2014~2015年 凍える大地への旅 Part17 長春路面電車(トラム)その2

DSC_1895_127▲ Part16で酷評した900型。-40℃対応の路面電車としての評価はできますが、期待していた低床式でないのでガッカリです。46両が投入されて54・55系統の全車が置き換わっています。このため旧型車両の殆どは廃車となりました。車内は2002年に試作投入された809型と内部はほぼ同じで代わり映えせず、進化はありません。


第13日目 1月7日 その2
④ 南阳路10:03⇒10:19長春西站

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DSC_1850_121DSC_1842_100▲ 9:19 哈大高速鉄道の長春西站に到着。
駅正面か構内に入るのかと思っていましたら、駅舎の東隅にもぐりこみました。ひっそりとした中、小さなホームがあるだけでした。

瀋陽トラムの空港電停とは雲泥の差があります。これは站入口までは相当あって不便そうです。

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01_長春站_100▲ 長春西站2階正面です。地図をご覧の通り周辺はまだ未開発で東海道新幹線開通時の岐阜羽島状態です。

DSCN7802_159DSCN7803_160▲ 9:26 長春西站2階コンコースに入場しました。2012年12月にできたばかりの高速鉄道站だけあって広く綺麗です。ただ残念ながら多くの利用客はトラムではなくバスやTaxiを使っているようです。トラムが駅まで来た事の周知が出来ていないのか、不便なのかだろうと思われます。待合・改札ホールはこの先、左手エレベーターを上った3階にあります。

DSCN7808_161▲ ひと気のない1階ホールにあった唯一のトラム電停の案内看板。日本と違って案内表示板が少ないのが中国鉄路の站サービスの実態です。但し地下鉄駅は十二分と言えなくとも一応分かる程度に案内板はあります。

DSCN7811_162▲ 市内バスの表示板。下にトラム55系統の説明もありました。

DSCN7820_163DSCN7821_164▲ 9:50 站構内ウォッチングをしてみました。1階奥には美食街がありました。入って見ました。お店は結構あるのですが、食べておられる客はご覧の通りで、閑散としています。
食事時ではないので割り引いて考えるべきとは思いますが、利用客の流れは2階コンコースになっていて、ここまで来る時も殆ど站利用客には会いませんでした。利用客が多い所には「食堂街はこちらへ」の案内表示はありません。これでは商売はしんどいでしょうね。
見ているとお店のおばちゃまから「どこから来たの」とお声がかかりました。しばらくお話をしていると「食べなさいよ」との誘惑です。気の弱い私は断りきれず、力削麺を注文してしまいました。

⑤ 長春西站10:50⇒10:52站前街
DSCN7845_166▲ 10:45 トラム電停に戻り、一駅手前の站前街に向かいます。

DSC_1860_122DSC_1879_100▲ 10:58 站前街を発車したトラムは壁が設置された長春西站の開発地へと入っていきます。この中はこれから整備されるようです。8月の暫定開業時にはまだ走行できなかった区間です。
広い交差点ですが瀋陽のような架線レスのトラムではありません。架線を吊るす為に写真のように緑地帯に設置された電柱からアームを突き出しての工夫がありました。

01_駅前街▲ 55系統は2014年8月25日に営業試運転(中国では試運転と称して客扱いを行う)となりましたが、開通したのは長春西站へは約600mもある、1電停手前の「站前街」まででした。その後残した路線工事のために11月2日に運行停止、完成した12月16日に運行再開かと思われましたが不具合が発生して12月25日が開業日となりました。難産の延伸線でした。
うえの写真は暫定外業当時での站前街の様子です。現在も表示されている中国百度地図からの転写です。ここでの折返し運転が行われていましたが、長春西站までは長い距離を歩かなければなりません。思い荷物を持っての移動は大変だったでしょうね。

DSC_1865_123▲ 11:02 中に入って見ました。軌道が敷設されているだけで周りは掘り返した土砂が積まれているだけです。数年後、この周辺は整備されてどのような変貌を遂げるのでしょうか。ここからは歩きながらの撮影にしました。

DSC_1872_124▲ 11:08 丁三十三路から站前街に向かうトラム。GPSロガー計測では、全線の走行スピードは20~40km/h程度でノロノロです。横を走る車は80km/h程度で快走しています。いかにもノロい路面電車のイメージを払拭できません。最高速度70km/hを誇る高性能車ですので、せめて専用軌道ではもっと速くには走れないものでしょうか。

DSC_1888_126[googlemap lat=”43.87354265804206″ lng=”125.22220015525818″ align=”left” width=”300px” height=”150px” zoom=”16″ type=”G_HYBRID_MAP”]西三环路[/googlemap]▲ 11:25 丁三路から西杯城路に向けての上り坂を上ってきます。バックに見えるのは長春西站です。

DSC_1913_128▲ 11:37 乙三路電停に上がってきたトラム。これに乗車しました。

⑥ 乙三路11:37⇒11:41老西环城路

DSCN7852_167▲ 車内はご覧のようにガラガラです。車内もダサいと申し上げたのはスッキリとしない座席下にも要因はあります。これを製造した会社は今までにたいした鉄道車両製造の実績がありません。ノウハウがない会社に製造依頼したのはなぜなのでしょうか。
55系統の運転間隔は8分だそうです。途中電停周辺には居住区や工場棟はなく、長春西站からの乗車がないと利用客もありません。忘れていましたが以前には乗っていた車掌はいません。ワンマンです。

DSC_1936_131DSC_1929_1[googlemap lat=”43.873184″ lng=”125.23431400000004″ align=”left” width=”300px” height=”150px” zoom=”16″ type=”G_HYBRID_MAP”]老西环城路[/googlemap]
▲ 11:43 老西环城路で、ようやく住居や店舗が並ぶ街に入りました。降りて撮る事にしました。
DSC_1945_100数本を撮ってから市内中心部の起点站工农大路の様子を見たいと向かいます。

⑦ 老西环城路11:59⇒12:23工农大路


DSC_1948_132▲ 12:23 工农大路に到着。電停は百貨店が並ぶ長春紅旗街の交差点にあります。

現在の長春地図に満州国時代に建設された路面電車路線を重ねてみました。そして現在の54・55系統(赤線)を追記しています。中心部と日本人街をカバーしていました。
01_以前の長春路面電車路線図

DSC_1979_137DSC_1966_134▲ 14:22 ケンタッキーに入ってコーヒーを飲んで休憩後は撮りながら歩き、寛平大路電停まできました。紅旗路から三环路へは大きくカーブして曲がっていきます。

DSC_1974_136▲ 14:24 寛平大路電停は高架下にあります。こうやってホームを作るのならもう1段嵩上げしてトラムにはステップを設置しない方が乗降りは楽になるのですが・・、中途半端は不便です。

⑧ 寛平大路⇒15:44寛平大橋
1駅ですが疲れてきたので乗車して軽軌乗換のために寛平大橋へと向かいます。

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DSC_1992_140▲ 15:44 今朝乗った寛平大橋着戻りました。階段を下りて軽軌に乗換です。
軽軌には以前に全線乗り鉄はしていますが変わっていないかと再度見る事にしました。
Part18に続く

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