ありがとう三江線 Part5 廃線1日目、三江線(口羽~長谷)の廃止駅訪問

第4日目 4月1日 その1

静かな朝を迎えました。連泊したバカンスハウスの近くに鉄路はありますが、今日からはもう走行音を聞くことはありません。昨日まで鉄ちゃんたちが群がっていた線路横の道路には人影はなく時折通る自動車のタイヤ音しか聞こえてきません。

8:00 コテージから大和荘へ行って朝食をとりながら地元紙朝刊を見ますと三江線廃線の記事で埋め尽くされています。朝のTVニュースも昨日の騒動をトップニュースで伝えていました。

9:27 宿泊した大和荘は新しく建て替えるために5月でいったん閉鎖されるそうです。リニューアルオープンするのは2年後になるそうですので支配人と再会できるのはその後です。今度は廃線跡がどうなったかを見に来ますと、言い残して大和荘を後にしました。

▲ 今日の行程です。三次からJR芸備線で広島に行き路面電車を撮ると言われるNETさん三次駅に送ってから我々3名は木次線に寄ってその後は鳥取を目指します。

走り出して直ぐに不銹鋼號さんから「口羽駅を撮ったが道路橋の上からで駅舎を訪問したいので寄って欲しい。」と要望がでました。もう昨日のように時間に追われた旅ではありません。廃線翌日の駅の様子も見てみたいと全員の意見がまとまりましたので375号線から離れて行ってみる事にしました。

▲ 9:49 口羽駅に到着です。1963年(昭和38年)6月30日 、三江南線が式敷駅から延伸した際の終着駅として開業しました。有人駅でしたが現在の駅舎は待合室だけで事務室や官舎はありません。左側に新しく高架道路が出来ていますので建設の際に駅舎の一部が撤去されたようです。

▲ ホーム等は昨日のままですが、通路にはパイプ柵が設置されて立入禁止です。近くの住居の方から最終列車が行ってしまって直ぐにJR作業員が柵を設置していったとの話を聞きました。何と素早い処置なのでしょうか。廃線後の鉄道施設の殆どは地元自治体に無償譲渡されることが決まっています。ただ書類上の手続きはこれからですのでその間の保存のための処置と思われます。

どうせ三次に向かうなら廃線跡の側道を通ろうと意見がまとまり狭い旧道を南下しました。

▲  10:09 江平駅に到着です。道路と交差する踏切がありますが、ここもしっかりとした鉄パイプ柵で立入禁止です。

▲  10:18 作木口駅到着。こちらも同様です。

▲ 10:33 香淀駅に到着です。手書きの見送り旗が残されていたのが印象的でした。

▲  10:45 式敷駅に到着。
丁度、敷島~三次の代替えバスの出発式が開催されていました。

三次~敷島は1日5往復が運行されます。
旧三江線に沿って走り、ダイヤはこちらです。

▲ 敷島駅の駅舎には開通当時の写真、三八豪雪での除雪の写真(船佐駅)が設置されていました。ラッセル車はなく。代わりに8620形が出動していたようです。

▲  11:19 小学生たちの「ふなさっ子太鼓」が鳴りやんで代替えバス「お助けバス」が発車しました。夢を乗せて無数の風船が空に画がっていきました。

▲  11:28 信木駅に到着。道路から駅まで坂道ですので上下するのはしんどいと行くのを諦めました。

▲  11:34 吊り橋のある所木駅到着。道路にあった手書きの駅名板は中々よくできています。

▲ 10:42 船佐駅に到着です。
島式ホームのようですが開業当初から1面1線の駅でした。

◀ 敷島駅に掲出されていた船佐駅の履歴書です。三次~式敷には他にも駅がありましたがなぜにこの駅がノミネートされたのでしょうね。

▲ 11:42 長谷駅に到着です。1969年(昭和44年)4月25日に地元の通学生のために仮乗降場として建設されました。待合室は教育委員会によって建てられました。朝の三次行きが2本と復路は夕方以降に3本が停まるのみの秘境駅の1つに数えられました。

▲ 12:08 粟屋駅に到着です。

都合で尾関山駅はパスしましたがほぼ式敷~三次の中間駅の廃止後の姿は見ました。潮温泉の「大和荘」がリニューアルされた2年後にこれらの駅がどう変わっていくのか楽しみです。

この後コンビニで三江線の記事が掲載された新聞各紙を買おうと探したのですがどこも売り切れでありません。販売所にも行って見ましたが閉まっています。
三次駅NETさんを降ろしてからも探し続けましたがどこにもなく、諦めて三次~松江道に乗る直前のコンビニで見つけてほっとしました。 Part6へ続く

ありがとう三江線 Part5 廃線1日目、三江線(口羽~長谷)の廃止駅訪問」への2件のフィードバック

  1. なかなか見ることが出来ない、廃止直後の駅が見られて感慨無量です。
    ご苦労様&お疲れ様でした。

  2.  ぶんしゅう様
     廃線までは大騒ぎで、その後はどうなっているのかはなかなか知り得ませんが、お陰様で有り難うございます。
     「立ち入り禁止」と「ありがとうございました。三江線」の対比、代替バスの発車イベント等感慨深いものがあります。代替マイクロバスの名前が「お助けバス」とは!
     それにしても三江線沿線は見事な桜が続くところでしたね。

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