微笑みの国、タイ王国鉄道の旅2016年 Part26 バンコクの交通網 MTR・BTS・ARL・

第16日目 8月17日 その2

タイも3年ぶりの訪問でした。バンコク市内では視察したパープルラインの他にBTS(スカイトレイン)シーロム線の延伸されたバンワーまでの乗車と、メイクローン線の起点駅「ウォンウェンヤイ」、その他未乗車路線へと向かうことにしました。
01_%e3の%83%90%E3%83%B3%E3%82%B3%E3%82%AF%E4%BA%A4%E9%80%9A%E7%B6%b2_400【 現在のバンコク都市鉄道交通網 】
2016年8月末現在のバンコクの鉄道交通網です。バンコクに初めて来たのは20数年前でしたが、まだ市内の鉄道交通網は全く未整備でした。ラッシュ時の道路は自動車で埋まり、数100m先に見えているホテルまでは着かず、仕方なくバスを降りて歩いた事がありました。当時と比べると高速道路やMRT・BTS・ADLもできて飛躍的に都市内移動は時間が読めるほどにはなってきましたが、まだまだ需要を満たしていないのが現状です。特にSRT(国鉄)は慢性的な遅延が続き、運行は建設当時のままです。スピードも遅くて正確迅速さを要求される都市交通としての機能はありません。下の計画に挙げられた路線がすべて完成するまでスムーズな都市内移動は難しいのでしょうね。完成は、一応2020年~2025年だそうですがタイ時間での予想です。

%E3%83%90%E3%83%B3%E3%82%B3%E3%82%AF%E9%83%BD%E5%B8%82%E9%89%84%のE9%を81%93%E5 %のB0%の86%のE6%の9dを%A5%E6%9C%80%E6%96%B0%E3%83%AB%以下のE3%でのE3%のBC%83%83%88① ファランボーン11:16(MRT)⇒11:32ベッチャブリ/マッカサン11:46(ARL)⇒11:50ラーチャブラロップdsc_8575101dscn8011126▲ 11:02 MRTファラボーン駅からホテルの部屋に置いた荷物をまとめるために戻りました。

ファラボーン駅の構内にはズラリと各銀行のATMが並びます。BTSARLの各駅でも同じようなものでバンコクの市内交通機関の特徴です。
これだけ並んでいれば利用者には便利でしょうがここまで必要なのかと”?”です。

▲ 乗車したMTRの車内ですがシートは、BTSARLのと同様の固いFRP製です。座り心地の良いシートに慣れた日本人からはパッシングを受けますね。

このバンコク初めてのMTR(地下鉄)は、難工事で開通予定に1年遅れての2004年7月3日にバーンスー~フワランボーン20.8㌔が開業しました。殆どが円借款でしたが走行している車両はシーメンス製です。BTS(スカイトレイン)と車両を合わせるためだったそうですが、日本人としては税金が使われていますのに金儲けは他の国では納得できませんね。

dscn8033130▲ 11:36 洪水が多いバンコクです。MTRの駅入り口には濁流が流れ込まないようにと、地面より約1m高い位置に階段が設置されています。

【不便な乗換え】
ホテルへ戻るために乗車したMTRベッチャブリ駅ですが、ARLSRTマッカサン駅とは通路やエレベーター・エスカレーターによってつながっていません。スムーズな乗換えはできないのです。
それぞれ事業主が違っていますので取りまとめをするセクションが必要ですが、ありません。出口を出ても案内表示板が設置されていませんのでどの方角に進めばいいのかさえ分かりません。私も以前初めて来た時には迷いました。地下鉄は降りて地上に出ますと方向感覚がマヒするのはご存じのとおりです。
接続乗換えが不便なせいもあって結果、ARLの輸送人員数にはまだ達していないようです。世界のどの都市のMTRでも利用者が迷わぬように適切な位置に案内表示板は設置されています。

パープルライン線では折角開業したにもかかわらず既存のMTR・BRTの駅からは約1㌔も離れているために乗換えがスムーズにできません。都市交通機関としての機能を発揮できず、人為的ミスによるチグハグ感が大きなマイナスのなっています。バンコクの都市交通を管理できる機関が必要不可欠です。
きっぷも同様で共通して使用できるきっぷやICカードはありません。かつての日本も同様でしたが移動する度に購入を強いられて余計な手間がかかります。究極的には欧州のような信用乗車性が望ましいですが、日本と同様の失敗を歩んできていると思います。これから都市鉄道網が整備されようとしていますが、このような事が続かないように祈る限りです。

