台湾五分車のたび(その1)

3月14日から21日まで台湾に行ってまいりました。台湾は仕事では何度か行ったのですが、観光はなく、空港から工場のあった台中へはバスで直接移動、そのため台湾の鉄道は全く無縁でした。2009年に行かれたぶんしゅう先輩の台糖のナローゲージ、また昨年諸先輩方が投稿された台湾のレポートに触発され、中でも台湾で唯一現役稼動している虎尾糖廠を訪問したいと思いました。今回虎尾糖廠に加え、観光化された台糖新営鉄道文化園区、渓湖糖廠鉄道文化園区、烏樹林休閒園区を訪問しましたが、まだデジ青で発表されていないのではないかと思われる虎尾と、新営についてレポートさせていただきます。

虎尾糖廠

ここは西部幹線の斗南駅からバスで15分ほど行った虎尾にあり、数年前から廃止がうわさされているものの今年も現役のさとうきび列車が運行されています。サトウキビ列車の運行時間はよくわからず、朝8時頃に糖廠から空の列車が出て、各集積所でサトウキビを積んで戻ってくる。これを2~3回繰り返すとのことで、まずは出来るだけ早く現地に入ろうと、頑張って宿泊していた台中を始発の5:43発自強号に乗りました。斗南には6:43に到着、駅前の広場にはサトウキビ列車が置いてありますが、なぜか機関車は斜めに置かれていて、空に向かって走るようです。

斗南駅前の五分車

斗南駅前の五分車

駅前広場の右手に台西客運の小さなバスターミナルがあります。7:05発のバスに乗っておよそ20分、幸い終点なので降りる停留所はどこかを気にせずに済みます。バスを降りてまず予め地図で見ておいた林森路との踏み切りを目指して歩きました。5分も歩くと踏切がありナローの線路が横切っています。線路の両側は家が密集していて線路の内1本は土に埋もれ駐車場と化しています。

街中を通る半分埋もれた線路

街中を通る半分埋もれた線路

踏み切りの横には小さな小屋があって踏み切り番のようなおっちゃんがいたので、筆談で列車は何時に来るのかと聞いたところ、8:10に糖廠から列車が出て、集積所からの帰りは10時30分、次の便は12時と1時半、今年の運行は16日までらしい事をようやく聞き出しました。まだ8:10には20分くらいあります。線路沿いに歩いて中正路の踏み切りに来ると、横で肉を焼いていた兄ちゃんが話しかけてきて、今年は今日で運行は最後だと言っています。実は今回台湾に来るにあたって、準特急先輩からどうも今年の運行は15日までらしいという情報を教えていただき、当初は16日に訪問予定だったのを急遽繰り上げたのです。撮影場所はまずは定番の、町で家の密集したところを走る風景にしました。待つこと20分、警笛が聞こえDLが空の貨車を引いてやってきます。

行きの第一便

行きの第一便

速度は遅いのですが、なにせ路盤状態が悪いので、がたがたとゆれながら、大きな音を出していて、写真を撮っていると貨車が脱線してこちらに飛んでこないかと心配になるくらいです。数えてみると57両もありました。1便の後すぐに同じような列車がやってきて、集積所のほうに走り去っていきました。

行きの第2便

行きの第2便

空の貨車をいくつかある集積所に運んで行って、積み込みが終わると順番に回収するため、続行運転の形で2列車が行った後は、サトウキビを満載した列車が帰ってこないと次の空の列車は出ないと思っていました。ところが9時半ごろまた空の列車が1便出て行きました。別の踏み切りで運行時間を聞くと10時に戻ってくると言います。運行形態がよくわかりませんが、途中で交換できるようなところもあるようです。10時に戻ってくると言うのを信じて今度は町外れで撮影することにしました。北平路の踏切を過ぎると周りは田園風景が広がります。踏み切りから少し行ったところに小さな川があって鉄橋がありますが、通行禁止となっています。大きく回り道して川向こうに出て線路沿いでカメラを構えました。10時10分ころサトウキビを満載した列車がやってきました。

サトウキビを満載した帰りの第1便

サトウキビを満載した帰りの第1便

今度はほとんど続いて列車がやってきて、残念ながら撮影場所を変えることなくおんなじアングルとなってしまいました。

帰りの第2便

帰りの第2便

この後11時ごろまた空の便が発車して行って、どうも踏み切り番の言うことはあまり当てにならないようでした。しばらくは戻ってくる列車がなさそうなので糖廠の方に戻りました。中山路を南に行くとまた踏切があってその向こうが糖廠で広いヤードになっています。

