保存蒸機とその現役時代(5)

函館本線神居古潭駅。そのロマンチックな名前に憧れて過去2回訪問している。神居古潭駅は1969年9月30日、函館本線滝川~旭川間の複線化、電化に伴う別ルート化により廃止された。石狩川とアイヌの伝説を秘めたこの景勝の地旧神居古潭駅付近に3両の蒸機が保存されている。真ん中の横綱がラストナンバーC57201で、露払いに29638、太刀持ちにD516を従えるように展示されている。C57201は小樽築港区時代に狩勝峠でも撮影しているが今回は保存場所と同じ神居古潭駅で撮影した旭川区時代のC57201の最晩年の姿である。ラストナンバー201号機はC57の4次形で1次~3次までのC57とはスタイルが異なり、C59戦後型を小さくした感じで人気があった。しかし、そのほとんどが九州と北海道に配置され本州では見る機会が少なかった。それでも、関西地方には190号機が和歌山から梅小路に転属され、また、198号機が亀山に配属されていたので我々関西系中高年のファンには比較的近くで目にすることができた。

2013.7.2 神居古潭旧駅付近に保存のC57201 昭和22年三菱製↓

s-13.7.2神居古潭C57201

1969.3.17神居古潭駅に進入する322列車稚内発小樽行きC57201[旭川]↓

s-69.3.17神居古潭322レC57201

名寄区で廃車された29638 大正7年小倉工場製 当機の現役写真なし↓

s-13.7.2神居古潭29638

北見区で廃車されたD516 昭和11年川崎製 当機の現役写真なし↓

s-13.7.2神居古潭D516

現役時代の神居古潭駅のC57201の写っている位置はホームが左へカーブしており、現在のホームは直線相対式で残されているので当時の札幌よりのカーブしたホーム部分はカットされたものと思われる。3両の保存機を撮影したあたりがカットされたホーム先端部分と推察したが如何であろうか。↓

s-13.7.2神居古潭3両保存機

神居古潭へは旭川駅前から沿岸バス、道北バスで25分程で到着できる。バス停から石狩川にかかる吊り橋を渡ったところが現地で徒歩10分。

 

保存蒸機とその現役時代(5)」への2件のフィードバック

  1. 準特急さま
    保存蒸機、いつも楽しく拝見しています。私は、神居古潭駅で、乗車列車の交換待ちの僅かな時間に下車して、駅周辺を写しただけでした。渓谷沿いの美しい区間ですが、“景色のいいところは撮りにくい”のとおり、ほとんど同駅付近の走行中の写真は見た記憶がありません。
    いま3両もの保存機があるとは知りませんでした。C57201は、旭川にいて、ラストナンバーということでよく撮りましたが、準特急さんのように、狩勝峠で撮影されたとは、わずか3、4年ですが、歳の差を感じさせます。C59を彷彿させる、C57四次型は、私も好きでした。29638は、室蘭区にいたようですが、私は撮った記録がありません。D516は旭川区で、よく常紋へ行った時に、貨物の先頭に立つ姿をとらえました。
    続きを楽しみにしています。

  2. 目覚めの早かった総本家さんとは趣味の世界では同年代と思っております。C57四次型はちょっと早起きすれば、馬堀付近の霧の晴れ間に撮影ができ、それから2時間目の授業に間に合ったことも思い出です。神居古潭の蒸機は石狩川の対岸から駅進入、出発を撮ることができ、フィルムの消化が早かったですが、現在は樹木が多くなり、撮影当時の面影が失せていました。しかし、場所的にはいい所なのでハイキング客も多いようです。今度、駅付近の新旧対比写真も掲載してみます。

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