2013年 はにかみの国、ミャンマーSL撮影の旅 Part6 ナムツ鉱山鉄道(Namtu) 第2日目

01_子供1▲ ナムツ駅構内で遊んでいた姉妹。仲の良い満身の笑顔はミャンマーに来て初めて見ました。01_子供2▲ タイガーキャンプのデルタ線にある大きな木の下で直射日光を避けてくつろぐ親子。穏やかな姿の中に強い信念を感じました。 ナムツ鉱山鉄道 第2日目 3月26日 6:24、今日は、朝の機関区の様子も分かったので、迎賓館で朝食後に出発することにしました。 01_朝食02_ナムツ駅1▲ 7:09、ナムツ駅に行きますと職員の皆さんは仕事を始めておられました。 今日は、昨日タイガーキャンプに残した13号機と、42号機との初めてのツーショットが狙いです。昨日はタイガーキャンプに着くのが遅く温かくなったので煙が出ませんでした。今日は途中での撮影は止めて、タイガーキャンプへ直行するように打ち合わせました。 03_42号機1▲ 7:13、雲間から朝日が見えてきました。朝日に照らされたグースのボンネットの向こうに42号機の煙が上がりました。 03_42号機203_42号機3▲ 7:16、重心の低いどっしりとした42号機が本線に入線してきました。 この42号機は、1928年英国W・G・Bagnall(バグナル)社により製造されています。610㎜のナローゲージで軸配置1C1のテンダーが付いた蒸気機関車は珍しい機関車です。 バグナル社製の蒸気機関車は、日本の国鉄では、1904年に新橋工場の入換機として輸入された1形の1両のみです。他にも私鉄等で14両が輸入されていますが、いずれも小型機でした。 03_42号機403_42号機5 ▲ 42号機も1年4ケ月ぶりの走行です。 出発前には念入りに最後の点検が行われていました。 03_42号機6 03_42号機7▲ 7:18、DC303号機列車の後部に連結されました。職員の皆さんも何やら荷物を貨車に積み込まれています。 06_ナムス出発602_温度7:31▲ 7:32、準備を整えてナムツ駅を発車しました。 今日の朝の温度は18℃、昨日と比べると3℃暖かいようです。 04_Lopah駅28:07、順調にLopah駅に到着。 油さし等の点検を終わってから出発を撮ろうとなりました。     03_42号機804_Lopah駅105_タイガーキャンプ3▲ 8:32、思いっきり煙を噴き上げて出発です。これなら調子は良さそうです。 05_タイガーキャンプ1 8:37、再び後ろに連結して走りましたが、直ぐに足回りに不具合が発生して再点検です。     05_Lopah駅5 ▲ タイガーキャンプ方面から現れたおばちゃま軍団6名。スコップや水タンクを持っておられますので、軌道の保守点検部隊です。   06_ループ手前 ▲ 8:56、ループ手前でまたストップ、修理には時間がかかるということで完了するまでは13号機だけでループ線撮影となりました。 05_タイガーキャンプ2▲ ヤードに入線する入口にあるのは指令所です。ここでどの番線に入るかを決めていたようです。05_タイガーキャンプ3▲ 9:01、タイガーキャンプに到着。 鉱住の高台からは子供さんたちが今日も来たねとお待ちかねです。 01_子供たち 07_ループ13-207_温度9:07▲ 9:18、13号機編成をループ下に下して撮影を開始しました。 温度は、25℃。42号機にトラブル発生がなかったら1時間は早くに来れましたが仕方ありません。煙が見えるのはギリギリでした。 07_ループ13-42-107_ループ13-42-3▲ 9:37、ようやく42号機が修理ができたと連絡がきましたので、ツーショットです。しかし温度が上がってきたので煙が見えなくなってしまいました。代わりに見えた煙は、42号機からの火の粉で引火した枯れ草の野火です。 07_ループ42-107_ループ0_火07_ループ1_火07_ループ2_火▲ この地は雨季が終わった11月~3月は、乾季を迎えています。3月は最も乾燥した時期で少しの火の粉でもこのありさまになりました。昨日の13号機ではこのようなことはなかったのですが、42号機はよほど火の粉が飛ぶのが多いのか、走るたびにあちこちで火の手が上がります。そして燃え出すと、あっという間に広がります。これではまるで放火機関車です。 鉱山の広報担当者からは、SL撮影する際は絶対に山の上に上がらないようにとの注意を受けました。初めは何の事か分かりませんでしたが納得です。フカン撮影に挑んでいたら丸焼きにされていましたね。 07_ループ13-42-407_ループ13-42-補機 07_ループ13-42-補機2▲ 野焼きが自然鎮火してからの走行です。消防車はありませんので、火が消えるのを待つしかありませんでした。昔、現役だった頃はどうだったんだろうと聞きますと、同じだったと返答がかえってきました。