老人は幻を追い、夢を見たのか

先日の【14871】コメントで、阪急京都線1600系強力4連(170kW×8)が、新幹線の経路となるべし線路上を時速120km超で走ったことを投稿した。さっそく準特急氏から、1600系の主電動機はデイ100のものを使ったから150kWではないか、ピクトリアル私鉄巡りではいずれも170kWにはなっていないとの指摘を受けた。はて、与太ネタをコメントしたのか、気になって眠れなくなってしまった。話の発端は高校生(1954年・昭和29年)になった頃、O師匠から「特急用のデイ115~117の内、115と116号の主電動機は710形と同じ170kwだ」と聞かされた。デイが特急用から外れたのは1300形の登場による。1300形はご存知の如く軽量設計による京都線用高性能車両のはしりである。これの車体とデイの更新工事の際に、制御車化したデイから外ずした電装機器を組み合わせ仕立上げたのが1600系である。その中には特急専用車であった115、116号の170kw主電動機が含まれているとされ、1600系に強力編成ありと、評判になった。

老人が新幹線となる線路上をすべる様に疾走する1600系4連の急行に乗った話をT師匠にしたところ、「それが強力1600系だ!」と言われた。だが車号は思い出せない。

710系は711~715編成までが170kw主電動機で新造され、716、717編成は150kw編成であったとも聞いた。後に3扉改造の時に170kwに統一されたようだ。このあたりの説明がピクトリアル誌では山口益生さんの説明がある。失礼ながら奥歯に物が挟まったような言い回しでもあり、なにか事情があったのではないかと勘ぐっている。

強力デイのことは故羽村先輩との間でも話題となった。こんな話を持ち出せば故高橋正男先輩に「ええ加減にしてくれ!」と怒鳴られそうだ。老人がデイの特急に初めて乗ったのは同志社中学入学の年(1951年)、秋の彼岸に兄に連れられ大阪の電車見物に行った帰途、天六-大宮間であった。主電動機が何型かは知らなかったが、10m長の50㎏レールの乗り心地は決して良いものではなかった。故人となられたO、T師匠、羽村、高橋両先輩、老人は今こんなことで悩んでいるのですが……。

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