2011年 春から夏への中国鉄路の旅 Part13  阜新煤礦鉄路 その3

【上遊型のプロフィール】
前回の投稿でプルプルさんより「機関車のスペックも記載して」とのご注文が出ました。専門外ですが分かる範囲でまとめてみました。ベースとなったミカロとD51との比較もしてみました。


▲ 表でもお分かりのように蒸気機関車上遊型は、南満州鉄道のミカロを参考に製造されていています。
上遊型詳細公表がないのでの真偽性は不明ですが、極めて類似しています。製造開始当時は製造の基礎知識は欠落していたと思われますので、おそらく殆どがコピーされたものと推測します。前回の投稿で、朽ち果てた上遊型の写真を掲載していますが、その中に1台、番号不明ながら「JF****」と読み取れる蒸気がいました。外観を見ましても類似していました。

ミカロの写真は、2010年10月27日に瀋陽鉄道博物館訪問時に撮影しました。訪問記の詳細はこちらへ。

第10日目 5月27日 朝のヤード
昨夜フロントにモーニングコールを頼みました。朝3時半と言うとフロントのお姉さんは目を白黒です。お願いした私もこんな時間を依頼するのは初めてです。テーマは朝焼けのヤードですが、中々出会えないイメージを何としても撮りたいとの3人の願いでした。朝日が上がるのは4時半過ぎです。日中は風が吹きまくっていますので微風の早朝が1番良いかなと挑戦することにしました。 朝4時にフロントに集合、すぐにTaxiを捕まえて平安站ヤードへと向かいました。

▲ 東の空がほんのりと明るくなり始めた頃にヤードに着きました。4:29、0988号機フライアッシュを積んだ無蓋車3両を後押しして向かってきました。朝日が出るのはどの位置なのか、静かなヤードでその時を待ちました。

▲ 4:50過ぎに雲の合間から朝日が差し込んできましたが、うまい具合に列車は来ないものです。程よいアングルを求めてヤード奥まで移動開始しました。
▲ 5:18、ヤード内に入りますと、朝日を側面に受けて1210号機牽引の石炭列車の入替作業が始まりました。
▲ 5:28、セピア調の光景が広がる中、今度は1195号機が車掌車を先頭にズリ捨て車5両を後押ししてヤードに到着しました。
▲ 一仕事を終えての息遣いが聞こえてくる1195号機。工員が運搬車を持ってきて機関車からの石炭ガラをもらっていました。
▲ 5:47988号機牽引のズリ捨て5両編成到着、5:55には発車して行きます。
▲ 6:05、東風5D型-0068牽引の職工通勤列車6両編成108次が通過、平安站へと入線していきました。機関車と客車とも昨日夕刻の117次と全く同じ編成です。

【東風5D(DF5)のプロフィール】
東風(Dong Feng)の頭文字をとってDF型とも言われます。1974年に設計開始され試作車が完成しましたが、問題が発生して改良の末1984年より量産型の製造が始まり、1993年と1998年に改良されました。電気式で出力1210KW、最高速度80km/h、軸配置C-C、通過最小半径145m、全長18.8m、全高4,752mm、全幅3,285mm、ヤード内使用を目的に製造されています。ニュースソースはこちらです。


▲ 朝のヤードは上遊型のラッシュです。入替専用機は特に決まっていないらしく各機がズリ捨て作業を終えると入替を担当しています.


▲ 7:02、朝日を浴びて唯一の蒸気牽引の客車列車の到着です。今日の牽引機は1460号機、客車は昨日同様でした。下は、入替作業待機の13191818号機です。
▲ 7:11、朝日も上がってきて朝のヤードショーは終わりになりました。ズリ捨てに向かう1195号機と待機中の1319号機に挨拶してホテルに朝食を食べに戻りました。
  Part14  へ続く

2011年 春から夏への中国鉄路の旅 Part13  阜新煤礦鉄路 その3」への1件のフィードバック

  1. ぷるぷるです
    早速比較表を掲載していただき、ありがとうございました。D51との対比は、さすがに標準軌と狭軌の差が火格子面積の差になって現れているのでしょうか。全体寸法も一回り大きい機関車のようですね。その辺りが大陸的だし、逆に日本の鉄道が軌間も含めてガラパゴス的進化を辿って来たツケが見えるようです。

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