2015年 西方見聞録 トルコ鉄路の旅 Part23 乗せてもらえない切符、アンカラ⇒コンヤ 高速電車の乗り鉄旅

① アンカラ8:50(YHT)⇒10:33コンヤ
② コンヤ15:50(YHT)⇒17:25アンカラ
③ アンカラ18:00(東部特急)⇒翌日18:29カルス
01_トルコ鉄道Map200今日はコンヤのトラム撮影のためアンカラから日帰り往復プランを計画していました。切符も確保済みで、コンヤでは約5時間を撮影にとれます。コンヤのトラムは1986年~1992年に18㌔が建設され、かつてのケルンDuewagのトラムが走っているそうです。

アンカラに戻ってからは24時間29分をかけてトルコの東の果てのカルスへとブルートレインで向かいます。今回の旅では乗り鉄も楽しもうとメインに考えていました。走行距離は1,365㌔、国際列車を除くと、トルコでは最長区間を走行する列車です。ただ②と③の乗継時間が35分しかないのが不安でしたが、駅員の話しでは在来線が遅れるのは日常茶飯事だが高速鉄道が遅れる事は殆どない、大丈夫とアテには出来ませんがお墨付きをもらいました。

第13日目 9月13日 その1

8:35 アダナからアンカラへと乗車した夜行寝台特急は予想していた通り1時間も延着しました。乗り継ぎ時間は15分しかありません。直ぐにコンヤへ向かう高速鉄道が発車する1番ホームに向かいました。ホーム上に設置されているX線検査場を通れば乗車できます。
DSCN2213_100▲ 検査場前のカウンターでは改札が行われます。お姉さんに切符を見せますと「この切符では乗車できません。」との驚きの返答が返ってきました。え~、なぜ?

01_切符購入の翻訳_100DSC_0969_100▲ 改札係は乗車日が違うと申します。旅をしていると日にちや、曜日が分からなくなります。今日は13日ですが切符に印刷された乗車日は12日、昨日です。

この切符はイスタンブールに入った翌朝にシルケジ駅でちゃんとプリンターで印刷した注文書を窓口に出して買いました。見せた紙を出して、13日と注文したのに12日の切符発券をしたのは駅員のミスでしょう。もう時間がない、どこか空いている席に座るので乗せてくれと申し出ますが、窓口で切符を交換してくれと返答を繰り返します。駅員のミスで客が迷惑をこうむってい融通の利かない対応です

仕方なく切符販売窓口に急ぎましたが窓口のおばさんは状況が理解できません。タブレット通訳でやりとりしますが、要するに「発車間際では発券できない。」という事らしいです。
再度改札に戻って、交換発券してくれない。この列車に乗れないと困ると嘆願しますが受け付けてはくれません。問答をしている内に列車は出てしまいました。こんな事は日本なら5分もあれば十分片づけられますが、言葉が分からないという事は、トラブルが起こった時にはスムーズな解決対応が出来ずで本当に困ります。

シルケジ駅で切符を買った際には、訪問前に心配していた切符が取れたと浮かれていて、十分なチェック・確認を怠っていました。鉄ちゃんとしては恥ずべき失敗でした。
03_YHT時刻表150901改定_200発車してしまうと係員の上司が来ましたので、最初から説明しました。すると、ようやく理解されたようで部屋に案内されてお詫びを申されますが、失われた時間は、もう戻せません。次の列車は、約2時間半後の11:20発です。既に満席だそうですが、「11:00に案内所に来てください、何とかお乗せします。」と申されます。どんな裏ワザがあるのでしょうか。

DSCN2222_1020DSCN2219018▲ アンカラ駅近くには鉄道博物館もあるのですが、何時に開館するのか分かりません。それより朝からの災難で疲れてしまい行く気に慣れません。

DSCN2228_100DSCN2229_10229:53 朝食は高速列車食堂車でと思っていたのでまだです。休憩がてらに構内のレストランに行って見ました。
ホームにオープンスペースがありました。構内を見ていたいのでこちらに座りましたが、右側の内部は歴史を感じさせる重厚な雰囲気のレストランになっていました。

注文したのはトマトベースのスープ、パンは付いていますので、朝食はこれで十分です。
11時までは座ってゆっくりとネットをして日本の情勢を見入りました。ネットをしているとあっという間に時間が経つのは世界中どこでも一緒です。
11時になりましたので案内所に行きますと列車乗務員2名が待機していて付いて来てくださいと重い荷物は持っていただきました。発車ホームへと案内されます。

▲ 11:11 列車が入線してきましたが乗客が並んでいる前を通って、列車が止まる手前に行きます。列車は一旦停車します。丁度食堂車が前に来ました。すると係員用のドアが開かれコックや給仕さんたち、乗せる食材と一緒に乗るように指示が出ました。重い荷物は駅員が積んでくださいます。

