▲ シッポー駅ホームの上で葉っぱに乗せたクーンと呼ばれる噛みタバコを売っていた少女。初めはとても恥ずかしそうで、中々表情を引き出せませんでしたが、お話をかけながら何枚かシャッターを切っていくうちに自然と、はにかみ笑顔が出ました。カメラに慣れていない素朴な表情がとっても素敵でした。
▲ おばあちゃまにしっかりとおんぶされた可愛いお孫さん。べちゃこい笑顔は我が家の孫にそっくりです。思わず両手を差し伸べました。
第6日目 3月28日
① ナムツ6:55(チャーター車)→8:55シッポー駅
② シュポー駅10:10→14:43マンダレー空港→16:15マンダレー駅
6:30、今日の朝食はパンではなく麺です。さっぱりとした味付けは日本人好みです。美味しく召しあがらせていただきました。
6:55、今日は朝からナムツを出発してマンダレーへと向かいます。マンダレー空港でM1さんとM2さんを見送りますが、当初予定していた時間よりフライトが1時間も早くなっていますので急ぐことになりました。 ▲ 赤線が移動した軌跡です。O氏がGPSロガーで記録されたDATAをいただきました。
国鉄線とはほぼ平行していますが、車窓からはほとんど見えず踏切を渡る時に分かる程度でした。
帰路のどこかで走行写真を撮ってみたかったのですが、急いでいました。初めてで車窓からのロケハンもできていません。従って走行写真は撮れずでした。
まあ、1往復の運行しかなく、待ち受けも遅延が日常的ですので、よほどラッキーでないと撮れないのが現実です。
次回の機会ができましたら、終着のラショー駅やナムツ鉱山鉄道の休止線沿いを辿って、ナンヨー駅も寄ってみたいですね。
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▲ グーグル地図を見ますと、ナンヨー駅はヤードが残っています。国鉄線との積替え駅です。多分ここで荷を降ろして国鉄の貨車に積み替えていたのでしょうね。
▲ 7:30、ナムツから下って約30分、とある町を通過しました。長距離バスが屋根まで荷物や人を満載して出発しようとしていました。 一応バス便があるのは分かりましたが、これを利用するのは勇気がいりますね。
▲ 車窓は殆どこんな感じです。シュロを編んだ壁でできた高床式の家々が続いています。ブルーシートや派手なトタン屋根はなく、数100年以上前から変わっていない光景なのでしょうね。 ▲ 道路の舗装工事をしている光景はよく見うけられました。現場で石を砕いて道路に敷き詰めてローラーで圧し固めます。その後で、コールタールを流して砕石を目潰しをする簡易なものですが、重量車はさほど通りません。雨季にはぬかるむ道が多いですからこれでも十分役目を果たすのでしょうね。
▲ 8:43、ナムツから下って約65キロのシッポーの市街地に入りました。海抜は約480mです。シッポーはシャン族の王都として栄えた藩王国だったそうです。
丁度今日は祭りの日のようで、同じ民族衣装に着飾ったおばちゃま達が太鼓を鳴らして踊りながらパゴダからの行進をしておられました。昔からの風習が続いているようです。しかし、なぜ女性だけなのでしょうね。
▲ 8:54、シッポー駅に到着しました。
駅構内は、列車を待つ客で溢れています。荷物の多い客は線路におられます。
一日1本のマンダレー行き列車は9:25着、15分停車の後9:40に発車する予定ですが、遅延が日常的なミャンマーでは定時には来ないでしょうね。
▲ ホームでは列車の中で食べられる果物や飲食物が売られていました。
スイカはミャンマーでは今が旬です。
売り子さんは少女たちです。上の写真は子供が子供に売っていますが、お店屋さんごっこではありません。ここでは子供たちも立派な働き手なのです。
美味しそうな揚げスナックもできたてを売っていました。
他にも色々とありました。毎日1回、この時間に朝市が開催されるのですね。
