東武鉄道/東京都内のローカル線


スカイツリー5-23
スカイツリーをバックに北十間川鉄橋を渡る  (25-5-23)

東武鉄道は野田線に60000系新型車が入線したことで注目を集めているが、話題に上がることが極めて少ない亀戸線と大師線の現状を紹介する。

亀戸線
浅草を出ると直ぐ隅田川の鉄橋を渡り「とうきょうスカイツリー」に到着する。その次の曳船から分岐して亀戸までの間3.4kmを結び、中間に小村井、東あずま、亀戸水神の3駅が存在する。
駅間距離は曳舟~小村井間が1.4km、以遠東あずま間0.6km、亀戸水神間0.7km、亀戸間0.7kmと短い。
曳船駅構内のごく僅かな区間が単線の他は複線で、昼間10分間隔(平日朝のラッシュ時は7~8分)でワンマン運転されている。
朝ラッシュ時3本、それ以外の時間帯は2本使用で、朝のラッシュ時が終わると1本は亀戸駅に留置されている。
車両は、8000系2連で昼間でも座席がほぼ埋まる程度の乗客数である。

(1)歴史
開業は古く明治37年4月5日で、この日同時に開業したJR総武本線の前身、総武鉄道が開業し、同社に乗入れ両国橋(現両国)まで乗入れ、曳舟~吾妻橋間を廃止してこちらが本線格になった。
明 治40年9月1日総武鉄道は国有化されたが、乗入れは43年3月27日まで続けられた。一方、曳舟~吾妻橋間を明治41年3月貨物線として復活。43年3月には吾妻橋を浅草に改称して旅客営業を再開し、曳舟~亀戸間は支線になった。

(2)車両
南栗橋車両管区春日部支所所属のワンマン改造された8000系2連5編成(8565-8665、8568-8668、8570-8670、8575-8675、8577-8677)が大師線と共用で使用される。
「8568-8668、8577-8677の2編成は「下町トレイン」として戸袋部分に亀戸線と浅草、東向島、北千住の各駅のラッピングが貼られている他、床にもラッピングが貼られている。車内アナウンスはスカイツリーのキャラクター「ソラからちゃん」をイメージした子供(実際は大人の声優と思われる)の声で行われている。
下町トレイン[モハ8568-クハ8668]/ (25-6-8)
25-5-9 8568曳船
25-5-9ヘッドマーク
25-6-20ラッピング1-2
25-6-20ラッピング2-2

(3)沿線
曳船駅5番線を発車した電車は左にカーブしながら高架を下り街中を走ると小村井に到着する。駅を発車すると直ぐ明治通りを横断するが、昭和43年3月31日まで都営トロリーバス103系統(池袋駅~尾久駅~大関横丁~亀戸駅)と交差していた。トロリーバス廃止後同一ルートで都バスが運行されたが、現在は一部ルートを変更して草64(池袋駅~尾久駅~浅草寿町)と里22(日暮里駅~東向島広小路~亀戸駅)に分割されている。
右に緩くカーブすると直ぐに東あずまに到着する。直線コースで勾配を上り、北十間川を短い鉄橋で渡り、下ったところが亀戸水神である。
右にカーブして総武本線が見えると程なく亀戸に到着する。曳船からの所要時間は7分である。

スカイツリーをバックに曳船駅停車中/ (25-6-18)
25-6-18曳船駅発車待ち

曳船駅に進入/ (25-5-9)
25-5-9 8668曳船進入

曳船~小村井間を走行する亀戸行 / (25-5-18)
曳船~小村井②5-18

小村井駅到着寸前の亀戸行/ (25-5-14)
曳船~小村井5-14

小村井駅/所在地は墨田区文花2丁目で駅名は旧地名。この前を昭和43年3月31日まで池袋駅~亀戸駅間のトロリーバスが走っていた。(25-5-14)
小村井駅正面5-14
小村井駅停車中の亀戸行/  (25-5-23)
小村井駅

