残暑厳しいもののススキの穂や虫の声に秋を感じる今日この頃である。この夏の撮影の一部であるが、しばし御付き合い願いたい。
最初は交流電化発祥の地作並を行く仙台行きの快速電車JR東E721系。色気のない電車であるが、梅雨の晴れ間、峠を越えて飛ばしてきた。
伊豆急行線は海をバックにした風光明媚な路線のイメージがあるが、これがなかなか難しい。この撮影でももう少し背景を入れたい所であるがこれ以上バックできない。国鉄メイクの特急車両も最後最後と言いながらまだ健在であり、人気急上昇中。ただし、最低の特急とも言われている。海は晴れないと駄目である。
2016.7.2 伊豆急行線今井浜海岸-伊豆稲取 8030M「踊り子110号」 クハ185-306 ▼
旅に出ると天気に恵まれず空振りになる事がある。この日は朝からの曇天がようやく晴れてきたが、この場所、この位置は鳥海山がよく見える所である。結果はご覧の通り。
2016.7.4 羽越本線南鳥海-本楯 2010Mいなほ10号新潟行き E653系 ▼
今年の夏は一言でいうとこのような空模様が多かった。築堤の下にある道路用のトンネルで雨宿りしながら撮影。
2016.8.7 総武本線飯岡-倉橋 4005M銚子行き特急「しおさい5号」 255系 ▼
家の近くになると天気の良い日に出かければよい。画面奥には雪のない夏の富士が見える。左にかすかに雲が湧き始めているが、こうなったらもう終わりである。赤富士でもない限り富士山は白くないと興醒めである。
2016.8.17 京王相模原線南大沢-京王堀之内 区間急行本八幡行き都営10-570▼
同じ日JRの多摩川で撮影した貨物列車と233系電車のすれ違い。
2016.8.17 中央本線立川-日野 下りEF210 上りE233系 ▼
tsurukame様、「真田丸赤備え列車」はこれですね。本家の上田交通の「真田丸号」は撮っておらず今後も未定なので今夏の思い出列車としてこれを掲載させていただいた。
2016.8.11 南海高野線高野下-九度山 後追い2194 橋本行き ▼
次にクモハ73106東ウラさんのご指導で撮影したイベント系列車2題。
通常のカシオペアがなくなり、次の豪華列車が完成したとかで、そのつなぎなのかカシオペアクルーズと称した列車が走っており、その試運転列車である。北海道等では通常みられない機関車がカシオペアを牽引したとか。ただついて行っただけなので詳細はよくわからず。
2016.5.14 羽越本線新発田-加治 下りEF8181 ▼
小海線にDD16が旧客を牽くということで全国各地から御同業の方が現れ、お巡りさんもマイクを持って出動。このあたりは半世紀以上前に当会OBの方々が毎年来られ、氷点下何十度という厳しい気候の下で狂化合宿をされた。今は野菜畑の道路には車が一杯でお祭りのような感じもし、そういった昔の面影は全く感じられない。
準特急さま
盛夏の足跡の数々、拝見しました。それにしても、7月1日仙山線、7月2日伊豆急、7月4日羽越線とは、tsurukameさんのコメントならずとも、「いったい全体、どんなコースをたどっておられるのですか」と言いたくなるほどの活動ぶり、頭が下がりっぱなしです。私などと言えば、8月は、仕事の撮影で行った、たった1日の近鉄撮影で終わってしまいました。いずれの写真も感心するばかりですが、とくに興味を持ったのは、最初の仙山線熊ヶ根の写真です。背後の形の良い山がいいですね。仙山線は一回乗っただけで、私にとっては全く未撮の地です。
さらに感心するのは、遠出だけでなく、近場でもきっちり記録をされていること、これがなかなかできないことで、どちらかが疎かになります。まさに、鉄道趣味人の鑑です。
総本家青信号特派員様
コメント本当に有難うございます。前にも述べましたように海外に行けないので格安切符による国内旅行を日帰り中心で行っております。泊まってもせいぜい1~2泊です。年齢は私の方が上ですが写真歴、実力ともにずっと上の総本家さんのご質問ですので回答というよりも私の考え方を用意してみました。あくまで個人の意見です。