▼ 香木でしょうか、列車の中では必要のないものですからシッポーのお土産品なんでしょうね。1つ1つ選んで買っておられます。
▲ 定番のジュースやアルコール類、たばこ等はKIOSKで売っていますので、屋台はこれ以外の物のようです。
▲ 列車が定時に着かなくとも何のアナウンスもしない駅事務室です。欧米人の姿も結構見られました。
▲ 9:13、突然金音が響きました。何と吊るしたレールを金棒でたたいています。タイ鉄道では発車の際に立派な鐘を鳴らしますが、ミャンマーでは、代わってレールです。まだ列車は来ていませんので何の合図かなと思っていました。
▲ 窓口に行くと、切符の発売が始まったようです。さっきの鐘は切符販売開始の合図だったのですかね。
窓口は1つですが並ぶことなく押し寄せて買っておられます。トラブルはなかったですが、タイのように礼儀正しさはありません。根っから礼儀を知らない皆さんではありませんので、並んで買うことを教えてあげないといけませんね。
ネイトンさんに頼んで1区間の安い切符を買ってもらいました。
分厚い和紙のような紙に表裏にハンコが押してあるだけの素朴な硬券です。なぜに頼んだかと言いますと、我々外国人が買うにはパスポートを見せたり身分証明が必要で、料金はミャンマー人の約10倍以上もするからです。1980年代までの中国と一緒です。ただし中国では1.5~2倍程度でしたが・・・。
▲ 一方の乗客が待つホームはいたってのんびりとした光景です。ピンクの衣を着た尼さんや町に行くので着飾った住民の皆さんがいつ来るか分からない列車をくつろいで待っておられました。
▲ 皆さんカメラを向けると、はにかみながらも笑顔で答えてくださいます。原色一杯の民族衣装や笑顔からはこの国が貧しい国とはとても感じられません。むしろ豊かにも見えてきます。
▲ ホーム端でピンクのコップに何か入れて売っているおじいさんと看板娘のお孫さん。今日はたくさん売れたのかな。
▲ 待っている乗客のお子さんたちはそろそろ退屈になってきたようです。線路やホームは格好の遊び場です。
▲ ヤードを横断して乗客に売る果物を運ぶおばちゃま。柑橘類と思われますが、結構な重さです。慣れておられるのかしっかりした足取りです。
▲ 9:40、ホーム端からも男性が頭に商品を乗せて来られました。そろそろ列車が来る雰囲気が漂ってきました。
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▲ 10:01、ラショー始発マンダレー行の1日1本の列車が入線してきました。始発駅からこの駅が初めての停車駅です。何時に始発したのか分かりませんが、既に約45分も遅れています。終着駅には何時に着くのでしょうね。
▲ ミャンマー鉄道の列車を見るのは初めてでした。メータゲージなのでもっとチンケな列車と思っていましたが、何と貨車2両もつないだ8両編成の立派な混合列車です。
列車が着くと線路側からも乗り込みが始まりました。そして大きな荷物は窓から積み込みます。これのために線路側にも皆さんが待っておられたのですね。納得です。通路が大きな荷物の置き場所と思いますが、中国の春節での民族大移動にも似た光景が見られました。
▲ 放牧の牛さんたちもヤードを渡って行きます。
▲ とても大変な量の荷物です。大人も子供もみなさん必死で列車に積み込んでおられます。混雑する中でも地元住民の売り子さんは何か売ろうと各車両を回っておられました。
もう少し丁寧に撮りたかったのですが、我々も先を急がないといけません。チャーター車から呼び声が聞こえてきましたので、後ろ髪を引かれる思いで駆け込みました。
この列車はマンダレーまであと6駅も停車して約10時間余りをかけて向かいます。途中で乗車できるのかなと思われる多くの乗客と一杯の荷物です。各停車駅ではどんな光景が繰り広げられるのでしょうか。乗って見たかったですね。
マンダレーまでの旅は、Part10へ続きます。