初めて投稿させていただきます。諸先輩方の投稿、毎日楽しみにしており、私も何か投稿したいと思っていたのですが、皆様方のレベルの高い内容に見合うものがなく、月日が経ってしまいました。今年3月で退職し、自由な時間もでき、6月終わりから7月にかけて8日間、ドイツの旧東ドイツザクセン地方の狭軌SL鉄道を訪問してきましたので、恥ずかしながら思い切って記事にしてみました。今回の旅行の一番の目的はムスカウ森林鉄道(以下WEMと略)を訪問することで、まずはこれから紹介させていただこうと思います。
ドレスデンから東に2時間余り行ったヴァイスヴァッサーという町から、ポーランドとの国境にあるバドムスカウと、クロムラウという町への2系統の路線があり、観光路線として今年の場合、4月22日~10月3日までの間、週末の土日、7,8月には加えて木金曜日にも運転され、その中で主に月初めの土日だけがSLの運転日、それ以外はDLの運転となります。SLが見られるのは特別のイベント日を含め今年は18日間のみの運転となります。7月は2,3日の土日に運転されこれに合わせて訪問したわけです。
WEMは600mmゲージで、ヴァイスヴァッサー周辺に点在する工場に資材を運ぶため、1895年に設立されました。1978年3月に廃止され、車両は売却、線路も撤去されましたが、1984年に愛好家が保存に乗り出し、まず、ヴァイスヴァッサー付近の300mの線路を使い、ディーゼル機関車による運行を始めました。その後、徐々に路線を延長、1995年のWEM百周年にヴァイスヴァッサーとバドムスカウの間を復活、さらに静態保存されていた1918年製99-3317号を復元し観光路線として再開しました。その後、1998年に1912年製99-3312号を加え、現在は、この2台のSLと数台(3台?)のディーゼル機関車が運行され、さらに2台のSLが保存されています。
私がここを知ったのは今から34年前のこと、勤めていた硝子会社から硝子製造機械のプラント建設で当時東ドイツであったヴァイスヴァッサーに行った時のことでした。ホテルはバドムスカウにあり、工場への行き帰りの車の中から、並行する線路に小さなSLが走っているのを見つけたのです。当時は共産党政権下で、ポーランドとの国境に近いこのあたりでは、我々資本主義者はいつも当局の監視のもとにあって、とても写真を撮れる環境ではありませんでした。2か月余りの滞在の後帰国しましたが、どうもその後もこの小さなSLの存在が気になっていました。それから20数年後、何がきっかけだったのかは忘れましたが、ウェブサイトでこの鉄道のHPを発見、それ以来何とか機会を見ては訪問したいと思いながら、やっと今回その夢が果たせました。
訪れた7月3日はあいにくの雨、日本の猛暑が恋しくなるような肌寒い天気でした。駅から10分ほどのところにあるWEMの駅は発車の20分前なのに人影はまばらです。雨のせいかと思っていると、駐車場にバスが入ってきてぞろぞろ人が降りてきて、10:00発のバドムスカウ行きは30人くらいが乗りこみました。
途中5つの駅に停まりますが、乗り降りする人は無く、森の中を走り、35分で終点のバドムスカウに到着。ここは周りに何もなく、水を補給して機廻しし、10分ほどで出発します。ここから歩いて20分位のところに、世界遺産の城がありますが、雨も激しくなり、全員がそのまま乗車したようです。この後も雨は止まず、めげてしまって沿線からの撮影はあきらめ、駅付近で発車の様子を撮るだけになってしまいました。
二便、三便のバドムスカウ行き、クロムラウ行きはほとんど乗る人がなく、この鉄道は、ボランティアによって運営されているので、採算は関係ないのかもしれませんが、100年前の車両が現役で走るという貴重なものなのに少しさびしい気がしました。
このほかこの時のドイツ旅行ではチタウ狭軌鉄道、フィヒテルベルグ鉄道を訪問、その後10月11日から20日までドイツを再訪、ハルツ狭軌鉄道、モリー鉄道などを訪れました。また、機会があれば発表させていただきたいと思います。
お~、大津の86さま、もう見られないと思っていた東ドイツ訪問の第一報、見ることが出来て、感涙にむせんでいます。たいへん貴重な彼の地のレポート、アフリカに負けず、続報、どんどんお願いしますよ。
ドイツの鉄道はいいですね。今回は、エリトリアが主目的でしたので、トラムだけになりました。切符のインターネット購入方法が分かりましたので、機会をみて今度はSL撮影にも行きたいと思っております。
ドイツ鉄道の楽しみ方等の発表を期待しております。
ぶんしゅうさま、総本家青信号特派員さま早速にコメントいただきありがとうございました。
ドイツはまずどこに行っても治安もよく、安心して行動できるのが何よりです。それに今回は現地で切符の予約等をしてみてよくわかったのですが、細かな鉄道網が非常に使いやすく、自動販売機で目的地までの最短、最速ルートを検索してくれ、おまけにプリントアウトまで出来ます。時刻表というものが本屋でも見たことなかったので、ドイツ人はどのようにして旅行計画を立てるのかと思っていましたが、これでわかりました。DBのホームページと駅の販売機で用が足せるのです。
もっとも駅の予約窓口にはここで計画を立てようと、世間話しながら30分も窓口を独占するご仁もおり、おかげで私も予定していた列車に乗り遅れましたが・・・