北関東に「やすらぎ」を求めて

井原氏から1月10日に「昆虫のやかた三凱堂のスロフ」、続いて14日には「スーパーカーミュージアムのオロ」についてのレポートが登場しました。氏はどこでこんな珍奇な保存車両の情報を得て、わざわざ関東まで遠征されるのか、凡人には理解に苦しむところでもありますが、それでこそクローバー会員だとも思い、陰で拍手を送っている一人です。一方、「茶色い客車が見たい」と嘆くご仁がおられることも承知の上で、せっかく井原氏がご紹介頂いた「やすらぎ」が、元気で北関東を走っていた頃の様子をご報告することで、氏への御礼とさせて頂こうと思います。もう20年も前のことになりますが、時系列でレポートします。まずは八高線から。

2000年4月23日 八高線寄居・折原間にて DD51897牽く回9220レ

この日は高麗川始発で高崎経由熱海・沼津行きの団臨「竹沢町民号」が走りました。そのための回送列車が高崎から高麗川へ走ったため、早朝4:00頃高崎を出て、5:30頃に撮影したのがこの「やすらぎ」です。

丹荘・群馬藤岡間を行く9221レ

高麗川から北上し、神流川を渡ったあと築堤を下って藤岡へ向かう「やすらぎ号」です。

次は高麗川発越後湯沢行き団臨のための回送列車です。早朝5:00頃 DD51842に牽かれて高麗川に向かって行きました。大変見えづらいのですが、背景に雪をかぶった浅間山が写っています。

2000年5月5日 八高線神流川橋梁を行く高麗川行き回9220レ

そしてその戻りを待ち受けて撮ったのがこれです。

八高線竹沢駅を通過する9223レ

それを追っかけたのですが、あと一歩遅れて、後ろ姿だけをとらえました。

八高線松久・児玉間にて

次は両毛線です。

2000-6-3 両毛線駒形・伊勢崎間をEF651106に牽かれて行くやすらぎ号

これも早朝6:20頃の撮影です。この区間は架線柱が片持ちのため見通しが良く、よく出かけた場所です。

2000-6-18 高崎線北藤岡信号所にて EF651104牽くやすらぎ回送

北藤岡信号所とは高崎線から八高線が分岐する場所です。写真で、列車が走っている線路は高崎線上り線、左隣の線路が八高線への渡り線、左側手前の線路が高崎線下り線です。

2000年7月16日 吾妻線祖母島駅付近を行く9522レ「長野原町民号」

吾妻線にもよく団臨が走りましたが、機回しというような面倒な作業を省くためかプッシュプルトレインでした。この日は前にDD51888,後ろはDD51842でした。

2000年12月10日 八高線児玉・丹荘間を行くDD51888牽くやすらぎ9221レ

高麗川発の団臨「忘年 お座敷列車でゆく万座温泉の旅」号です。なぜ高麗川始発の団臨が多いのか興味がわきます。長野原草津口に向かいました。帰路は中之条からの乗車だったようです。

2001年6月10日 わたらせ渓谷鉄道大間々駅で見かけたスロフ12

北関東の団臨で活躍したやすらぎ号でしたが、2001年3月末で引退し、4月7日には6両がそのままわたらせ渓谷鉄道に入線しました。4両のオロ12は足尾駅に回送・留置されたようですが、両端のスロフ12は車庫のある大間々で改装されたようです。6月時点では塗装のやり替え中だったようです。

同上

2002年4月29日 大間々駅にて スロフ12827

足尾駅に留置中のオロ12855

2003年2月2日 大間々駅にて

同じ日 反対側から

同じ車両の両側面の塗色が違うというのは初めて見ました。片側は黄色、反対側は白なのです。なぜこんな面倒な塗分けをしたのでしょうか?

以上が北関東各地でとらえた「やすらぎ」号の姿です。6両のうち3両(2.5両?)が今も比較的きれいな状態で活用されているのは喜ばしく思います。ついこのあいだのことのように思っていましたが、あの頃から20年が過ぎ、すでに平成は終わり令和に代っていることを実感しました。井原様の投稿によって、以上のように「やすらぎ」を数多く撮っていたことも再認識させて頂きました。茶色い客車は登場しませんでしたがご容赦を。

北関東に「やすらぎ」を求めて」への5件のフィードバック

  1. 「やすらぎ」の現役時代を見せていただきありがとうございました。朝の4時に出動するとはとても真似できないことです。
    元「やすらぎ」の客車は、4.5両を確認しました。残りの1両は次回(56回)でご紹介します。

  2. 井原様
    単身赴任時代の休日は他にすることもなく、早朝出撃を繰り返しておりました。今はとてもできません。貴君が辺鄙なところをものともせずに遠征されていることを感心して拝見しています。毎回楽しみにしています。

  3. 昔、DRFCには奇人変人が多く在籍していました。
    井原、西村両氏がその伝統を引き継ぐ方達だったことは、今回分かりました。

    • 米手作市様
      井原氏はともかく、私は決して奇人変人のジャンルに属しているとは自覚していないのですが・・・。

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