2014年 遥かなる東欧の旅 Part17 バルカン諸国一人旅 ザクレブのトラム2の1

第11日目 2月25日 その1
ザクレブ11:16(EN415)→17:32ベオグラード

今日はセルビアベオグラードへと国際列車で向かいます。どんな車両になるのか楽しみです。発車は11:16ですので、それまでトラムの撮影ができます。
トラム路線図昼間_01▲ トラムの日中の路線図です。15系統が運行されています。興味深いのは終点電停や中間主要電停にはバス乗継が表示されていることです。市内中心部はトラム、郊外へはバスで行くとハッキリとした交通体系が出来ています。

【 ザクレブのトラム 】
ザクレブの路面軌道は、1891年に760㎜ボスニアゲージの馬車軌道により始まりました。当初は馬1頭がトレーラーを牽引して、7.5km/hのスピードで約8キロの路線を走行したそうです。
路面電車になったのは1910年8月18日からで、ゲージも1,000㎜に改軌されて、ブタペストのGanz&Co製造のモーターカー28両と14両のトレーラーが投入されました。
現在は路線が延伸されて総延長51.4キロ、低床式5両連節車も大量投入されてザクレブ市民の必要不可欠な足として利用されています。
トラムを運用するザグレブ公共交通会社 ZET (Zagreb Electric Tram)公式HPはこちらです。路線別時刻表や詳しい歴史がみられます。

トラム路線図夜間_01▲ そして、夜(23時~5時)も4系統が運行されています。間隔は系統によって異なりますが、おおよそ50分前後です。これは便利ですね。

01▲ 7:30 まずはホテルで朝食ですが、7:30からと遅いオープンです。バイキングですが、定番のハム・ソーセージ・ベーコン類、ゆで卵・スクランブルエッグとパン類です。パンやヨーグルト、ジャムは種類が多く、ゆっくりとたっぷりといただきました。

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▲ ザクレブ駅横広場に静態保存されていたHZ125-052号機
どっしりとした重心が低そうなC型テンダー機です。
黒い車体に、低い位置に設置された前照灯と長い煙突が印象的です。

05▲ 8:04 ホテル前を走る401形トラム。1976~1983年にチェコCKD社で製造されたタトラT4YU型。トレーラーを牽引しての2両編成です。車両長;14,000㎜、車幅;2,200㎜、出力;43w×2、最高速度;55km/h。94編成が投入されましたが、今回はあまり姿をみませんでした。

06▲ ラッシュとあってザクレブ駅前のトラム電停には国鉄からの乗継客で一杯です。市内の人口は約80万人のクロアチア首都ザクレブです。トラムは、ピッタリの交通機関なのでしょうね。この辺りは専用軌道らしく車も入らずでスムーズな運行です。ここのトラムもサラエボ同様の片運転台、片側ドアです。旧共産圏の国々は、同じ設計製造だったようです。

07▲ ほぼ満員で、先ほどとは違ってのTMK201形がきました。直ぐに続行するトラムがあります。1974年、Duro Dakovic社製。車両長;14,000㎜・車幅;2,203㎜・出力;60w×2・最高速度;56km/h。当初は、31編成が投入されました。現在運行されているトラムでは最古参になると思いますが、サラエボと違って外観はとても綺麗です。

0800_切符01▲ サラエボ駅前は、電車通りの向こうに美しいトミスラフ広場が広がっています。後方の銅像は、クロアチアの初代国王トミスラフの騎馬像です。

 電停の売店で購入したICカード。
上下は表裏です。カードにはかつて走行した創業期のトラムの写真がありました。

サラエボと同様の信用乗車方式です。
車内に入ると掴まり棒に設置されています読取機にカードを近づけて乗車中に、自ら車内改札(打刻)をします。
車内が混み合っていても乗降りがスムーズに済みますので良いですね。どうして日本でもこんな方式をとれなかったのでしょうか。09
10▲ 8:15 316号連接車がやってきました。1985年チェコCKD社製”Tatra”KT4YU型。車両長;18,110㎜・車幅;2,200㎜・出力;40w×2・最高速度;55km/h。1986年までに51編成が投入されました。

1112▲ 8:16 新型車両”愛称;Crotram(クロトラム)”2202号5連節車がカーブを曲がってきました。
クロトラムは、経営主体のZET社が低床式大型車両を導入するにあたって、国内3社が協同で設立したクロトラム・コンソーシアム (Crotram consortium )」が製造し、2003年から投入されています。第1次として70編成が運用に入りました。一気にバリアーフリー化をやってしまうなんて、日本では考えられない積極的なトラムへの投資です。それだけ市民からの利用度が高く、重要視されているという事なのでしょうね。

国内3社は、ザグレブのエレクトロインダストリヤ・コンサール社 ( Končar) が中心となり、グレデリ社 (Gredelj) 、スラヴォンスキ・ブロド (Slavonski Brod) のデュロ・ダコヴィチ社 (Duro Dakovic)で、ヨ-ロッパでは5番目のトラム製造メーカーとなりました。
13▲ 8:17 続々とクロトラムが入ってきます。左は2206号です。
車両長;32.060㎜・車幅;2,300㎜・出力;65w×6・最高速度;70km/h。

 

13_3▲ 22103号 第2次に増備された70編成です。クロトラムは、140編成となってザクレブトラムの最大勢力となりました。バックは国鉄ザクレブ駅です。

只今朝のラッシュ時です。トラムが頻繁に走行する時間帯ですので、サラエボ駅を離れて町中に出る事にしました。 Part18に続く

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