【速報】湯口さん「島秀雄記念優秀著作賞」祝賀会行われる

昨8月9日(日)、当会の湯口徹さんが、鉄道友の会「島秀雄記念優秀著作賞」を受賞され、その栄誉を称えるクローバー会の祝賀会が、大阪・曽根崎「ミュンヘン」において、厳粛に、かつ賑々しく執り行われました。参加が叶わなかった皆様に当日の様子を掲示板でお伝えしましょう。
この「島秀雄記念優秀著作賞」は、もっとも優れた鉄道図書を選出し、鉄道趣味界の発展に寄与することを目的として、鉄道友の会によって創設された賞で、今回、湯口さんが著されたRMライブラリー『日本の蒸気動車』(上下)が単行本部門で選定されたものです。

受賞の記念盾を手にした湯口さん(ちなみに受賞に際しての賞金、賞品、交通宿泊費、生涯年金は一切なかったとのこと)

山科の人間国宝からは、終戦直後に出された、ガリ版の模型機関誌「テイルライト」に若き日の湯口さんの記事が載っていることが披露された

祝賀会は、まず琵琶湖のヒマ老人の司会で始まりました。あまたある鉄道図書の中から選定された理由について、「俗説や不明点の多かった蒸気動車に対して、特許や実用新案にさかのぼって、その過程を丹念に検証、これまでの誤謬を修正した点が評価された」と受賞の理由を説明。
徹底して一次資料に当たり、一つの資料の発掘のために、何日も掛けて国立公文書館に通い詰める地道な研鑽姿勢が、今回の栄誉に結実したもので、安易な鉄道図書が蔓延る最近の風潮に警鐘を鳴らすものとも言えるでしょう。
ちょうど蒸気動車では唯一の保存車両である明治村のキハ6401に、今春のクローバー会総会で訪れ、参加者全員で湯口さんの説話を聞いたのも、何かの縁を感じさせるものでした。
これに対して湯口さんからは、小学校以来の表彰を率直に享受したい、クローバー会の理解や援助があっての受賞と吐露され、好きな酒も絶って、残り少ない人生を軽便鉄道や内燃動車の研究に全身で打ち込みたいと力強いお話がありました。
その後、参加者一人ひとりが、湯口さんに祝辞を述べ、記念品を贈呈。
最後に登壇した乙訓老人からは、湯口さんとの長い付き合いの思い出が披瀝され、「ミュンヘン」が選ばれた理由も、クラブ草創期の頃のピク京阪特集寄稿で、原稿料をつぎ込んで祝杯を上げたのが、京都にあった「ミュンヘン」とのことで、湯口さんや乙訓老人にとっては、思い出の店なのでありました。
湯口さんのますますのご活躍・長寿を願って、全員でバンザイ三唱して、クローバー会会員の快挙を参加者全員で祝ったのでありました。

記念品のオロナイン軟膏を中林さんから贈られる(高齢者にしか判らない古典ギャグ)

一人ひとりの参加者と友好を深められた

乙訓老人の思い出話をしんみりと聞く参加者

最後に準特急さんの音頭でバンザイ三唱

名古屋、東京からも駆けつけた21人の参加者