基本編成は3両で、元国鉄101系のデハ1000系10編成、元都営地下鉄三田線6000系のデハ5000系4編成、急行用の元西武101系のデハ6000系3編成、今年3月に入線した元東急8500系のデハ7000系2編成が在籍し、車両総数は19編成57両である。
デハ1000系
昭和61年から平成元年にかけて旧国鉄101系3両編成を12本購入し、デハ1000+デハ1100+クハ1200とした。平成6年から9年にかけて冷房改造が実施されたが、中間車のデハ1100には取り付けられなかった。この時に過電流対策と容量増加に対応するためデハ1000にパンタを増設して2丁パンタとなったため、多少イメージが変わった。昨年8月、熊谷が最高気温40℃を記録した日に羽生~熊谷間を乗車した時、ものは試しと非冷房車に乗ったが、あまりの暑さに早々に冷房車に退散した。引続きワンマン改造が実施され平成11年度までに完了した。今年3月、元東急8500系のデハ7000系が2編成入線したため代替で2編成廃車となった。残りの10編成は現在も主力として活躍しているが、車体及び機器の老朽化は否めず、平成24年度までに廃車予定となっている。平成19年10月、さいたま市に鉄道博物館が開館するのに合わせて、4編成を旧国鉄時代の塗装に変更した。今年創立110周年を記念してデハ1002の編成を旧塗装に変更、11月頃までにもう1編成旧塗装に変更される予定である。国鉄時代の旧番と現状をまとめると次の通りである。
【現 車 号】 【国鉄時代の車号】 【塗装】
1. デハ1001+デハ1101+クハ1201(クモハ100-117+モハ101-100+クハ101-58) スカイブルー
2. デハ1002+デハ1102+クハ1202(クモハ100-140+モハ101-179+クハ101-61) 秩父旧塗装
3. デハ1003+デハ1103+クハ1203(クモハ100-133+モハ101-118+クハ101-62) 標準色
4. デハ1004+デハ1104+クハ1204(クモハ100-183+モハ101-252+クハ101-75) H21.3 廃車
5. デハ1005+デハ1105+クハ1205(クモハ100-166+モハ101-222+クハ101-64) 標準色
6. デハ1006+デハ1106+クハ1206(クモハ100-1013+モハ101-1013+クハ101-65) H21.3 廃車
7. デハ1007+デハ1107+クハ1207(クモハ100-130+モハ101-112+クハ101-66) 標準色
8. デハ1008+デハ1108+クハ1208(クモハ100-154+モハ101-212+クハ101-79) 標準色
9. デハ1009+デハ1109+クハ1209(クモハ100-174+モハ101-236+クハ101-80) 関西線色
10.デハ1010+デハ1110+クハ1210(クモハ100-160+モハ101-208+クハ101-73) 標準色
11.デハ1011+デハ1111+クハ1211(クモハ100-175+モハ101-237+クハ101-81) オレンジ
12.デハ1012+デハ1112+クハ1212(クモハ100-192+モハ101-263+クハ101-82) カナリア
★クモハ100-1013+モハ101-1013は武蔵野線用のAA基準改造車で旧番は次の通り
クモハ100-1013← クモハ100-53←(新製時モハ90616)
モハ101-1013 ← モハ100-50←(新製時モハ90109)
デハ1001+デハ1101+クハ1201 21.5.6 三峰口
デハ1009+デハ1109+クハ1209 21.5.16 羽生/この電車が熊谷到着後、そのまま臨時広瀬川原行となった。
デハ1011+デハ1111+クハ1211 21.5.6 波久礼
クハ1211 21.5.16 羽生
デハ1012+デハ1112+クハ1212 21.5.16 広瀬川原
デハ1008+デハ1108+クハ1208 21.5.6 三峰口
デハ5000系
元都営地下鉄三田線の6000系で平成11年に入線した。都営6000系は昭和47年アルナ工機製で6両編成(1~8号車・8両編成の予定であったため3、4号車は欠)で当初非冷房であったが、平成2年頃冷房改造されている。秩父鉄道に入線したのは、1、6、8号車で、6号車にパンタ設置、8号車のTc化が実施された。車内の「アルナ工機」の銘板で何となく関西の香りを感じるのは私だけだろうか。旧車号との対照は下記の通りである。
【現 車 号】 【都営三田線時代の車号】
1. デハ5001+デハ5101+クハ5201 (6191+6196+6198)
2. デハ5002+デハ5102+クハ5202 (6241+6426+6428)
3. デハ5003+デハ5103+クハ5203 (6251+6256+6258)
4. デハ5004+デハ5104+クハ5204 (6261+6266+6268)
デハ5001 21.5.6 熊谷
クハ5201+デハ5101+デハ5001 21.5.6 熊谷
デハ3000系
急行列車に使用されていた、旧JR東日本165系改造の3000系を置き換えるため、平成17年、西武鉄道の新101系を購入し、上り向きTcのMc化、中扉閉鎖2扉化、ロマンスシート化等が実施された。旧車号との対照は下記の通りである。
【現 車 号】 【西武鉄道時代の車号】
1. デハ6001+デハ6101+クハ6201(クハ1230・モハ230+モハ229+クハ1229)
2. デハ6002+デハ6102+クハ6202(クハ1232・モハ232+モハ231+クハ1231)
3. デハ6003+デハ6103+クハ6203(クハ1234・モハ234+モハ233+クハ1233)
★先頭のデハは中間モハにクハの運転台を接合して先頭車化
クハ6203 21.5.16 羽生
クハ6203の前身クハ1233 18. 5.14 広瀬川原
デハ7000系
デハ1000系の置換えのため、今年3月東急8500系を2編成購入した。編成は従来と異なり、両端電動車(Mc+T+Mc)となった。秩父鉄道初の界磁チョッパ制御車で、
扉横に開閉ボタンが設置された他、ドアチャイム、LED式車内案内表示器、車椅子スペースの新設等バリアフリー対応が実施されている。旧車号との対照は下記の通りである。
【現 車 号】 【東急時代の車号】
1. デハ7001+サハ6101+デハ7201 (デハ8509+サハ8950+デハ8609)
2. デハ7002+サハ6102+デハ7203 (デハ8709+サハ8926+デハ8809)
デハ7002とデハ7203は元中間車であったが、入線に際し運転台を取り付けている。
デハ7001+サハ6101+デハ7201 21.5.6 熊谷
デハ7002+サハ6102+デハ7202(寄居発の臨時電車)21.5.16 広瀬川原
デハ7202、クハ1209、デハ7201の並び 21.5.16 広瀬川原
過去の車両については、機関車と併せて後日紹介する。