ここまではVIP扱いでしたが、私たちに用意されたのは食堂車のボックス席でした。窮屈ではありませんが、ビジネスシートには程遠いシートです。ただスペイン製の高速電車のビジネスシートは、日本の新幹線のシートとは違って厚みはなく薄く、リクライニング・方向転換も出来ません。シートピッチも狭く、まだ客車列車のシートの方が良さそうに見えました。
今回の対応としてはこれが精いっぱいなのでしょう、文句を言ってもこれ以上は好転しませんので諦める事にしました。

DSC_4224005DSC_4220003▲ 前回エスキシェヒルからアンカラまで乗車した時はビジネスクラスは食事が付いていましたが、この列車は無しです。乗車時間によってサービスに差があるようです。

そこで、定食弁当はどんなものだろうと、注文しました。
ご飯が付いてくるのが嬉しいところですが、使い捨てのプラ容器入りです。
電子レンジでチンでは美味しくいただけません。日本の駅弁は冷めても美味しく、見た目も楽しめます。もっと創意工夫をしてもらいたいところです。

これで17TL(約680円)は髙いかな・・と、思うよりサービス品程度です。むしろ、夜行寝台特急の食堂の方が安く、美味しく思えました。

▼ 白い雲が浮かぶ青空の下、列車は250km/hの高速で順調に走行します。これまでの岩山ばかりの車窓とは違ってすがすがしい光景が続きます。+
コンヤまでは、ほぼ平坦線の309㌔、所要時間は1時間43分、平均速度は180km/hです。

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DSCN2274033▲ スペインのCAF社製HT65000系電車が並びます。ダイヤを見ますと2編成+予備1編成あればこの区間では運用ができます。利用者はネット記事を見ていると少なく、閑散としているように出ていましたが、2011年に開業してから4年間で着実に客を掴んできているように見えました。むしろ遅いぐらいです。
高速バスは、所要時間;約3時間半+オトガル(BT)までの時間を加えると、約5時間はかかります。高速鉄道は約1時間半と圧倒的に早いので優位性はあります。運行本数、車両設備やサービスを充実すれば、もっと利用客は増えると思われます。

DSCN2280036DSCN2282037▲ 13:03 定刻にコンヤに到着しました。皆さん前の方の出口へと向かわれます。
この駅のホームは少し変わっています。1本のホームを降車用と乗車用に分けて使用しています。進行方向の前方で止まって降車客を降ろした後、バックして後方の乗車客用スペースへと移動して乗客を乗せます。編成の倍掛けのホーム長が必要です。
現在6両編成で使用されていますのでこれでも対応できるのでしょうが、2ユニット12両で運用する時にはホーム長が足りません。エスキシェヒルのように地下道で結ばれた2番ホームからの乗車にして、地下道内に改札口とX線検査場を設置するようになるのでしょうか。

DSCN2275034▲ 3番ホームにはスタイリッシュなE68000形電気機関車が止まっていました。2014~2014年にかけて80両が製造されています。出力5000kw、TÜLOMSAŞ製造です。

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TVS2000
客車編成が見えました。これも夜行寝台特急で名前は、コンヤ・ブルートレイン。地中海側の都市イズミルとを結びます。
走行距離は693㌔、所要時間は11時間30分、平均速度は60.26km/hです。

DSCN2289041DSCN2292042▲ 13:16 町に出るには荷物が邪魔です。アンカラで預ける事も出来ましたが、出す時に時間がかかるようであれば夜行列車に乗りそこないます。
これでは本来の主目的であるトルコ国内最長列車に乗る事が出来なくなくなる恐れがありますので、持ってきました。しかし有人の荷物預け所を探しますが見つかりません。

ようやく見つかったのはコインロッカーですが、使用方法が全く分かりません。駅員を呼びに行って、アシスタントをお願いしましたら丁寧に教えてくださいました。

①荷物を空いているロッカーに入れる。 ②中央の自動手続き機にロッカー番号を入力する。③お金(コイン又は少額紙幣)を入れる。⇒施錠される。 ④ロッカー番号とバーコード等がプリントされたレシート紙が出てくる。 以上、これで完了です。出す時にはレシート紙をバーコードを読取機にかざせば施錠は解除されます。教えてもらえれば簡単です。
結構大きなサイズのロッカーで、2つのキャリアーケースが入りました。

DSCN2298_2043DSC_4256015▲ コンヤ駅の正面です。コンヤ(Konya)は、先史時代からの古都で13世紀頃に最盛期を迎えたそうです。現在の人口は1,174,536人(2014年)になっています。

13:25 帰りの列車は15:50発です。約2時間半しかありませんが、トラムが走るのは駅から約1㌔離れた中心街からです。Taxiに乗って向かいました。どんなトラムが走っているのか楽しみです。  Part24へ続く

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