2016年 西方見聞録 Part32 ウイーン国鉄近郊電車、ウイーンのトラムに乗る、撮る

▲ 撮影地 Google座標; 48.202250, 16.369829
1869年5月25日に竣工したウィーン国立歌劇場の前をウィーン・リングトラムが行きます。ウィーン・リングトラムは、ウィーンが誇る美しいリング通りや国立オペラ座、ホーフブルク王宮、国会議事堂、市庁舎など壮麗な建物の数々を車窓から楽しむために30分間隔で運行されている観光トラムです。

【 ウイーンのトラム 】
ウイーンのトラムはこの国立歌劇場ができる4年前の1865年に1435mmゲージの馬車鉄道として開業しました。1883年蒸気トラムが入り、1897年にはDC600Vに電化されています。2013年現在で176.9㌔の路線があり、これは世界5番目の長さです。29路線での輸送量は年間2億9,360万人(1日平均約80万人)の利用客です。
この日は朝から雨が続きましたが今回の旅、最後の撮影日ですので頑張って乗って撮っての1日を過ごしました。

 トラムの路線図です。大きなサイスはこちらです。

第17日目 10月4日 その1

▲ 宿泊ホテルは国鉄のウエストバーンホフ(Westbahnhof)駅からトラムに乗って1電停の Mariahilfer Gürtel駅前にあるイビス ウィーン マリアヒルフ(Ibis Wien Mariahilf)ホテルです。欧州中心に世界中に3,500軒以上のホテルを運営しているパリ本社のホテルチェ-ンで、その中でイビス系列はエコノミー形のホテルになります。今朝は久しぶりの典型的なビジネスホテルの朝食でした。

▲ 10:15 すぐに出かけようとしましたが外は豪雨です。様子を見て小雨になってからの出発でした。

ホテル前のMariahilfer Gürtel電停にやって来たのは18系統の高床式トラムのTyp-E1+トレーラC4の編成です。
車内は前方向固定式のクロスシート(40人)が並びます。

▲ 撮影地 マルガレン(Margaretengürtel)Google座標; 48.188445, 16.342136
MTRとの乗換駅 Margaretengürtelで下車して撮ります。走行する車両は大きく分けて1966年~1990年に製造された高床式のTyp-E+トレーラC4(305編成)と、1995年~2005年に製造された低床式のULF Typ-A/Bの2形式です。低床式は5車体のA形と7車体のB形があります。トラムは総数で500編成以上も在籍しますが、2形式しかないとは珍しいですね。

▲ 歴史がありそうな駅舎のMTRU4バーンのMargaretengürtelです。地下鉄となる前の都市鉄道(シュタットバーン)時代の路線を利用していますので当時の駅も活用されています。

▲ 10:30 プラットフォームはオープンカットの地下1階にあります。運用車両は2タイプあるようです。

 ▲ 10:38 電車が入線してきましたので乗車して終点まで乗ってみることにしました。
車両は2両1ユニットで編成が組まれているヨーロッパでは多いタイプです。日本のような貫通ホロ仕様ではありませんので事故等が発生した時には通常の乗降ドアしか逃げようがありません。シートは固定式のクロスシートです。乗降ドアは駅に到着後に手動で開けるタイプです。力のない小さな子供や年寄りには開けるのはしんどいですね。開いたドアは発車時に閉まります。

▲ ドア上に走行する路線図が掲示されています。今どこを走行しているかの確認はできませんが次の停車駅名は車両間ドアの上に電光サインで流されます。

▲ 緑色のラインが乗車したU4バーンです。

【 ウイーンのメトロ 】
ウイーンメトロは1898年から1989年まで運行されていたシュタットバーン(公共交通)跡を活用して建設されました。U4号線とU6号線はかつてのシュタットバーンの路線を走っています。
シュタットバーンはウイーン川とドナウ川に沿って建設されたために沿線人口が少なく、高い運賃や煤煙、遅い速度のため利用者は多くなかった第1次世界大戦時の1918年には石炭不足のために休線となります。1925年に電化され一旦復活するが第2次世界大戦勃発によって駅や路線は被災、1955年委再建なったが都市交通として延伸なるのは1981年から転用使用された地下鉄U4号線になってからです。1989年にはU6号線も転用され開業しました。

