目に若葉 野辺の鶯 川根新茶

毎年春秋恒例にしています、笹間渡川根温泉露天風呂・東屋旅館2泊の大井川巡りです。 本年はサクラの時期を延ばし、新緑新茶の時期にしました。ご覧のとおり、画像は青空と緑一色です。暫くは目の保養と思い、文章よりも画像を拡大して緑をお楽しみください。

5月3日、快晴。抜里の茶畑、緑の真っただ中に到着。すぐに同系色上り電車が通過。畑の中央にある黄色の花はエニシダ。川向いの山々も新緑の芽吹き。305031ほどなく、下り1001レ、かわね路11号が千頭に向かう、牽引はC5644、緑の中に黒の一筋。煙を入れると二筋。茶畑の農夫が二人、列車に手を振る場面も。305032今度は、予めgoogle Earth で検索しておいた国道473号の高所からの撮影。C108号牽引の列車は緑の中を行く模型鉄道の様。 デジタル時代の今日、在宅で予め撮影場所に立つことができる。前ばかりか、背後の状態も確認できるので、高所に登れる道も探すことができる。全く便利。ご存じデジカメは撮影写真がただちに確認できるし、もっと良い写真が撮れて当たり前ですが、いかんせん腕前は昔の儘。昔といえば、半世紀前の撮影でカラー写真が東洋現像所から手元に戻るのに、2週間ほど掛かったものでした。305033緑を眼下に眺めながら、来しなに浜松駅で買ったシラス弁当と缶ビールの昼食を撮った後、抜里の中央を横断して家山寄りの高所に登る。google の航空写真で見ると大井川の蛇行や、抜里の平地が昔川底であったことなどが容易に想像されます。流れや浸食で取り残された丘が一つポツンと抜里平地の中央に残っています。305035今撮影している山は昔の大井川右岸と思しきところ。3年前の同じ場所は樹が茂り、見通しが悪いのでさらに高所に登り見下ろしました。画面中央、踏切付近にはマニアが集合。305034大井川に青い水の流れが見えます。長年に亘る『川に水を返せ』運動を、読んだことを思い出しました。 列車を待つ間の暇な時間は鶯の縄張りのさえずりを楽しんでいました。抜里でも、あす以降の崎平、大和田でも。見事な谷渡りの声が、それも長く長く続きました。
抜里の里には、まだまだ撮影に適した角度がある筈で、また探してみようと思いながら、山を下り、家山駅に向かいました。家山駅で缶ビールを飲んでいると、丁度女王様が上り電車として通過して行きました。初日はここまでです。305036 笹間渡の川根温泉に浸かり一泊後、翌日5月4日は塩郷-下泉間の横郷の集落です。着いてみるとお好みの茶畑、今年は中途刈りで緑がありません。お好みの角度を断念せねばなりません。大井川と、茶畑と例の柿の木と。この柿が実って撮った写真が、DRFC第3回写真展出品の絵でした。空は連日真っ青、足元から山まで緑、加えて大井川の水色。すっかりいい気分でした。305041撮影後すぐさま下泉に戻ります。舗装道路ですが歩道なく、注意しながらアップダウンの道2km弱を徒歩15分。幸い脚は当分大丈夫そう。いつもの店で弁当を買い、電車で崎平へ。 崎平の緑もまた格別でした。305042あちこちで茶摘みです。ここでは機械摘みでなく、手摘みです。ある程度摘んだら機械摘みをするそう。茶摘みのおばさんに教えて貰いました。菅傘は被っていますが、茜襷は掛けていませんでした。305043茶畑の緑の中で弁当と缶ビール後、上りかわね路12号が通過です。手前の茶畑、摘み取った所と未だの所の色の違いが判るでしょうか。反射が強くあまり良い画像ではありませんが。 305044昨夕も川根温泉へ。風呂上りで鉄橋へ、夕暮れに通過の女王様を撮り(デジ青5月6日、33720号)東屋旅館へ。
翌5月5日も快晴。今日は笹間渡の緑です。先ずは東屋旅館の茶畑から鉄橋を見下ろします。半逆光と強い紫外線の下、かわね路11号を。列車到着までに、眼下の180度を撮影、帰宅後PCの壁紙となっています。画面左に川根温泉があるのですが、その横にホテルが建ちます。駐車場と空き地があったのですが整地が始まっていました。あの桜の樹はどうなったのか。笹間渡は随分にぎやかになるが、欲しくない建造物もまた増えて行きます。305051撮影場所のすぐ下で、機械摘みが始まりました。二人一組で摘み取り、茶葉を大きな布袋に収めます。摘み取り前後の色の違いがはっきりします。
今年の摘み取りシーズン、4月下旬から5月初めの低温、特に5月1、2日は葉に氷が付き、茶色に変色、不作との事です。2年前に来た時も、遅霜でさっぱりでした。この時の静岡県の損害額が48億円と言われていました。305058下に降り、平地の茶畑の中を行くかわね路13号、C109の短い編成です。305052再び抜里に戻りました、笹間渡の鉄橋に向かって坂を上るかわね路1号です。305053帰り際、家山の先の大和田で下車。ここは茶畑に続く樒(シキミ、シキビとも呼ぶ)の畑です。淡い緑が茶、深い緑が樒。辺りに漂う香りは『良い香り』よりも、『シャンとする香り』というか、不思議な香りです。さすがシキミという感じでした。305054シキミの香りが列車の中まで伝わるかしら。305055上りの2本目も通過。5月3日から5日まで3日間、一日三往復合計18本の蒸機列車の撮影でした。305056最後の18本目は大和田駅付近。お茶畑の見納めです。向かいは家山の正面の川根町身成付近の山です。305057

土産の新茶を知人にあげたら、知人はすごく良い香りだった。勿体ないから茶殻を御浸にして食べた、捨てるところがなかったと礼を言ってきました。筆者宅のお茶は長年、宇治茶だがこの時期だけは静岡茶に変わります。地元の人は不作と言ってましたが、香りはそれはそれは良いものでした。
とまあこのような大井川の緑。サクラよりもよく見えてきました。これからの春は初夏のこの時期にしようと思います。来年もまた、緑の報告が叶いますように。

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