保存車両とその現役時代(協賛編)その3

国鉄蒸機だけでは息切れしますので、私鉄に手を伸ばしました。今回は岡山臨港鉄道のディーゼル機関車102号機です。終戦間近の昭和19年に軍需工場の専用線として11月に着工したものの、終戦を迎え結局昭和22年2月に汽車会社の専用線として開通したのが岡山臨港鉄道のルーツです。昭和59年12月30日に廃止されました。廃止時点で5両のディーゼル機関車が在籍、江若から来たDD1352もその中の1両です。その5両のうち102号機が現在も良好な状態で保存されています。場所は岡山市南区海岸通2丁目の岡山臨港倉庫運輸の玄関先です。同社は車庫のあった南岡山で現在も盛業中の岡山臨港鉄道の後継会社です。

102号機 平成25年9月9日 岡山市南区にて

102号機 平成25年9月9日 岡山市南区にて

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OとRを組み合わせた社紋がなつかしい

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保存状態は非常に良く、すぐにでも走り出せそうに感じました。鉄道会社として創業した会社のルーツを示すには最適な遺産として大切に保存されているようです。屋根や植え込みがあって写真は撮りづらいのですが、こんなにきれいに保存されているので文句は言えません。プレートにある昭和26年8月1日の創業とは 貨物専用線から旅客も扱う岡山臨港鉄道として発足した時点のことです。さてこの102号機ですが昭和27年汽車会社製 製番22の20TonB型機です。汽車会社の専用線で働く機関車ですから汽車会社製は当然のことです。ボンネットの高い汽車会社スタイルです。ホイールベースが2200mmと短いため国鉄線への乗入れができず 入換え用でした。岡山臨港鉄道の現役時代には何度か訪問して 江若の車両たちと再会したり思い出の多い鉄道です。廃止から30年が過ぎた再訪となりました。

昭和44年8月2日 南岡山機関区にて うしろは元中国鉄道キハニ2000改めキハ3001

昭和44年8月2日 南岡山機関区にて
 うしろは元中国鉄道キハニ2000改めキハ3001

昭和51年12月4日 左 103号機 右 102号機

昭和51年12月4日 左 103号機 右 102号機

左側の103号機は昭和32年の汽車会社製で 同じ20Tonながらホイールベースを3000mmとしたため国鉄大元駅への乗入れはできるようになった反面 工場側線の急カーブ通過が難しく専ら本線用として活躍しました。

 

 

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