前回の投稿から2週間余りが過ぎてしまいました。その間、ボスニアでの撮影旅を楽しんできましたが、いつもと違ってハードな旅となり、途中での投稿も出来ずになりました。申し訳ございません。帰国してみますと行きましたトルコではテロが発生して、また日本国内でも騒動が起こり大変な事になっています。トルコのアンカラで発生した爆発テロ現場は訪れていた所でした。よく遭遇ならず無事に行って来られたと安堵しました。
一昨日、写真展の準備も終わりましたので、続編の投稿掲載させていただきます。
第6日目 9月6日 その2
10:30 トルコ国鉄(TCDD)で唯一動態保存の蒸気機関車として残る56000形56548号機の故障も修復出来て次の駅Arpliを目指しての発車となりました。
▲ 今日の撮影区間は、アダナに向かう幹線、Yeşilhisar~Arapli(18㌔)です。
運行本数が多い幹線と言っても非電化単線区間で、途中での列車交換設備もありません。既に2時間以上遅れていますので撮影と言うよりも運行自体が大丈夫なのかとの心配はありました。
車窓から線路際を見ますと勾配の標識がありました。上り勾配12‰が450m続くという意味だそうです。
▲ 今日の経路と撮影地です。
▲ 10:49 Yeşilhisarを出ると道路とは離れて小高い山と山との谷間をぬうように走ります。自然と繋がる山の裾野にはこの地独特の住居が連なっていました。 撮影地②
▲ 日本と比べてこの地の気候は、四季での寒暖差は少しあるようですが、降水量は全く違っていて、雨が少ししか降りません。渇いた大地が広がっていて草木が茂る緑の光景は、川沿いか谷間に水が流れる所また、泉のあるオアシスぐらいです。
11:29 急な岩肌をよじ登っての俯瞰撮影です。それほどの高さではないですが、足場がしっかりとしない崩れやすい岩肌です。下りる際には滑り落ちる人もおられました。足腰が弱りだした老体には上まで登るには過酷な撮影を強いられました。撮影地③
▲ 11:50 もう滑る山登りは無理だと諦めた方々と一緒に線路際に留まっての撮影地です。それでも渇いた大地にはかつてアフリカ・エリトリアで撮影した時と同じく、尖ったトゲのある植物が群生している所もあります。刺されば裂傷・激痛となり、靴底でも貫きトゲを抜くのも大変です。細心の注意を払いながらの撮影でした。 撮影地④
▲ 12:10 次は何処で停まるのかと思っていましたら速度を上げて、次の駅Arapliまで行ってしまいました。反対車線に止まっていた貨物列車との列車交換のためだったようです。
この路線は単線非電化ですが、定期列車が走る幹線です。そもそもチャーター列車を走らせてフォトランを行うこと自体に無理があるようです。
鉄道では複数列車の衝突・追突を防止するために閉塞区間が設定されています。Yeşilhisar~Arapli(18㌔)の途中には交換所もなく、1列車しか走行できません。貨物列車がArapliを発車してYeşilhisarに着くまで、またYeşilhisarで交換した列車がArapliに着くまでの長い間を待つのかと思っていましたら何と、我々の列車を回して貨物列車の後部に連結してしまいました。
12:32 貨物列車+チャーター列車は発車しました。40km/h前後でゆっくりと走行して、33分後の13:05にYeşilhisarに着きました。
▲ 一旦下車してYeşilhisarの町に出ての昼食タイムです。
14:30 駅に戻るとDE33010号機牽引の長編成の石炭列車が発車待ちをしていました。
DE33000形電気式ディーゼル機関車は2003~2004年に26両がTÜLOMSAŞで製造されました。出力3300HP、軸配置Co’Co’、最高速度130km/h。
▲ 14:40 発車して行きましたが後補機としてDE22053号機が付いていました。
15:25 約45分後、貨物列車がArapliに到着して閉塞が解除されたのか我々の列車も発車でした。
▲ 15:48 最初の撮影地②に戻り今回は山に登らずに正面からの撮影です。
▲ 16:12 切通しから山裾に沿って鉄橋を渡り走ります。撮影地⑤
▲ 16:39 谷間に沿っていくつものカーブを曲がりながら行きます。撮っては乗り移動、緩やかな坂は登って撮影ポイントを探します。撮影地⑥
▲ 18:36 最後はギラリを求めて・・、久しぶりに気に入るカットになりました。
撮影地⑩ Google座標; 38.273033,35.039207
▲ 18:52 列車に乗って、丁度日没を迎えたArapli駅に到着。チャーターバスで今日の宿泊先、NigdeのGrand Hotelへと向かいました。 撮影地⑫
▲ 20:20 Grand Hoteにチェックイン。21:00 日本人Gで街に出ての遅い夕食です。メニューは定番となって慣れてきたケバブとスープ等です。美味しくいただきました。
明日は、UkukislaへのTaurus山の勾配区間での撮影です。蒸気機関車は今日と同じで代わり映えしませんがすが、トルコで走れる機関車はこれ1両ですので仕方ありません。どんなシチュエーションでの撮影が待っているかと楽しみの就寝でした。 Part14に続く