八月だ、もっと熱くなろう! 2013年 赤道直下のインドネシアSL撮影の旅 Part 5 PG.SUMBERHARJO(スンバルハルジョ製糖工場)

第4日目 7月30日 スンバルハルジョ製糖工場

00_集まってきた子供たち1▲ 14;33、指令所から集落へと向かう橋の上で撮影していましたら子供たちが撮って撮ってと集まってきました。元気が満ち溢れた子供たちです。こんな時代に戻りたらいいなあと思わずにはおられませんでした。

01_地図1昨夜からは宿をスンバルハルジョ製糖工場に近いペマラン(Pemalag)にあるRegina Hoteに移し、ここで3連泊します。そして今日もスンバルハルジョで1日を過ごします。朝は6時半過ぎの出発でした。

02_通学▲ 込み合う朝の道は、通勤・通学ラッシュです。白いヒシャブを被った女学生たちが自転車やバイクでそれぞれの学校へと向かいます。小学生たちはベチャに相乗りしての通学でした。

02_稲刈り▲ 6:58、スンバルハルジョ製糖工場が近づいてきました。スラメト山がくっきりと見える空の下、実った稲田では農民の皆さんがみんなで稲刈りの真っ最中です。

【 米を自給できない 農業大国 】
インドネシアの米作りの歴史は古くジャワ島では5~6千年前に始まったと言われています。ミネラル分を多く含む土壌に高温多湿な稲作に適した気候もあって一年に3回も収穫できます。00_インドネシア作物生産量インドネシアの国土面積は18,900ha。日本の3,779haと比べると約5倍の広さ、農地面積は4,850haと465haと日本の約10倍の広さがあります。

しかし米の作付面積に対しての収穫量は2009年実績で約4.9㌧/ha、日本の約5.3トン/haと比べると同じようですが、インドネシアは1年に3回の収穫です。
3回分で同収穫量なれば、約3倍の大きな開きがあります。これは水の管理が大きな要因として関係してきます。水田の水は、雨水だけでは足りず、灌漑設備を整えることにより大量の水の管理ができます。日本はこの技術が発達し、米の生産量が増え、面積辺りの収穫量が多くなる結果になるそうです。(参考資料はこちらです。)

それでもインドネシアの現在の生産量は中国、インドに次いでの第3位(ちなみに日本は第10位;2011/12年DATA)です。しかしインドネシアの国民はお米が大好きです。日本人の約2倍を食べるそうで、足りません。
1984年までは米の輸入国でした。2008、2009年は生産好調でわずかですが輸出できるようになりましたが、2010年は人口増加、経済危機、また干ばつ被害天候不順もあって再び輸入に転じました。以降は再び輸入が増加していますので、現在は国をあげての生産増加を図っています。日本はインドネシアにおける最大の経済援助国です。インドネシアの境地を救うために農業研修生の受け入れ、また現地での灌漑設備及び収穫増加への技術指導を行っています。

03_機関区1▲ 7:20、スンバルハルジョ製糖工場に着きました。左側ではトラックが止まっています。蒸気機関車の燃料のマキを運んでいました。

03_機関区2▲ 機関区の中は、ほどよく朝日が差し込んでいました。風もありません。撮影には絶好の条件なのですが、蒸気機関車の配置が良くありません。それでも良いカットが撮れないかと機関区内を動き回りました。

03_機関区303_機関区403_機関区503_機関区6

▲ 7:56まで約30分あまり機関区に差し込む朝の光を追いかけながらのカットです。機関車の配置にもよって作品は変わってきますので今日の条件下での精一杯のカットでした。

03_機関区703_機関区8▲ 機関区の外では給水と始業前の点検が始まっていました。先輩が年下の若者に指示を送っています。お客を乗せる列車を牽引するわけではありませんがローリーの脱線が多発するシュガートレインを牽引します。牽引機が途中で故障すればローリーの脱線のように簡単に復旧できません。仕業前の点検は念入りに行われていました。

この後指令所に寄って今日の運用を確認。撮影地は昨日ロケハンしておいたKESEMENと決めてチャーターをお願いしました。

今日の昼食も中華レストランです。グルメ党でもある我々は昨日に特別料理を注文しておきました。どんな料理が出るのか楽しみです。

04_昼食1▲ 左上はナシゴレン(焼き飯)、左上はミーゴレン(焼きそば)、左下はミークワァ(汁ソバ)、右下はアリ・アリア(ココナツミルクのカレー)、いずれもインドネシア料理の定番です。
▲ 上が我々が特別に注文した料理です。左上は蒸しワタリガニ。右上はカサバの焼き芋風。
カサバはイモ科で撮影中の線路の犬走りにも植わっていました。TJさんが知っておられてアリフさんにお聞きしますと、「栽培はとても簡単ですよ。」と言って茎をとって、地中に挿して入れました。これだけで発根し、そのまま生育するそうです。ここでは焼き芋風に焼いてくれましたので食しましたがサツマイモのように甘くはなく淡白な味でした。