小村井~東あずま間を走行する亀戸行/小村井~東あずま間は600mしかない。(25-5-23)
東あずま~小村井5-23

小村井~東あずま間を走行する曳舟行 / (25-5-14)
東あずま~小村井②5-14

東あずま駅/住所は墨田区立花4丁目、旧地名は吾嬬東で、駅名は語呂が良くないのと「吾嬬」読みが難しいので、東を前にして「東あずま」とした。「吾嬬」の平仮名は「あづま」が正しく、なぜ「ず」になったのだろう。ちなみに駅の前の小学校は「東吾嬬小学校」である。(25-5-14)

東あずま駅5-15

東あずま駅に停車中の曳舟行/  (25-5-14)
東あずま駅停車5-15
東あずまを発車して北十間川鉄橋に向かう亀戸行き/ (25-5-14)
亀戸水神~東あずま③5-15
 東あずま~亀戸水神間の北十間川鉄橋を渡る曳舟行/ (25-5-15)
亀戸水神~東あずま5-14
亀戸水神駅/住所は江東区亀戸8丁目。直ぐ近くに駅名の小さな神社がある。(25-5-15)

亀戸水神駅5-15

亀戸水神駅を発車した曳舟行/ (25-5-15)
亀戸水神発車5-23
亀戸水神~亀戸間を走行する亀戸行/ (25-5-23)
亀戸駅~亀戸水神

亀戸駅から2つ目のコッペル踏切に差し掛かる曳舟行/ (25-5-15)
亀戸踏切5-23

亀戸駅に到着/直ぐ横が総武本線で高架は越中島貨物線。 (25-5-15)
亀戸到着5-23

亀戸駅/JR亀戸駅の片隅にひっそり佇んでいる。(25-5-15)
亀戸駅5-15

大師線
北千住駅で下りの急行に乗ると直ぐに荒川鉄橋を渡り、複々線を快調に走ると約5分で大師線乗換駅西新井に到着する。
大師線は西新井~大使前間僅か1kmを2分で結んでいる。全線単線で8000系2連が早朝、深夜を除いて10分間隔で運行されている。大晦日から元旦にかけて終夜運転を行い、西新井大師への参拝客を運んでいる。

(1)歴史
西新井と東上線上板橋を結ぶ西板線として計画され、昭和6年12月20日西新井~大師前間1.1kmを開業。
戦時中の20年5月20日不急路線として営業休止。
22年5月21日営業再開。
43年12月1日環状7号線(環七通り)拡幅のため大師前駅移転により100m短縮。
平成3年7月26日高架化。

(2)沿線
西新井駅1番線を発車した電車は伊勢崎線から別れると左にカーブしながら直ぐ高架に上がり暫く進むと大師前駅に到着する。
大師前駅には券売機を含めて切符売場がなく、西新井駅の跨線橋上に券売機と改札口がある。
西新井駅1番線を発車/(25-5-17)
P1000340

西新井駅到着/上(25-6-6) 下(25-5-17)
25-6-6 8570
25-5-17東武大師線8577

大師前駅到着/(25-6-18)
25-6-18大師前

大師前駅ホーム/(25-6-18)
25-6-18大師前駅

大師前駅/(25-5-17)
25-5-17大師線8570
P1000332

【参考】昭和43年4月7日 西新井駅に停車中の大師前行/電車はクロスシートのモハ5801+クハ345
251-32.Toubu-DaishisenMcTc.68.4.7Nishiarai

(3)西新井駅2番線13時8分~14分
大師線の電車の発着は通常1番線のため台車まで入れての撮影は不可能であるが、上記時間帯に車両の交換行われ、線路配線の関係で2番線発着となるため、2編成撮影可能である。
大師前を13時4分に発車した電車が13時6分に本線との亘り線がある2番線に到着する。
25-6-18西新井到着
乗客を降ろすと春日部支所に入庫するため直ぐに回送列車として発車する。
25-6-18回送発車
暫くすると北千住方向から13時14分大師前行が2番線に入線して客扱いが終わると直ぐに発車する
大師前行は通常2分台発であるが、この時間帯のみ14分発になる。
25-6-18車両交換2

