駅を撮ってみた
最近のデジカメ機能の多様化には驚く限りです。キレイに撮るだけの基本性能は、とうに完成の域に達して、各社いかに独自の付加価値を加えるかに腐心しているようです。この付加価値、単なる“お遊び”では片付けられない興味深いものがあります。ここに採り上げる「ジオラマ」モード、または「ミニュチア」モードもそのひとつです。中央部だけピントを合わせて、周辺部はウンとボケを利かせ、実際の風景を、あたかもジオラマを撮ったような雰囲気に仕上げてくれます。以前は、撮った画像を、レタッチソフトで修整する必要があり、かなりの技量が求められましたが、いまはモードボタンひとつで簡単に撮れるようになりました。鉄道を撮ると、まさに9mmやHOのレイアウトを見る思いがします。▲トワイライトタイムの東京駅、東京中央郵便局を再生したKITTEの屋上庭園から、ライトアップされた丸の内南口を撮ってみた。復原されたドームを画面に入れて、駅前広場をボカした。自動車のライト、周囲のビルもぼかして、ジオラマの夜景風に仕上げた。
▲こちらは大阪駅の夜景、特徴のある大屋根は夜になると、さらに輝きを増す。向かいのヨドバシビルも入れてみた。大阪駅全体を撮れるビルは何ヵ所かあるが、誰でも立ち入れる阪急グランドビル30・31階の展望室から撮ってみた。窓ガラスの反射を拾わないように、撮り位置を調整する必要がある。
▲続いて京都駅、撮影に好適と思われる京都タワーに上ってみた。しかし、終日、逆光になるのと、塔の支柱に邪魔されて、うまく行かない。また駅の間口が広すぎて、中心に置くポイントが見つからない。ならばと、人を中心にしてみたものの、距離がありすぎて効果が感じられない。
▲そこで、駅舎内の大階段を見下ろす東階段からコンコースを見てみた。見下ろす角度・距離も大事だが、平面を撮るのではなく、このように、立体を見せると、より模型的な感じになるようだ。