2段目は魚をバナナの葉で包んで焼き上げたペペス・イカンペペスは包み焼、イカンは魚を指す言葉です。3段目もバナナの葉でエビを包んで焼いた料理です。
我々の中でもIMさんは実業家で渋谷で中華レストランも経営しておらえます。出された料理の数々は写真に撮られて味等の研究をされておられました。研修旅行にもなったでしょうね。
インドネシア料理の数々を堪能しました。

05_鉄橋2▲ 13:39、昨日撮影したRAMBUTでチャーターした9号機に今日も乗り換えです。凸凹になっている未舗装道路を大型車が通りますが、ご覧のように引っくり返らないか案じるほど傾いての走行です。運転席上の屋根に添乗しているおじさんが振り落とされないかと心配しました。
05_鉄橋1

▲ これは面白い三輪です。ハンドルはとても大きな丸型です。なんかの改造車なのでしょうね。

05_鉄橋5▲ いつもの橋での撮影ですが皆さんは下の河原へと下りられましたが、蚊やブヨにいつも襲われます私はパスして橋の上からとしました。蒸気機関車が橋を渡り始めますと子供たちが集まってきて興味深く観察しています。そしてこっちを向いて笑顔のポーズです。
05_鉄橋3
05_鉄橋6▲ 14:41、集落の橋からは本線から分岐しているKESEMENへと行く路線へと向かいます。ここで撮影用に空ローリーを連結しました。我々の要望は5両程度でしたが今日はサトウキビ輸送が盛況で空ローリーがそんなには用意できないとの答えでした。
分岐のスイッチバックを使って進行方向に連結、後押しで出発です。
05_鉄橋4▲ 15:36、KESEMENへと向かう路線は昨年と違って約3mにも成長した一面のサトウキビ畑の中を掻き分けるように進みます。刈取りも近いのでしょうね。日暮れが近づいたようです。
16時、平面交差のある、KESEMENに到着しました。

05_夕暮れ2▲ 16:33、夕陽が傾きだした頃、水路を渡る9号機編成です。空と川面に2つの夕陽が見える場所を見つけての今日一のカットでした。

05_夕暮れ3▲ 17:26、一旦雲の中に入った夕陽でしたが、沈む直前で姿を見せてくれました。
05_夕暮れ4▲ 17:32、落日間際の撮影です。

05_夕暮れ5▲ 17:50、陽が落ちてから花火の撮影に備えようとカメラの設定等を話し込んでいましたら見る間に空がオーロラ状態になっていました。これは撮らなければと9号機の走行をお願いしましたが、オーロラは数10秒の世界で消えてしまいました。これは思いもつきませんでした。
上の写真はオーロラの空がほぼ消えかかった状態です。惜しかった一瞬でした。

05_夕暮れ6▲ 18:07、花火が見えましたので三脚に固定撮影です。9号機はゆっくりとこちらに向かって走ってきます。シャッタースピードは1/6秒、よくブレずにピントが合ったと思います。
【DATA】 D300E、VR28-300㎜、焦点距離112㎜、絞りF6.3、1/6秒、-03段、手振れ補正ON、ISO4500、オートフォーカス撮影、3D-トラッキング、AF-C

06_花火1▲ 18:16、花火の撮影は2回行いましたが、変わったことをしてやろうと色気が出まして、真横からの流し撮影に挑戦しました。
いずれも見事に失敗で昨年のリベンジは果たせませんでした。
雰囲気だけでもご覧ください。

06_花火2【DATA】上下とも、レンズ単眼35㎜、F2.8、絞りF2.8、1/5秒、-0.3段、手振れ補正Off、オートISO5600(上)、ISO5000(下)、手持ちマニュアル撮影。他の皆さんは斜め前から撮っておられました。見せてもらいましたが素晴らしく、まだまだ私の腕は未熟です。単眼の55㎜F1.4も持ってきていましたのでこちらを装着してシャッタースピードは1/15~30にすべきでした。

06_花火3▲ 18:34、再び三脚に固定で撮影です。5WのスポットヘッドライトをMさんのアルミバックに固定して照らしての撮影です。これはまあまあ決まりました。
【DATA】 D300E、VR28-300㎜、焦点距離㎜、絞りF5.6、30秒露光、-03段、ISO100、マニュアル撮影、手振れ補正Off、AF-C

その後は9号機に乗車して集落の橋まで移動して昨日のリベンジに挑みましたが、カメラをセットする前に走り出し、セット後もバイクや車が横切ったりで写真にはなりませんでした。

07_夕食▲ 20:30、今夜も中華レストランでの夕食です。地鶏でとったスープ類はとっても美味しくいただきました。

明日はスンバルハルジョでの最後の仕上げの撮影ですが、身体が休養を求めています。こちらに来る前から数えて5日間便通がありません。下痢で苦しまれる方があられましたが逆もしんどいものです。午前中は休養を取って排出に努め、昼からの参加を申し出ました。 Part6へ続く

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