(4)幻の西板線
東武の関係者でなくても本線と東上線が結ばれていればどんなに便利だろうと思う人は多い。東上線の車両が南栗橋車両管区に入場時はわざわざ終点の寄居まで行き、秩父鉄道の電気機関車のお世話になって熊谷を経由して羽生へ、伊勢崎線に入り東武動物公園でスイッチバックしてやっと南栗橋に到着する。東上線と本線の車両の転属も同様で、今後野田線の8000系置換えに関連して東上線から野田線の転属車両が増加すると思われる。その度に秩父鉄道のお世話にならざるを得ない。
電車だから自力でも走れるのとちがう?と思われるかも知れないが、それはずっと昔の話で、東武と秩父鉄道のATSの相違のため不可能である。
東上線所属の8000系の中で8505編成と8506編成(いずれも2連)は、秩父鉄道対応のATSも搭載しており、先頭に連結すれば8000系に関しては自力回送が可能であるが、廃車が続き残存車はわずかである。

大正11年11月西板線の免許申請が出されたが、翌年9月の関東大震災により本社焼失をはじめ鉄道施設が大被害を受け、復興、復旧に全力を注いだため新線どころではなくなってしまった。昭和6年1月やっと西新井~大師前間の工事が開始され12月に完成したが、それ以遠については荒川放水路、隅田川の橋梁、東北本線、王子電軌との交差、沿線の市街地化等により多額の建設費が予想され、加えて当時の不況により建設が断念された。

もし、当初計画通り西板線が完成しておれば、東武本線と東上線の連絡はもとより、東武本線沿線から池袋、新宿方面への最短距離になるため、本線、東上線と並ぶ幹線になっていただろう。

東武鉄道では、本線と東上線の連絡ルートを新越谷(JRは南越谷)から武蔵野線経由で朝霞台(JRは北朝霞)、春日部から野田線、大宮からJR川越線経由川越を推奨しているようであるが、運転本数の多い前者はともかく、後者は川越線の昼間20分間隔のため使い勝手は良くない。

(5)西新井駅バスターミナル
西口のバスターミナルから各方面行のバスが頻発しているが、最も大きな存在感を示しているのは東武バスではなく都バス「王40」である。行先は池袋駅で、昼間5~8分間隔の頻発運行で、所要時間は45分前後である。
全線を通して乗る乗客も多く、西新井、池袋共に長距離乗車の客が満席になると次のバスを待つ光景が見られる。
幹線系の鉄道とは、王子駅でJR京浜東北線とメトロ南北線、西巣鴨で都営三田線と連絡しており乗換え客が多い。江北4丁目で日暮里・舎人ライナーと連絡している。

同区間を鉄道で移動すると、北千住、日暮里(または西日暮里)と2回乗り換えがあり、運賃は日暮里経由が370円、西日暮里経由はメトロの運賃が加算されるため470円で、都バスの200円と比較すると倍以上する。所要時間は時間帯によるが標準的には日暮里経由で40分、西日暮里経由で35分と多少早い。接続が悪いともう少し伸びるのと、乗換駅の北千住、日暮里、西日暮里で階段の上下が発生する。それらを考慮すると都バスを選択する人が多いことが判る。
西新井駅前発車する都バス「王40」/ (25-6-1)
25-6-1西新井都バス発車

発車時間待ちで待機中の都バス/ (25-6-6)
25-6-6西新井

都バス「王40」の時刻表/ (25-6-1)
25-6-1西新井都バス時刻表
国際興業バス/(25-6-18)
赤羽駅行1時間に3~4本、日暮里・舎人ライナーの終点見沼代親水公園駅行が1時間に1本発着する。上:赤羽駅行 下:見沼代親水公園駅行
国際航業赤羽行
国際興業見沼行
東武バス/ (25-6-1)
都バス、国際興業バスが鉄道の駅を結んでいるのに対し、団地、住宅地を結ぶ系統が中心である。
東武バス

(6)【参考】昭和43年4月7日の西新井駅
ED5021の牽く貨物列車
PICT0003

モニ1471
251-last.Toubu-moni1471.68.4.7Nishiarai

ほぼ同一地点/日比谷線直通車クハ28856(8両編成中両端2両が5扉車)(25-6-18)
P1000999

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