、ただの誤植なのか、真相は如何に。
奈良の駅名研究家さま
新進の若手研究家らしい、鋭い研究成果、興味深く拝見しました。
三山木の読みについては、私も古い思い出があります。高校生時代(いまから45年前)、三山木から通ってくる級友がいました。聞くと“みやまぎ”から通っていると言いますので、私は以来ごく最近まで、そう思っていました。半世紀前でも、“みやまぎ”が人々の間で定着していた例です。
地名というものは、古来からの読みから転化して、発音しやすい読みへと変わり、やがて定着する例は多くあります。三山木も同様で、本来の“みやまき”より“みやまぎ”のほうが語尾が濁音のため、より力強く現代的な感じがします。あるいは、“三本木”“六本木”のように、末尾に“木”の入る地名の読みに引っ張られたこともあるかもしれませんね。
総本家青信号特派員さま
三山木にお住まいだった方が“みやまぎ”と読んでいたのであれば、やはり昔は“みやまぎ”であったのかもしれないですね。特に日常生活に支障がある訳ではないので、「き」か「ぎ」のどちらでも良いように思えます。
ただし、「みやまぎ」と一度ワード上に打って変換を試みてもうまくいかないはずです。試しにやってみると「みやまぎ」→「深山儀」となり、「みやまき」→「三山木」となります。したがって、しっかりと読み方を学んでおかないと、(例えば乗換案内検索等で)少し困ることがあるかもしれないですね。
駅名・地名は調べてみると意外と奥深いものです。