現在、ウイーンのUバーンは1~4号線と6号線の5路線78.5㌔が開業しており、2017年には5号線も着工予定です。1~4号線は第三軌条集電方式で大型車両で運行されていますが6号線はトラムサイスの車両の9両編成で、軌道は1435㎜ゲージ、DC750Vが採用されています。2015現在での年間輸送量は4.4億人(1日平均約120万人)です。

▲ 10:56 18分間の乗車で終点のウィーンハイリゲンシュタットWien Heiligenstadt)駅に到着。島式ホームですがホーム幅は広くはありません。

▲ ホーム間移動は地下道です。地下道の天井はレンガのアーチ造りになっています。ここも開業は1976年と、古い駅のようです。蒸気機関車の姿が見えましたので行ってみることにしました。
この町はワイン酒場のホイリゲと、ベートーベンが住まいしていたことで有名だそうです。町を散策するのも良いのですが鉄ちゃんの目的はどんな列車が発着しているのかが1番知りたい見たいところです。

▲ 国鉄駅は1898開業で、ホームは単式1本と島式2本で、5線です。メトロ線との間に留置線があって蒸気機関車3両(52.7612 + 52.1227+50.1171)と、客車2両が留め置かれていました。イベント時に出動する動態保存機のようにも見えましたが?

▲ 3番目の蒸気機関車は銘板がなく分からなかったのですがネット記事に車番が入った写真の掲載がありました。

▲ 52.7612号機のテンダ車には乗務員室が設置されています。バック運転をする時の後方視界をみるためなのでしょうか。
▲ 客車にはなんだか紋章が取り付けられています。
ET des Grands Express Europeensと、読めますのでオリエント急行に使用された寝台車のようです。

しばらく国鉄駅を発着する列車を見てみることにしました。

▲ 11:02 入線して来たのはドイツ・タルボット車両工場社開発の4024系、通称タレント(Talent)の127編成です。クモハ+サハ+サハ+クモハの4車体5台車の連接車で他に2車体や3車体、高床式と部分低床式車両の他、車体が同一設計の気動車や振り子式もあるそうで、最高速度も100~140km/hと多彩なラインアップです。1994年に試作車が出来上がり試験走行の末1996年から量産投入され、ドイツ、ノルウェー、カナダ等にも採用されています。

▲ 11:04 反対方向からも4024系134編成が到着しました。電車仕様は1,520kwの出力です。

▲ 11:11 1044形電気機関車276号機が連結されたプッシュプルの2階建て客車4両編成が5番線に入ってきました。最高速度140km/hの近郊通勤列車です。

▲ 11:11 同時刻に1番線にも4020系の通勤電車3両編成が入ってきました。先頭車は制御車クハの6020形245号車、中間車はサハの7020形です。
クハ+サハ+クモハの両端の車体長は22,300㎜、中間車22,800㎜で車幅2,872㎜、高さ3,750㎜、出力1,200kw、最高速度120km/h、120編成が1978年~1987年が製造されました。

▲ ウイーンのS-Bahnの路線図です。10のラインがあり、Uバーンやトラムラインとも乗り換える事が出来て郊外からのウイーンの足を支えています。時刻表はこちらです。Uバーンとの乗換えも入れた路線図はこちらです。

Sバーンも中々面白そうです。着いた列車に乗って車窓を見てみることにしました。 Part33へ続く

2 thoughts on “2016年 西方見聞録 Part32 ウイーン国鉄近郊電車、ウイーンのトラムに乗る、撮る

  1. こんばんは。
    昨年の春に卒業旅行でウィーンに行ったため、ちょっと懐かしい気持ちで拝見しました。観光と音楽鑑賞がメインだったため、鉄道はついででしたが、写真は撮ったものの謎の多かった形式名の答え合わせをやっとできました。
    ハイリゲンシュタット駅のSLには驚きました。昨年3月の時点では見かけなかったように思うのですが、単に国鉄を使わなかっただけかもしれないので若干あやふやです…。もし見落としていたのなら不覚ですが、たまに動態保存機として動いているとしたら走行シーンを是非とも見てみたいです。

    • 寺田様、コメントをいただきまして、ありがとうございます。
      卒業旅行にウイーンとは好い所に行かれましたね。一昨年3月にルーマニアからハンガリーのブタベストへ行きましたが卒業旅行に来られている方が多く、これからウイーンに行くと言っておられました。
      毎年春にはヨーロッパ各地で蒸気機関車が本線に出て走るイベント祭りがあります。きっとハイリゲンシュタット駅のSLたちも参加するのかと思ったりします。是非に行ってみてください。

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