梅小路公園で京都市電を偲ぶ 〈1〉

今年は、京都市電が全廃されてから40年に当たる。昭和53年9月30日最終日の一日だけ走った「さよなら京都市電」のヘッドマークを再現した「廃止40周年」の装飾が、梅小路公園の市電ひろばの1605号に取り付けられた。

今年は明治150年にも当たり、京都市の梅小路公園では、市電・市バスに関するイベント「京都の交通事始め」が、本日10月6日から開かれています。日ごろ、京都市電に深い愛着を持って、保存・顕彰活動をされている4団体が企画・協力して、さまざまなイベントが展開されています。私も企画に賛同して協力した一人として、初日、さっそく訪れてみました。

装飾されたのは2両、890と1605、それぞれ赤地の1号、白地の2号の系統板を付けて、急行板も付いて、にぎやかな前面。行き先も「ぎおん」「西大路九条」と考証も正確だ。制作されたYさんから苦労話も聞くことができた。

40年前の廃止当日、「さよなら京都市電」のヘッドマークを取り付けた1900形、満を持して3両の1900形に取り付けられて、朝5時の始発から外郭線を走り始めた。予定では終日走る予定だったが、当日は、京都市電を惜しむ市民で異常な人出、京都の街はパニック状態になった。とくにヘッドマーク目当てに群がる人出で、市電は正常に運行ができない有り様で、急遽、ヘッドマーク車は昼前に車庫に入庫してしまった。つぎに市民の前に現われたのは、16時ごろからで、そのまま終電まで任に就いたが、昼間は見られなかったため、案外、記録が少ない。

 

 

▲1号系統と2号系統が並行することは無かったが、交差するとしたら、熊野神社前か千本丸太町の再現か、きれいな市電を見て、感慨無量だった。市電カフェなどの物販用となった503、703は、相変わらずの人気。原型が多少損なわれているが、市電を知らない子どもたちに親しんでもらう方策なら致し方ない。屋外に置かれた935、屋根がないにもかかわらず、きれいな状態でが保たれている。この前の台風21号の強風にも、ちゃんと耐えたのだろう。梅小路公園に市電広場ができて5年、夜間も開放のため、当初は、破損や盗難が心配されたが、心配は無用だった。これは、Yさんはじめ、ボランティアで黙々と整備に当たっておられる皆さんのお蔭であり、また市電は貴重な京都遺産であるとする市民の高い意識の表れだろう。

 梅小路公園で京都市電を偲ぶ 〈1〉」への3件のフィードバック

  1. 「元祖青信号特派員」写真展、見てきました。めずらしい青い2600型を堪能しました。

    • 米手さま
      写真展も見ていただきましたか、ありがどうございました。実は、主催者と連絡がうまく取れず、私自身もあのような形で展示があったことを会場に行って初めて知りました。でも、こぢんまりしていますが、協力団体が力を合わせて、うまく展示してくれました。ただ、その青い2600形ですが、実は私の撮影ではなく、鉄鈍爺さん撮影によるものです。もとの書籍ではちゃんと表記しているのですが、主催者にうまく伝わらず、とくに鉄鈍爺さんには、ご迷惑をお掛けしました。お詫び申し上げます。

      • そうでしたか!
        でも、鉄鈍爺さんはそんなことで文句を言う人ではありません。オールDRFCです。

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