ASLからMTRへの乗り換え不便の問題もあってかASLのマッカサン駅構内にあった搭乗手続きコーナーはタイ航空のみしか利用されず、2014年9月にはノンストップで空港間を結んでいたSA Expressの運用は利用者低迷を理由に廃止されて車両も一般車並みに改造を受けています。経緯についてはこちらに詳細と辛口批評が掲載されています・

dscn8043_100dscn8038131▲ わずか1駅ですが歩くと結構ありますのでARLに乗り換えます。
ご覧の通り昼間ですが結構な混みようです。3両編成ですのでラッシュ時はぎゅうぎゅう詰です。中間車の増結が必要です。

dscn8046_100dsc_8581102▲ 運行は6:00~0:25、平日のラッシュは12分ヘッド、日中は15分ヘッドの運転間隔です。駅の乗り継ぎ表示にはSRL(王国鉄道)はありません。
このARLの下を並行して走ってはいますが完全無視です。同じ経営母体でもこれですからどうしようもありません。

② ラーチャブラロップ13:23(ARL)⇒13:27バヤタイ

dsc_8584103▲ 13:20 ホテルの部屋に戻って荷造りした荷物をクロークに預けて再度ARLラーチャブラロップ駅に戻りました。次は終点ですが電車を待っておられる乗客がおられます。終着バヤタイBTSとの接続乗継が便利なようにリニューアルされていますので、通しで乗られる方も多いのでしょうね。市内からスワンナプーム国際空港へ向かわれる方にもバヤタイ乗換えが鉄道で行く一般的なルートになっています。

dsc_8588105dsc_8589106▲ 13:28 終着バヤタイ着。高架軌道はここで切れていますが、バンコクのもう1つの空港であるドンムアン空港へ向けて延伸される計画があります。現在は市内からドンムアン空港に鉄道で行くことは遅く、遅延もあるSRTは使えずTaxi 利用が一般的なので、開業されれば便利になります。

dscn8052134_100dsc_8607110▲ 13:46 BTSパヤタイ駅に行っての駅撮りです。下の道路は大渋滞になっていますがBTSは快調に走行しています。スクムウィット線は、開業当初からのシーメンス製車両(上)と中国長春車両製車両(下)が走ります。2011年から順次3両編成から4両編成に増強されました。中国製は投入当初に不具合発生が多発したとの記事が出ていましたが落ち着いたのか?

 バヤタイ13:47⇒14:17ベーリン

▲ スクムウィット線は、勘定した記憶がないので終点のベーリンまで乗車してみました。最初は立ち席客も一杯でしたが終点に近づくと空いてきました。

dsc_8614_100▲ 14:18 終点ベーリンに到着するとすぐに渡り線を使って折り返しです。計画ではこの先も南東方面に延伸されます。

dsc_8618_100▲ 14:22 反対側です。BTSが延伸開業しますと沿線沿いにはマンションや高層テナントビルが建っていきます。

④ ベーリン14:30⇒プナウィティ⇒バーンチャーク⇒サイアム⇒15:50バンワー
dsc_8631_100dsc_8632_100▲ 14:43 プナウィティで降りて駅撮りです。

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▲ 15:00 バンチチャックに場所を移しての駅撮りです。あまり変わり映えがしませんが市内に近づくにつれて高層ビルが多くになっていきます。

同じ光景が続きますのでサイアムに戻ってシーロム線の終点バンワーへ向かいました。
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dsc_8654_10015:50 バンワーに到着です。

バンワーでは、MTRブルーライン(チャルームラチャモンコン線)フワランポーンから先、ラックソーンまで(13.4㌔)と、バーンスーから先、タープラまで(13.0㌔)が2019年を目指して延伸工事中です。工事が完了すると、路線はひらがなの「の」と同じ形になる(タープラで接続)。

工事は元々2016年完成予定だったようでほぼ完成に近づいています。予定通り2019年にはできそうですね。
出来ますと市内の移動はかなり便利になります。楽しみです。
Part27へ続く

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