しかし毎日、野焼きになるので燃えるものがなくなってしまって大火災になることはなかったそうです。どうりで山に木が茂っていない訳です。 08_頭に籠のおばちゃま軍団08_頭に籠のおばちゃま軍団ループ▲ 頭に籠を乗せたおばちゃま方がループに来られました。列車が止まっている間は悠然と線路ぎわを歩いて行かれます。坂を下りる時は籠に手を添えられますが、平坦路はバランスよくまっすぐ歩かれます。毎日の仕事でしょうが、姿勢が良くなって健康にもいいでしょうね。どおりでミャンマーの女性はスレンダーでスタイルの良い方が多いのですね。フィットネスやジムに通っておられる日本のおばちゃま、お姉さん方、しばらくミャンマーで生活されたらどうでしょうか。 07_ループ3_火07_ループ4_火11:16、とうとう野焼きはあちこちに飛び火もしてパドダにも迫る勢いです。一旦撮影は中止することにしました。 09_レールバス209_レールバス110_昼食209_レールバス3▲ 11:40、今日は早目に昼食を乗せたレールバスがループを駆け上がってきました。 前方の線路が塞がっているので、ここからは皆さんが弁当をもってきてくださいます。今日は目玉焼きが乗った焼き飯です。惣菜やスイカも定番です。あまり変わりばえはしません。中国のように油ギタギタでないのでまだ良い方ですが、日本のコンビニ弁当が懐かしくなりました。 10_昼食111_デツタ線2▲ 12:39、昼食中に煙もなくなってきたので午後からの撮影開始です。まずは編成の付け替えをしますが、1年4ケ月ぶりとは思えないくらいにテキパキとされていました。 11_デツタ線 01_子供3▲ レールバスは、デルタ線を使って機回し後に山を下りて行きました。木陰でくつろぐ親子。可愛いお嬢ちゃんはおしゃれに着飾っていました。 10_ホッパー210_ホッパー1▲ 12:54、かつては長編成の鉱石運搬車がホッパーへと入ったようです。42号機をリクエストしましたが煙突が突っかかるそうで13号機になりました。 車高はそうではないように見えますので当時、本線は馬力のある42号機、ヤード内の入換機は車長の短い13号機が受け持っていたのでしょうね。ちなみに軸配置1C1のWB製大型機は11両が在籍していました。 10_ホッパー312_ループ2-2▲ 13:40、再びループに蒸気機関車を下して走行してもらいますが、煙は出ません。 12_ループ2-1▲ 14:28、おばちゃま保線軍団も水タンクをもって駆け付けます。この程度ではとても山火事は消せませんので聞いてみますと、枕木が燃えているのを消すためだそうです。かなりPCコンクリート製の枕木が敷設はされていますが、殆どは木製です。これが燃えると運行に直接支障がでますので直ぐに見つけて消さなければならないそうです。 12_ループ2-3 ▲ 15:00、ループでの最後の撮影は、短いながらも重連にしました。42号機は残っている枯草をまた燃やしています。今日だけで2山ほどは燃やしてくれましたね。よく自然鎮火してくれたと思いました。 14_親子2▲ 15:38、13号機は先にナムツに帰して、42号機を山に向かって正向きでバックさせながら撮影ポイントを指示しました。路線の途中にも人家がポツンとあります。親子が出てきましたのでお願いしてのツーショットです。 13_花と蒸気機関車1_edited-1▲ 16:20、沿線には白菊に似た白い花が咲いていました。どこかで撮りたいと思っていましたら群落がありましたので、42号機とのツーショットです。 15_帰路2 15_帰路1▲ 16:34、Lopah駅で給水停車です。 切り出した長い木材を積み込んでおられました。車両からははみ出していましたがお構いなしです。 17時、木造有蓋貨車2両+42号機+無害貨車2両+DC303号機+水タンク無害貨車+無蓋滑車の合計8両の長編成が山を下りますが、途中でDC303号機の具合が悪くなりました。エンジンがかかりません。仕方なく42号機が力行して走行をします。 先ほどの撮影でも放火しましたので、皆さん心配顔で乗っておられました。 16_月と蒸気機関車▲ 17:41、何とかナムツ駅にたどり着きました。満月の下、日暮れを待っての夜撮ですが、ヤードの照明があっても暗く手持ち撮影には困難でした。暮れるまでのカットです。 17_夕食▲ 19:26、今日は遅い夕食でした。夕食時の話題は、明日も42号機をチャーターしてもいいものか、もし今日のようで山林火災でもなれば大変なことになる。代替案を提示することも必要ではないだろうかと話し込みました。 明日朝はタイガーキャンプとは逆方向へ行って撮影します。鉄道側の事情もあるでしょうが、リーダーのO氏から代替案を持ちかけることにしました。

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