デュイスブルグはエッセンから10分あまりのところにあります。人口は約50万人、ドイツで15番目の大きな町ですが、DBの中央駅前はそんなに賑やかではありません。Uバーンが中央駅の地下に乗り入れているもののU79系統だけ、トラムも901,903の2系統だけです。DBの快速電車を降りるとUバーンの表示が出ていますが、案内をたどってもUバーンへの入口がわかりません。
駅の外に出てしまい、うろうろしていると右手に小さな建物があり、Uのマークとともにデュイスブルグ中央駅の表示がありました。地下に降りると確かに地下鉄の駅がありました。
ここも特長があって、トラムとUバーンが共用しているこの駅は両者とも標準軌ですが、ホームの高さは異なるので、ホームの前寄りは高いUバーン用のホーム、後よりは低いトラム用で、停車する位置が違います。
少し時間があったので903系統のトラムに乗って郊外に向かいました。ルール川を地下でくぐりマイデリッヒ駅までがUバーンの運行区間、ここまでの駅のホームは中央駅と同様にホームの高さは前後で異なります。 この駅を発車するとすぐに地上に出て、緑の多い郊外の風景の中を走り、両側に町並みが連なったところで901系統の路線と平面交差するのでここで降りて901系統に乗り換え、デュイスブルグ中央駅に戻りました。
901系統はデュイスブルグ中央駅からさらにミュルハイム中央駅まで行き、(その2)で紹介しましたようにエッセンから来たメーターゲージのトラムとこの標準軌のトラムが三線区間で相互に乗り入れます。デュイスブルグ中央駅のUバーンはデュッセルドルフまで繋がっているので、Uバーンで戻ろうかと思いましたが、日が長いこの時期、もう1箇所オーバーハウゼンに寄る事にしました。 オーバーハウゼンはデュイスブルグからSバーンで1駅5分のところにあり、メーターゲージのトラムが走っています。このトラムもミュルハイムまで行きますが、ミュルハイム中央駅には入らずそのまま地上で中央駅近くが終点となります。
「この部分より向こうがトラムとバスの専用道路」
ここの特長は、オーバーハウゼン中央駅から先は、トラムと急行バスの専用軌道で、停留所はバスとトラムが共用することです。しばらく駅前で写真を撮っていると、トラムが出て行ったすぐ後にバスがやってきて、同じホームで客を乗せていきました。 ドルトムントからオーバーハウゼンまでの4つの都市のトラムを見ましたが、標準軌、メーターゲージ、バスとの相互乗り入れ、トラムとUバーンの相互乗り入れ、3線区間などそれぞれに特徴がありどこも市内交通の中心を担っています。またこれらの路線は各都市間を結んで大きなネットワークを組んでいて、さすがトラム王国のドイツを感じさせます。今回は1日で5つの都市を回る駆け足だったのと、事前の調査が不十分だったため、3線区間があるなどは帰国後にはじめて知ったような次第で、次回機会があればこの地域だけでも4,5日かけてじっくりめぐりたいと思います。