2010年 早春の中国一人旅 Part4 芭石鉄道へ向かう

第5日目 2010年3月6日

① シムズホステル8:25-(Taxi)→8:45成都旅游客运中心(新南門車站)9:20-(Bus)→11:15楽山肖埧站11:20-(Taxi)→13:30芭石鉄道石渓站
② 石渓站14:00-(第3次)→14:27蜜蜂岩站

前回1月での訪問は、旅行社に任せましたが、今回は、自力で成都市内から芭石鉄道へと向かいます。中国鉄路の移動なら、何とかできる自信はありますが、レールのない移動は、不安が付きます。
予約をしておいたホステル内で朝食をとって、道路に出ました。ここは、タクシーが掴まりにくいと聞いていたので、もっと広い道路まで歩こうと思っていましたが、運よく空車が来ました。
▲ 市内中心部から離れたところにある、成都旅游客运中心(新南門車站)。
バス乗り場は、改札口があり、その上に発車時刻が、電光表示されます。下は、切符えす。

バスでも移動できますが、荷物が重すぎます。それに、今日は、路線バスの乗り継ぎになります。最初から疲れては、たどり着けません。ラッシュでしたが、約20分20元=約280円で、成都旅游客运中心(新南門車站)に着けました。
楽山市行きへのバスは、10分間隔で出ていましたが、満車が続き、35分後の9:20発が取れました。中型バスで全席指定です。しばらく行くと、高速道路に入りました。郊外へ行くと、両側とも菜の花満開です。

1月は、霧で全く見えなかったので、ずいぶんと綺麗な車窓を楽しめました。
バスは、快走を続けて、1時間55分で、楽山郊外の肖埧站に到着しました。しかし、ここからが問題です。目的地の芭石鉄道石渓站までは、複雑な乗換えが必要です。

楽山市では、到着した肖埧站ではなく、別のターミナルの聯運站まで、徒歩かタクシーで、行かなければなりません。
聯運站からは、犍為市行きバスに乗り、終点の犍為南門車站で降ります。
③ここからは、また徒歩または人力車で、北門車站へ向かいます。
北門車站からは、躍進行きの小型バスに乗り、芭石鉄道石渓站近くで、途中下車します。

荷物が無ければ、何とか行けそうですが、重い荷物があります。楽山までのバスの中で、何度も確認しながら、悩んでいました。着いてからもう一度、考えようと思っていましたが、行く自信は、正直言ってありません。

楽山郊外の肖埧站に到着すると、タクシーがたくさん止まっていました。降りるやいなや、運転手が群がってきました。『去哪里=どこへ行く』の大合唱です。一瞬ひきましたが、芭石鉄道石渓站まで行くと、答えますと、300元=約4,200円で、どうだと言います。ここでは、メーターどおりに行くタクシーなんかいません。

距離にして、約80km。普通に考えれば、150~200元=約1,960~2,800円です。
これは、高い。バスで行くと言うと、ここから行くバスはないと言います。
それがないんで困っているんだ。分っていて吹っ掛けてくるのは、許せません。道路に出て、流しのタクシーを止めようとしましたが、走っていません。

犍為行きバスが出る、聯運站までも行けません。仕方がないので、交渉する事にしました。結局260元=約3,640円で落着です。悔しいですが、重い荷物を持って、これから乗換えを繰り返す、体力がありません。これで、良かったと諦めました。


犍為までの道路は、前回来た時とは違って、2月~12月まで工事中で、4車線ある道路は、片側2車線が、コンクリート舗装を剥がして、再舗装しています。今年一杯続きます。

ここを走る車両は、トラック等の大型車両が、多くを占めます。トラックの積載量は、明らかに違反するたくさんの荷物を搭載しています。すれ違いには、慎重さが要求されますので、渋滞が多くて中々進めません。
▲ 左側は、石渓站へと上がる坂道・右側は、ショ-トカットできるフェリー乗り場

ようやく渋滞を抜けきって走り、前回は、休航だった眠江を渡るフェリー乗り場に来ましたが、船が対岸にもいません。乗れば、ショートカットできますが、待つのを諦めて、再度国道に戻って、走りました。

石渓も道路改修中で、走行規制がありましたが、ここで降ろされては、たどり着けません。止まれとの指示を無視して、強引に13:10石渓站前の坂道前に到着しました。しかし、ここからは、片側にずらりと車が駐車中で、進めません。

最後に、この急な坂道と、続く階段を登らなければ、駅ホームには行けません。ゆっくりと、20分をかけて登りました。成都からは、前回と同様の約5時間をかけて、自力でようやく、芭石鉄道の石渓站に、たどり着きました。

着いたホームには、これでもかと思うほどの観光客がいました。今日は、土曜日です。来る日を間違えました。既に14:00発の定期列車が発車待ちですが、もう満員状態です。