虎尾駅から見た糖廠のヤード

虎尾駅から見た糖廠のヤード

もう少し行くと左側に駅があって中には土産物屋と簡単な食事の出来るところがあります。ここからヤードが撮影でき、すぐ横には小さなSLが置いてありました。

静態保存されているようなSL

静態保存されているようなSL

駅は2010年に復元され、中にある出札所には発車時間が書いてあり、旅客列車が運行していた時代はナローゲージと共に1067mmゲージの列車も走っていたようで、現に中山路の踏み切りの手前には一部3線区間のレールが残っていました。

糖廠近くの三線区間

糖廠近くの三線区間

この日は別の予定が控えていたためもう少し粘って3,4便の戻ってくるのを待ちたかったのですが、11時半ごろまで待って残念ながら引き上げることとしました。

虎尾へは台中駅前の台中客運のターミナルから北港行きの台中客運のバスが出ていて、高速道路経由で虎尾のバスターミナルを通ります。このバスがあることは知っていましたが、所要時間が前日に聞いたところ2時間と言っていたので始発の6:00に乗っても到着が8:00になってしまうとのことで斗南経由の列車にしました。帰りはこのバスで虎尾のターミナルから台中行きのバスに乗ったところ、台中駅までは約1時間20分、運賃もNT$140と安く、便も朝6:00の始発から約30分ごとにあってバスのほうが断然便利です。

虎尾駅でもらったパンフレット。町中心部の様子がよく分かる

虎尾駅でもらったパンフレット。町中心部の様子がよく分かる

街中の雑然としたところを走る風景は、ターミナルから歩いて10分以内にありますが、畑の中の風景を撮る場合、私が撮影した北平路の西側の川を渡ったあたり(円形地図の左端の所)でターミナルから20分程度、ここから先は田園風景が広がっています。積み込み風景が見られる最初の集積場までは虎尾から10km近くあるので歩いてはすこしつらいところです。

同じパンレットで郊外の様子がよく分かる

同じパンレットで郊外の様子がよく分かる

バスは文科路と書いてある158号線を走って台西に行く便があり、馬光というバス停からなら集積場まで2km余りと歩ける範囲です。今回準備不足で集積所の場所や行き方がわからなく、現地で見た情報を元に帰国して調べて始めて分かったため、サトウキビを積み込む風景は撮れませんでしたが、来年運行しておればぜひ行ってこれを撮ってみたいと思います。尚、地図にもあるように、3年後に虎尾に高鉄の駅ができる予定(高鉄の案内では雲林駅となっています)ですが、これができると台北からでも日帰りで行けそうです。はたしてそれまで運行が続くかどうか・・・

ところで今回の台湾の旅、たまたま準特急先輩も同時期に台湾に行かれるとのことで、3月20日に台中でお会いしていろんなお話をお伺いしました。準特急先輩お世話になりありがとうございました。台湾での定点撮影他のお話投稿されるのを楽しみにしています。

2 thoughts on “台湾五分車のたび(その1)

  1. 大津の86様
    日頃行いの悪い我々旅行団の最大の目的でありました虎尾が訪台数日前に運行をやめるという情報がどこからともなく流れ、結局、集集線乗車と阿里山の北門鉄道公園見学に切り替えました。負け惜しみになりますが、それはそれなりに楽しい旅でしたので追ってご報告致します。
    帰国1日前にわざわざ台中まで戻られて有難うございました。
    ハチロクの物悲しい汽笛を幼き日に聞いて育ったのがハンドルネームになったということもよく知らずに飲んだ勢いで「わしはハチロクやシゴロクのようなちっちゃな機関車はあまり好きやなくてシゴクやシロクニのような大きいのが好きやった。そやから五能線や花輪線は行ったことがない」とか失礼なことを申し上げました。お許し下さい。

    • 準特急様
      コメントありがとうございました。
      準特急先輩には申し訳ないのですが、虎尾の運行終了日の情報を教えていただいたおかげで、最終日に撮影することができました。また、我々が思いもよらなかった時代に、海外の鉄道を訪問され、いろんな話と共に、台湾の貴重な蒸気機関車の写真も見せていただき、時間の経つのも忘れてしまいました。ありがとうございました。
      関西にこられた折に、お声かけいただければ光栄です。

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