①日替わりで遠方に出かけることができるのは多分御存知と思いますが私と同年齢のイメージガール(?)吉永小百合さんのポスターで有名な「大人の休日クラブ」を利用しているからです。青春18切符と違い、4日連続の条件付きですがJR東日本管内の新幹線や特急が格安で利用できるからです。今回は7月1日(金)に仙石線と仙山線に日帰りで行っております。2日(土)は伊豆急行線日帰りです。3日(日)は角館で単線を行くE6系「こまち」撮影で、この日は秋田に泊りました。4日(月)は由利高原鉄道と羽越線の鳥海山狙いでした。なお、北海道にも行ける5日間コースもあり一度利用したことがあります。この旅行で特に気を付けていることは梅雨時期の4日連続ですから毎日の天気予報で晴れていそうな場所を選ぶことです。以前デジ青で「今冬の撮影」を発表しましたが津軽海峡線も天候を気にしながら日帰りによる撮影日を決めました。
②実は作並のこの山は気にいっています。知らないところはネット検索で撮影地を探していますからここは処女地ではなくもう有名な撮影地でしょう。何日か前にはお別れ列車が走って大勢のファンが集まったとか、地元の方が話されていました。イベント系を狙わないのでこの日は誰にも会っていません。私の写風は自分で言うのもなんですが。極めてオーソドックス、絵葉書的写真です。これに対して最近のプロと言われる方々の作品は参考になりますが技巧に走り過ぎて好きではありません。車両から出発した私などの作品は彼らからは同じような写真ばかりで面白味がないと言われるでしょうが、それはしょうがないと思います。だから私は俯瞰が好きですが列車があまり遠いと駄目です。結局、電車は単線片ポール順光が好きです。有名地は実際にその場所に行ってみないと光線具合など微妙な問題もあります。有名地では自分なりの撮影の角度を考えたり、レンズを工夫したりしております。
③近場は重要だと思います。いつも同じ場所になりがちですが、天候の変化に対応しやすいです。毎度同じことを申し上げていますが「雪が降ってきた」、「夕焼けになりそうだ」、「虹が出るかもしれない」。近場の出番です。遠方に出かけるとよほどの偶然の重なりが必要です。しかし、正直言って近場に飽きていることも事実です。撮れる場所が限定されていることも原因しています。
④この歳になるともっと歴史的な場所にも出かけたいとふと思うことがありますが、暑くても、寒くても天気がいいと今日はどんな写真が撮れるかなとつい期待して出かけます。鉄道写真は面白いと思うから出かけているのです。
あまりいい回答になっておりませんが、ありがとうございました。
準特急さま
さっそくのご返信、ありがとうございます。じっくり読ませていただきました。
①東奔西走の撮影の秘密は「大人の休日倶楽部」だったのですね。首都圏在住者を羨ましく思う最大の理由が、JR東日本から鉄道ファン向けの各種乗り放題切符が発売されていることです。関西にある会社は、品揃えが貧弱なうえに、制約ばかり設けて、利用できないように仕向けている節もあります。いつぞやは、JR東日本の切符が欲しくて、一年間だけ、会費を払って会員になったこともありました。
②この付近では、熊ヶ根の鉄橋が有名ですが、作並の背後の山は、秋には紅葉するのでしょうか。地図で見ると、仙山線に沿って道路が走っていましたので、アプローチは容易なのでしょうか。国鉄型も似合いそうですが、そんな時は激パなのでしょうね。私も最近はとみに白レンズの放列があるような撮影地は、行く勇気が湧いてきません。ネタ列車でなくても、ふだんの当たり前の風景を撮りたい、私も同感です。
③昔のピク写真コンクールの選者のNさんが「近くの電車で良い写真が撮れない者に、C62重連だけが上手く撮れる筈がない。感動だけで写真は撮れない」と論破されたことを今でも座右の銘にしています。
④私もこの齢になって思いました。鉄道しか写っていない鉄道写真も、それはそれで価値を認めますが、それだけでなく、地域の歴史、地域の特徴のようなものが感じられる、そんな鉄道写真を撮りたいと思っています。
準特急様
これです。この4連です。、こうや、りんかんこうやを除いて南海の特別仕立車両は2連が多いのですが、この真田丸は4連です。主になんば-橋本間の運転で、極楽橋-橋本間、時に極楽橋-難波の直通運転もあります。5月の墓参りの帰り、偶然この車両にしかも、難波行き直通に乗ることができました。車内の装飾ですが、壁、座席、扉すべてが六文銭で埋め尽くされておりました。5月の日曜日、橋本-九度山間は朝、夕共に超満員でした。改めてNHKの凄みを思い知らされたりしました。
8月はじめ、加太線で加太の魚料理を食べに行きました。その時『めでたい電車』を知り、加太観光協会宣伝マンから、うちわを受け取り、電車の写真パンフを貰いました。車体内外が明石鯛いや加太鯛の淡いピンク色。とかくピンク色は難しい色ですが、仲々うまく仕上がっておりました。ただ運転時間が午前中早く、夕方遅くで撮影は出来ませんでした。また、帰りの和歌山市駅では留置車の影になり、この時もダメでした。今、町石道を辿り、歩いて高野山に向かっていますので、帰りに、和歌山に寄り撮影できたらなと思っています。
