2013年 春の中国鉄路の旅 Part28 新緑の興隆森林鉄道 その3 レールバスの乗り鉄旅・前半

第27日目 5月27日
① 林鉄兴隆6:30(レールバス)→9:08東興
② 東興→二合→林鉄興隆(Taxi)→国鉄興隆鎮
③ 興隆鎮15:45(K340次)→17:07
哈尔滨19:16(T244次)→翌日7:10天津

今日はレールバスに乗車して95キロ先の奥地「二合」まで行きます。かつて中国最大の総延長500キロ以上を誇った興隆森林鉄道の一端を味あう乗り鉄旅です。淡々とした紀行記になりますのでご辛抱ご了解ください。

二合ではご一緒させていただいた皆さんとはお別れです。皆さんは路線バスで哈尔滨へと向かわれ帰国の途につかれます。一方の私は折り返しのレールバス乗り鉄を続けて兴隆镇に戻って列車で哈尔滨へ、そして夜の夜行列車で天津への一人旅に戻ります。
01_レールバス02_車内1▲ 6:30、定期のレールバスに乗ってのスタートです。大型レールバスですが一昨日、昨日見た車両ではありません。初めて見るレールバスでした。

乗車率は約70%、通路には普通は乗せないと思われるマキ木の束も乗せていました。

02_車内2今日はチャーターではありませんが、途中で気に入ったところで止まっての撮影の了解が取れているそうです。これは最高です。

途中から運転手さん横の席に座れました。皆さんから適当な撮影地があれば停車させるように指示がありました。昨日まで撮っていた大峰までは無視して、以降で撮影ポイントを探します。

03_牛さん▲ 7:28、走り始めて約1時間、線路際で牛さんの姿が見えましたので止まってもらいました。放牧にしては少ないですが、4頭もの牛は初めて見ました。

04_車窓1▲ 大峰から先は森林地帯に入るのかと思っていましたが、地平線が見える穀倉地帯にまっすぐ鉄路が伸びていました。先の見えない彼方から原木を運んでいたのですね。
05_戈家1
▲ 7:40、興隆から33キロの戈家に到着しました。
交換できるように構内は3線になっています。

乗降客はいないのかと見ますと駅舎方向からお兄さんが走ってこられました。

05_戈家206_戈家~洼興▲7:48、 戈家を発車してすぐの踏切でお姉さんが立っておられます。站ではありませんが停車して乗せます。
7:53にはやはり踏切で6人の男女がお待ちでした。同じように停車します。手を挙げれば止まる路線バスのようです。
車内はほぼ満席になりました。ここから車窓は水田稲作が見られるようになってきました。満蒙開拓団によってもたらされたのでしょうね。

06_洼興206_洼興1▲ 7:56、興隆から40キロの洼興に到着しました。

ここでも駅長さんがスタフを持ってこられました。交換できる站では閉塞区間が設けられているようですね。

07_周郷~洼興1 07_周郷~洼興2
▲ 洼興を出ると沿線は水田稲作地が広がっていきました。
まだ田起こしが終わって水が入れられている最中が多く見かけられました。

07_周郷~洼興3▲ 両側を水田に囲まれた一本道を行きます。こちらの田んぼは、トラクターで細かく田の土が砕かれて田植えが始まる前のようです。
07_周郷1▲ 8:09、興隆から46キロの周乡(周郷)に到着しました。レールバスが留置されているのが見えました。
07_周郷2▲ 中を見ますと中央ドアを挟んでお見合い席になっています。運転台は見当たりません。前照灯も尾灯の設置もありませんので、エンジンなしのトレーラーのようです。
07_周郷3
00_地図01(駅名付き縮小)▲ 大峰から周郷まで走行した経路です。カメラにGPSを装着して記録しています。

08_周郷~東興1

▲ 8:15、周郷では乗降客はいませんでしたが発車してすぐの踏切では4人がお待ちでした。
08_周郷~東興208_周郷~東興3▲ 8:22、山に入る前は、丘陵地帯を行く路線です。切り通しが各所にあります。

親子でのんびりと牛の放牧をしておられました。

08_周郷~東興48:28、山のようにうず高く積まれたトウモロコシの茎です。一冬越してから発酵させて肥料に使うのでしょうか。積み方は各地方で異なっています。
08_周郷~東興58:34、コンクリート橋を渡ると保線小屋?がありました。職員が小屋から出てきましたので停車するのかと思いましたが通過です。
09_東興109_超家38:36、趙家に到着しました。
ここでもスタフの受け渡しが行われました。

10_超家~東興210_超家~東興3▲ 8:45、趙家站では乗降はなかったのに踏切に行くと16人もの乗客が待っていました。
この鉄路は、どうも站は列車の交換所で乗降所は道路と交差する踏切が定番となっているようですね。
それにしても既に車内は満席です。通路に立っての超満員となりました。

10_超家~東興1▲ 8:49、走り出して直ぐに森林鉄道らしい雰囲気がする地帯を走るようになってきました。
11_111_2▲ 8:54、集落に入ると親子とおばあさんでしょうか走ってこられました。

皆さんどこまで行かれるのでしょうか。始発駅の興隆鎮は大きな町だと思うのですが、これほど向かう客がおられるのですから大きな町があるのでしょうね。

12_西北河112_西北河3▲ 8:58、西北河に到着。やはり站は列車交換のためで待っている乗客はいません。運転手はスタフを受け取っての路票の確認です。12_西北河2

12_西北河~東興1▲ 9:04、再びレールバスは農耕地が続く平原を東へと進みます。
13_東興013_東興113_東興4▲ 9:08、興隆から72キロの東興(东兴)に到着しました。
ここまでの所要時間は約2時間半、表定速度は約28.8キロです。
途中撮影で臨時停車、乗降の運転停車もありましたので平均速度なら約35キロ前後だったでしょうね。

13_東興2

このレールバスは、ここが終着駅だそうで全部の客が降りました。
シートは12列ありましたので、47人程度は着席できそうですね。13_東興3

車庫もありました。SL最盛期にはここに蒸気機関車が置かれていたのでしょうね。

00_地図02(駅名付き縮小)▲ 周郷から東興まで走行した経路です。

13_東興6▲ 古い枕木を運んできたレールカーです。今年の運材列車は終わってしまっていますが、次のシーズンに向けての線路補修がされているようです。ただこの興隆森林鉄道は次のシーズンにも運行されるかどうかはまだハッキリと決まっていません。SLチャーター列車は観光用にまだ残すそうですが、大嶺辺りまでになるそうです。

13_東興5

▲ 9:29、乗ってきた大型レールバスは復路に備えてデルタ線で方向転換しました。我々は、東興から先は待っていた昨日に乗った小型レールバスに乗り換えて向かいます。ここからはチャーターです。これからが本格的な森林鉄道になるだろうと期待しました。
チャーターレールバスですが車内には既に先客のおじさんがマキ木を通路に置いて乗っておられます。鉄道関係者に聞いて便乗されておられるのでしょう。よくあることですので気にはしません。乗って一緒に発車を待ちますが、小型のレールバスは状態不良になってしまって動きません。故障しているようで修理部品が届かず動かせないと言われます。我々は、後の予定が決まっていますので困ったことです。どうなるのでしょうか。

ちょっと長文になって参りましたので。続きは、Part29 に掲載せていただきます。

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