第3・4日目 2月24・25日
①蘭州駅(Taxi)→中山橋(徒歩)→中山橋
②中山橋(徒歩)→磨沟沿老字号牛肉面(徒歩・Taxi)→五泉山公園
③五泉山公園(バス)→兰州站(蘭州駅)
快晴の朝を迎えました。夕方のT295次の発車は16:01。十分に時間があります。沿線で走行写真を撮りたいが、黄河も見てみたいとの準特急先輩のご提案がありました。土地勘もなく約6~8キロはあるらしいので駅前からTaxiで向かう事にしましたが、白タクでもないのに目的地の中山橋までは20元(約260円)との提示です。Taxiが少ないので観光客と見て、ぼったくりですが値切ってもしれているので「可以=まあいいわ」と、しぶしぶ言って乗り込みました。
▲ 1909年に作られたこの蘭州の一番古い橋―中山橋。この橋は「天下第一橋」と言われ、黄河の上で一番最初にできた鉄の橋だそうです。しかし残念ながら、今回は工事中で渡れませんでした。後方に見えるのは、いくつもの楼閣が立てられた蘭州の名所、白塔山公園です。川縁の公園いは、シルクロードを旅した三蔵法師一行のモニュメントがありました。
▲ 市内地図を見ながら撮影地の第1候補地を決めていましたので、そこまで歩いていこうと向かいましたら途中に地元住民がたくさん入っているラーメン店が見えました。中国全土に名の知れた蘭州の名物は牛肉麺で、市内には約3000店以上もあるそうです。日の出前から開店して、午後3時前には閉店します。朝昼兼用食にはもってこいですので、店に入りました。まず入口付近で食券を買ってから列に並んで順番を待ちます。メニューは牛肉麺と焼き牛スライスの二つのみです。麺は注文後に打って作ってすぐに茹で上げます。天気も良いので店前のオープニングスペースで食べましたが、やはり本場は美味しい! 値段も一人8元(約110円)と我々にピッタリでした。
お腹もふくれたので、見えた鉄路橋梁を目指しましたが、見るとトンネルとトンネルの間に架線がバッチリ入ってとても撮る気がしません。パスです。旅行社の田さんが薦めてくださいました第2候補地の五泉山公園を目指しましたが、Taxiの空車はなく坂道も多く、歩いても歩いても着きません。ようやく客が降りる直前のTaxiが目に入ったので、走って行って、まず強制的に乗り込んでから目的地を言いました。中国ではこうしないと近場へは乗せてくれません。料金は10元(約130円)かかりましたから、歩けば30分以上はかかったでしょうね。
▲ 公園前の跨線橋からのふかん撮影ですが、丁度良い場所は高いフェンスが設置されていますので、コンデジでなければ撮影不可です。約5分間閣で、予想以上に客車、貨物列車が頻繁に通過します。下へ降りて廃駅ホームに行きたいのですが、フェンスに阻まれ無理でした。約1時間近く撮影してから、蘭州駅にバス一人1元(約13円)で戻りました。
駅前市場で果物を仕入れてから軟座待合室で改札を待ちますが、さすが切符が買えなかったのが納得できるほど、駅前広場に設置された硬座客テント内は長蛇の列です。
改札が始まりホームに行くと、もう大変な混雑です。硬座車のドア前では、無座客が列をなし、指定席客の乗車を待たされています。回族の服を着た人もいてようやくシルクロードの鉄路だなあとの実感を持ちました。
④兰州16:01(T295次)→6:34哈密
▲ T295次は、25K系の140km/h対応客車です。荷物車(XL25K205426)+硬座車5両(YZ25K3490351・346851・347925・346858・345912)+食堂車(CA25K892968)+軟座寝台車(RW25K553255)+硬座寝台車8両(YW25K672039・673262・672028・673278・672010・671383・674430・674437)+電源車(KD25K998513)+郵便車(UZ25K8138)の18両編成でした。
指定コンパートメントに入ると席は赤ちゃんを抱いた親子4人に占領されています。車両編成を調べている時に、はぐれた準特急先輩も来ていません。困りましたが、列車乗務員が来て状況整理をしてくれました。親子4人は、上下寝台の2席しか切符を持っていなく列車乗務員から3席分必要と厳しく言われて、可哀そうに泣いていました。春運時期ですので、乗客、列車乗務員とも殺気立っています。落ち着いた頃に準特急先輩が来られました。階段を下りた所で待っておられたそうで、上手く意思疎通ができていなかったようです。申し訳ありませんでした。
▲ 蘭州の旅行社に指示して無理やりに確保した切符です。軟臥下鋪2枚ではなく上下です。行先も途中駅の哈密ではなく高くなる終着駅ウルムチまでですが、哈密までの切符はこの時期取れません。 蘭州の旅行社の田さんやウルムチの旅行社の孫さんも嘆いていましたが、今年はウルムチ方面への切符が需要に追いつかず席がほとんど取れないそうです。行先版は、この列車もステッカー仕様です。
発車間際にバタバタしましたが、無事哈密へ向けてT295次は定刻発車、しばし今までとは違って、雪の山々をバックに赤土の大地が広がるシルクロードの車窓に釘づけでした。
▲ 夕闇が近づいてきましたので、今夜の夕食も食堂車です。ビール500ml2缶とご飯を入れて95元(約1250円)です。味は庶民食堂並みでした。
赤ちゃんがおられるので夜中に泣かれるのを心配しましたが、状況を分かっているのか、おとなしく親子2人づつ重なって幸せそうに寝ておられました。一方席のない無座客の親子が、我々の軟臥車両の端の寒いデッキスペースに布団を持ち込んで丸くなって寝ておられたました。いつもでしたら無座客は入れない軟臥車内ですが、列車乗務員も春節この時期の混雑に目をつぶったのでしょう。帰省列車の様子は、以前に日本の長距離列車でも見た光景でした。
T295次は定刻に哈密駅に到着しました。1339キロ、所要時間14時間33分でした。北京西→蘭州は1565キロ、所要時間16時間48分でしたので、合わせて2904キロ、所要時間31時間21分の乗り鉄旅でした。
哈密駅では駅前の庶民食堂に入って、ウルムチからK9782次で7:18に到着予定の準特急先輩のご友人一行を待ちました。 Part5へ続く