ブダベスト市内を流れるドナウ川には9本の橋が架かっています。この自由橋は上流からは6番目の橋で、1896年に完成しました。くさり橋を模したガーバートラス橋で、長さは333.6m、幅20.1m、最大スパーンは170.75m、橋脚は4台(川の中2台)で当初からトラムと車の併用橋でした。橋脚の最上部にはハンガリーの建国神話に登場する鳥「トゥルル」が、中央にはハンガリーの国章が掲げられています。完成時、当時のハンガリー王国の国王から「フェレンツ・ヨージェフ橋」(Ferencz József híd )と命名されました。
1945年1月、ドイツ撤退時に爆破されましたが、直ぐの1946年7月に再建されています。老朽化が進み、走るトラムの重みに耐えられなくなった2006年には後世に残すために2年の工期と莫大な費用をかけて補強・修理されました。我々鉄ちゃんとしてもトラムがレトロな鉄橋を走る光景はかけがえのない財産です。いつまでも残して欲しいと願いました。
第19日目 3月1日 その7
国会議事堂前の撮影を終えてからはドナウ川に沿った路線を歩きながらブタ丘の夜景を入れての撮影ポイントを探しました。
▲ 18:37 この辺りは高速で走行して行きます。また暗いのでISO感度を上げてもトラムがぶれないシャッタースピードを確保できません。前面からの流し撮りを試みましたが、まだもう少しスローシャッターが要求されました。
【DATA】 ズーム85㎜ F5 1/13秒 ISO1800 露出補正-1.3段
▲ 18:45 バックは全長380m、ブダベストではドナウ川に架かった最初の吊り橋、「くさり橋」です。
【DATA】 ズーム28㎜ F3.5 1/13秒 ISO1000 露出補正-1.0段
▲ 【DATA】 ズーム28㎜ F3.5 1/125秒 ISO6400 露出補正-1.0段
⑩ Eötvös tér 18:56⇒18:59 Fővám tér
今日の最後に撮る橋はやはり「自由橋」です。再びトラムに乗って向かいます。
▲ 18:59 トラムに乗ってトラム4号線と接続するFővám térに到着。自由橋(Szabadság híd)はこの上にあり、潜るトラムの電停は地下ホールに設置されています。地上に上がって今日も同じ場所での挑戦です。
▲ 19:15 トラムはそれほどのスピードではないのでぶれないギリギリの1/50秒のシャッタースピードまで落としてISO感度を確保するように努めました。しかし、一緒に並行してくる自動車は避けようがなく、運しかありません。約30分間粘りましたが上手くいかず飽きてきて、集中力がなくなってきましたので今夜は打ち切りにしました。
【DATA】 ズーム50㎜ F4.5 1/50秒 ISO2000 露出補正-1.0段
⑪ Fővám tér 19:27(M4)⇒ Kálvin tér (M3)⇒ Deák Ferenc tér (M1)⇒Vörösmarty tér
19:27 ホテルに返るにはまだ早いのでメトロ4号線に初乗車して市内の繁華街「ヴェレシュマルティ広場(Vörösmarty tér)」へと向かいます。
▲ 4号線は2014年3月28日に正式開業したばかりです。ブダペストの西の玄関、ケレンフェルド(Kelenföld vasútállomás)駅とブダペスト東(Keleti pályaudvar)駅を結ぶ7.4キロの路線で、途中に8 駅が設置されています。全駅は見ていませんが、10駅10デザインの駅となっていて駅を散策するのも楽しいそうです。
車両は2号線と同じアルストム製の20m・4両編成、車幅は2,780㎜なのですがあまり広くは感じません。
運転間隔は日中は5分ヘッド、以外は約10分ヘッドです。
上の写真は乗車したFővám tér 駅です。
▲ 3号線に乗換えるKálvin tér 駅。どちらも吹き抜けになっています。高い天井が押し込められたような地下鉄駅を払拭して、明るい空間が広がる造りです。▲ 乗換えた3号線の車両は1983年、ロシア製の18m車でしたが車幅2,670㎜ながら広く感じます。ただ、黒シートなので暗い印象がありました。
2駅先のDeák Ferenc tér で1号線に乗換えて目的地のヴェレシュマルティ広場(Vörösmarty tér)に到着しました。
※ 1号線についてはPart46の詳細記事をご覧ください。
▲ 19:50 地上に上がってブダベストの繁華街と言われるヴァーツイ通りをお土産を探しに歩きました。まだ観光シーズンではないためか、通りにはそれほどの散策客はなく静かでした。
この日は1号線初めての乗車でしたので、散策は小1時間で切り上げて再度1号線全線を乗車してのロケハンでホテルに戻りました。
明日はいよいよブダベストを終日回れる最終日です。トラムに乗って鉄道博物館、郊外電車と訪問予定です。 Part54に続く