準特急さま
このクソ暑い中をお元気に出かけておられる由、頭が下がる想いで感嘆しつつも羨ましく拝見させて頂きました。
7月30日の小海線「レトロ八ヶ岳」は、野辺山から3kmほど川上側の、御所平でお撮りになられたのでしょうか。実は小生もそこから200mほど川上寄りで撮っておりました。以前の大糸線キハ52のさよなら運転でもニアミスがありましたが、今回は僅かの距離でしたね。
小生、中込発小淵沢行きのレトロを先ず馬流で撮り、同号の小海での長時間停車中に追い越して、川上からタクシーで御所平へ先回りしました。本来はお撮りになられた場所を考えていました。そこはかつてのC56野菜貨物、C56プッシュプルの3Lの旅号、キハ58・52などを撮ったお気に入りの場所でしたが、通過15分前の到着では居並ぶ人数の多さに怯んでしまって潜り込むこと能わず、その手前で撮ることにしました。列車が来る方向にビニールハウスがあって、構想ほどに引きが取れなかったのですが、駆け込みにしてはまあなんとか撮れた方でした。因みに撮影後は野辺山へ向かい、今度は野辺山の長時間停車を利用してレンタサイクルで駅南方の踏切先で迎え撃ちましたが、レタス畑へ作業に入るトタクターに追いかけられて数回場所移動を余儀なくされ、そのうち列車が来て中途半端な結果に終わりました。農作業のこととて文句は言えず、久々に運の悪い一コマでした。
準特急さま 総本家青信号特派員さま
コメント中にあったイベント「485系ラストラン」にも仙台の友人に誘われて行ってきました。仙山線内ではやはりということで、何十年来の課題であった熊ヶ根の鉄橋で撮りました。小学生の頃に交流電化の試験ELでしょうかの写真を見て以来、小生のなかでは仙山線=熊ヶ根鉄橋というイメージがこびりついていて、どうしてもそこから抜け出せなかったためです。真横に道路が通り歩道もあって場所は確保されていましたが、線路側に高さ2mほどのネットが張ってあり、レンズを無理やり差し込んでの撮影になりました。道理で同業者が少ないはずでした。もっと探せば準特急さまが撮られたような良い場所があったのでしょうが、熊ヶ根で撮らねば人生を終われない位の強い思い込みがアダになって、ここも中途半端な結果に終わりました。
そろそろ体力の限界を感じることも多い今日この頃ですが、なんとか準特急さま、総本家青信号特派員さまをはじめ、OB諸氏を目標に頑張りたいと決意を新たにしております。また刺激剤を与えて頂きますようお願いします。
総本家青信号特派員様
仙山線作並の撮影地は駅前の道路を熊ヶ根方向に約1km下ったところでアプローチは容易です。最近の人気列車の撮影は今後問題になると思いますが、気を付けていることは①先客優先 ②手狭な場所では先客に仁義を切るなどです。この他に撮影地で現地の農家の方等から話かけられることがよくありますが、なるべく話をするようにしています。同業者のほとんどが若い人ですからこちらから古い話はしないようにし、話嫌いと思われる人にはそのことを早く察知して話さないようにしています。撮影に出ることは旅でもあり列車内でも同様です。最近は殆ど三脚を持参しません。年齢ということもあり、重いのが苦手で、余計な荷物は旅の楽しみが半減すると思うからです。三脚なしの方が刻々と変わるシャッターチャンスに対応しやすいこともあります。
tsurukame様
よかった。この列車ですね。大河ドラマ「真田丸」も親兄弟が敵味方にわかれるという佳境に入ってきました。上田交通に行けたら「真田丸」関連車両を発表します。南海は景色のよさとバラエティに富んだ車両群でこのところよく行きます。tsurukameさんの加太線というと例の関西線と思っていましたが、南海の加太線ですね。「かぶと」でなく「かた」でしたね。磯ノ浦という所で撮ったことがありますがまた行きたいです。
1900生様
野辺山では「オーイ」と呼べば「誰やー」と答えが返ってきそうな所に居られたのですね。自転車やタクシー等々を利用しての撮影、1900生さんのご活躍に対して私の方こそ頭が下がります。国鉄車両がお好きと伺っておりますが、以前1900生さんが撮影された高崎の湘南色の115系も211系に置きかわりつつあるようです。いつも西へ東へのコメントを楽しみにしておりますが、どうでしょうか、たまには動画を含めて労作をお願いします。