「東北の鉄路 全盛時代を偲ぶ」最終日
一ヵ月に渡って開催していました写真展「東北の鉄路 全盛時代を偲ぶ」は、本日、11月の最終日、千秋楽を迎えることができました。クローバー会の皆さん、お知り合いの方、また通りすがりの方、たくさんの皆さんに来ていただきました。いっしょに開催しました山科の人間国宝さんともに、来場の皆さまには厚く御礼を申し上げます。最終日の本日は、やり切った満足感とともに、壁面からつぎつぎ写真が取り外されて一抹の寂しさを覚える最終日ならではの気持ちを味わいながら、滞りなく終了しました。▲今回の写真は、昭和40年代の東北がテーマ、とくに人間国宝の撮られた膨大な写真のなかから、展示用の十数点に絞り込むのは、悩ましいところだったが、東北の多面性を見せるため、あえて蒸機は絞り気味にした。たとえば「五能線=ハチロク」を払拭するため、岩館~広戸の岩礁の前にはキハ10系を持ってきたりした。そして意外性も重視した。いまや東北に直流のED電機がいたなども忘れ去られているのではと、仙山線のED17を持ってきた。バックの特徴的な山を背景にして、ED17の牽く貨物が通る。架線柱とED17とのバランスなど、ドンピシャの位置だ。ただ、撮影場所がよく分からず、人間国宝も50年前の記憶が定かではなく、単に「仙山線」としか記さなかった。いま原稿を書いている際に調べると、作並駅の近くの鎌倉山と判明した。山容がゴリラの頭に似ているので、ゴリラ山と呼ばれるそうな。
▲紅葉の京都だけに、首都圏からも、お越しいただた方も多かった。今日も、突然、老舗鉄道雑誌の編集長が、“新幹線に乗るまでの間に、ちょっと寄りました”と来られた。すぐ近くの国立京都博物館でも人気の特別展があり、前の七条通は、ピーク時は大行列で、博物館帰りの来場者も多かった。会場は、地の利も大切な要素だと思った。また以前と決定的に違うのは、外国人の来場者が一日に一組は必ずあったことで、身振り手振りで説明すると“Beautiful !”と返ってきた。こんなところにも、京都の観光事情が垣間見えている。反面、秋の京都は大渋滞で、京都駅から100系統急行バスに乗ったのに、会場まで35分も掛かったというクローバー会会員もいて、京都の交通渋滞が、思わぬ影響を与えた。
▲店主からも“ええ写真展でしたなぁ”と言われ、熱心にご覧になる方が、今までよりも多かったとのこと、その証しに、“アンケートの数に驚きました”とも言っておられ、コメント欄も設けた用紙には、ビッシリ記入され、なかには裏面まで達するほどで、ご自身の思い出を吐露されていた。
東北写真展が終わって4日、次の催事の準備に追われながらも、セッセとお礼状を書いています。さらに、出した方から、連絡が入り‥‥と、終わってからも交流がどんどん広がっているのも、写真展の魅力です。