田野城喬氏ご要望に応え、早速ケコハ482車体の散髪屋をお目にかける。実はC5175共、折角スキャンしながらサイズダウンし忘れたため掲載できなかったのである。
これは佐世保鉄道フハ1~3が買収でケコハ480~482となったもので、ケコハ480は浜松鉄道→遠州鉄道奥山線ハ21→サハ3→サハ1103になっている。浜松では木製車体、ダブルルーフの上屋根にガーランドベンチレーターを3個載せていたが、フハ3→ケコハ482はご覧の通り半鋼もどき。これは木骨鉄皮で、木の芯?のところに雨水が溜ってかように腐蝕し、屋根は雨漏り防止のためルーフィングを盛大にかぶせている。恐らく浜松でも車体腐朽で鋼板を外し、木製車体に戻したと思われる。
ケコハ482車体 1957.3.30長崎客貨車区 ご覧のように散髪屋と化し 電線 水道 瓦斯が引き込まれているかと思えば手ブレーキが残っていたり
佐世保鉄道フハ1~3竣功図 1919年製だが1935年半鋼もどきに改造 岡部鉄工所というか経営者の岡部 繁はともかく引戸が大好きだった
C5175 煙除板の前1/3が改造され蝶番がついているのは?煙突もパイプ型に
なお村樫四郎氏が書き込まれた件、C51牽引324レの写真は、鉄道ピクトリアル103号(C51特集)で見開きに使ってもらった。製版はまだ尺寸の時代だったようで、編集部から横1尺何寸、縦何寸何分に製版するから、として半切に伸ばし再送した記憶がある。原写真より拡大製版できるようになったのはかなり後である。
ありがとうございます。
貴重なものを拝見させていただきました。恥ずかしながらお尋ねしますが、佐世保鉄道の買収車と言うことですが国鉄でも実際走ったのでしょうか?ケがついているので軽便扱いでしょうがこの当時は全国で買収線が増えた時代なのでこんな車両は多かったと思います。使わなかったらわざわざ車番をつけたりしなかったのでは、と思いますので国鉄線上を走ったのでしょうね。ほかの買収線でもこんな例はあったのでしょうか?
散髪屋いや理髪室になった車両が高松琴平電鉄にもあった。元ワフ25000改めのクハ11000のうち1130号で、1953年廃車後は瓦町留置線にあったが、1957年訪問の時は仏生山車庫に1140号と共に移動されていた。翌1958年には達磨さんとなり理髪室となっていた。経営者は誰か知らない。国鉄のようにスチームボイラーがあったわけでなく、水道水が洗浄台からホースで引き込まれていた。
次いで、遠州鉄道。二俣電車線西ケ崎車庫にあった達磨さんで、サハ107と名乗る国鉄に買収された小型ボギーの元客車。1959年に見つけた時は自転車置き場となっていたが、車庫の人の話では2年前まで理髪室であったとのこと。
最近の若者の風俗からすれば理髪など宇宙遊泳したようだが、高度成長時代は社員の身だしなみについて会社もきを払っていたことが伺える。