▲ 上が定期列車の時刻表と片道運賃。普通車両は、座席指定5元=約70円、立席3元=約42円。観光車両は、10元=約140円、1站間は、5元=約70円。但し、外国人は、10元=約140円。
下は、菜の花シーズンの観光列車の時刻表と運賃。昼飯付きの場合は、定期列車第3次に併結され、運賃は80元=約1,120円。なしの場合は、50元=約700円、14:30発蜜蜂岩折り返しは、30元(約420元)で、いずれも往復です。
站で見た時点では、1月撮影した先入観があって蜜月岩の折返しとは、思いませんでした。

切符売場に行って、30分後に出る観光列車の切符を申し込みますが、これも満席です。次の列車は、最終の17:30発です。困りました。事務所に入り、今日は蜜月岩の民宿に泊まるので、どうしても乗りたいと嘆願しますと、一緒に来なさいと、手を引っ張ってくれます
定期列車には、車両ごとに切符販売と乗車整理もする、列車乗務員がいます。前から、1両、1両と乗務員に乗車を頼んでくれています。5両目の1番大きな9号車で、ようやくOKが出ました。

ホームをよく見れば、応接用の長椅子を3脚も置いて、乗車を待っている人もいます。その他いろいろな大型生活用品も持っている沿線住民多数です。勿論、乗車できません。この後の最終列車に、乗れるのでしょうか?
改めて、芭石鉄道が生活に欠かせない鉄路である事を認識しました。


ゆっくりと、こんな光景を撮る時間も取れず、立席で身動きもできない状態で、発車しました。約30分弱の乗車で、14:27蜜蜂岩站に到着しました。
成都からの移動費は、合計で327元=約4,578円でした。

今日からの5日間の宿は、この站構内にある民宿です。日本から直接にオーナーの携帯電話に電話して、予約しました。本当に予約は、大丈夫か不安でしたが、オーナーの陳さんは、1月に来た事も覚えていて、大歓迎で待っていてくれました。


早速、荷物を置きに部屋に入ると、英国から来たという親子連れと同室でした。
1月来た時に確認した、30分後に走る観光列車があるので、蜜月岩站からの登り勾配を小走りに、撮影地へと向かいました。菜の花畑の中の定番のお立ち台には、既に多くの中国人がカメラを構えて、列車が来るのを待っています。

中国四川省の不便な奥地で、こんな光景を見るとは、予想だにしていませんでした。カメラも全て日本製です。それも殆どの人は、NIKONやCANONの高価な一眼レフです。鉄子ちゃんもいます。うそでしょう。ここまで、芭石鉄道が、中国国内でも超メジャーとは、驚きでした。

発車の汽笛が聞こえ、来るのを待った観光列車は、上には来なく、石渓站に向かって、折り返し、下っていきました。それはないでしょう。がっくりです。ダイヤが変わっています。石渓站乗車時に、乗車するだけがやっとで、ダイヤを確認できる余裕がありませんでした。

ダイヤが分りません。仕方がないので、中国人の鉄道マニアの様子を見ていると、まだカメラを構えているので、待ちました。15:13になり、来た列車は、定期の第3次の下りでした。

これは、今後の撮影にも影響するのでまずいと、蜜月岩站に戻り、何らかの時刻表があろうかと、駅事務所に入りました。
机の上を見ますと、1枚のコピーされた連絡書が置いてあります。カメラに撮って、後で部屋で見ますと、2010年2月27日~3月28日の5週間は、毎日、石渓発10:30、14:30臨時観光列車を運行する。
10:30発観光列車は、石渓站14:30発の臨時観光列車蜂岩着後、菜の花観賞のために40分停車後、15:40発→16:10石渓着との業務連絡書がありました。

先ほどの臨時列車は、週末だけかと思いましたが、毎日、不定期ですが運行されています。これで分ったつもりですが、遅延もします。翌日曜日は、ダイヤにない列車も走り、混乱しました。

▲ 石渓站17:30発の最終列車。応接用の長椅子を3脚も乗っていました。

この夜は、民宿前に中国人の団体キャンパーがいました。私は、オートキャンプが大好きで、40代前後は、家族を引き連れて、毎月2回以上のオートキャンプを楽しんでいました。零下8度や降雪の経験もありますが、中国にアウトドア派の人達がいるとは、びっくりでした。
装備は貧弱でも、アウトドアを楽しもうとの気持ちを実践していました。

▲ 突然出現したテント村。食事は、みんなで民宿にお願いしていました。

その夜は、パーティでした。静かな山村に歌声が鳴り響いていました。一応誘われましたが、たどり着くまでの心労が溜まっていましたので、辞退しました。老いた身体は、少し休めよと言っていました。 Part5 へ続く

 

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