【99461】徐々に復旧が進む中国路の鉄路(4)

山陽本線は先日海田市・瀬野間が開通しました。一方三原・瀬野間は不通でしたが、今日21日 白市・八本松間の区間運転が始まりました。これで不通区間は三原・白市間と瀬野・八本松間となりました。今日は区間運転の様子を見に行ってきました。

H30-8-21 西条駅のポスターより

今日から開通した八本松・白市間各駅の利用者が広島に行こうとすると、バスで新幹線東広島駅に向かい、新幹線利用で行くしかない状況です。三原へは白市から代行バスを利用できます。西条駅の駐車場にクルマを置いて、西条・八本松間に乗ってみることにしました。この孤立区間にどの程度の電車が取り残されているのかが気になっていたので、西条駅東方に歩いて見に行きました。

西条駅構内に留置中の電車

227系3+3の6連1本、115系3+3の6連1本、その向こうに227系が見えました。この区間を運転するには充分な車両があることが確認できました。

西条駅の発車時刻表

30分ヘッドが基本です。すべて3両編成となっています。報道では、土曜日は点検のため一部の列車を運休するとされていましたので、てっきり車両点検の意味だろうと思い込んでいたのですが、電力設備点検のためであることがわかりました。

八本松駅まで電車で向かうことにします。

八本松行き到着

10:42発八本松行きが到着しました。乗客の大半は下車し、東広島行きの連絡バス乗り場に向かっていました。運転台のダイヤを見ると、この電車の列車番号は臨8521Mとなっていました。途中の寺家駅では降車2名、乗車ゼロでした。

八本松駅はかつては補機を開放するための信号所だったのが駅に昇格し、昭和43年に橋上駅に改装されています。八本松駅の配線は次の図のように中線をはさんだ対向2面の駅です。

八本松駅廃線図(図説 日本の鉄道 山陽・山陰第6巻より)

この八本松駅で折り返し運転しようとすると 上り、下りの渡り線が無いので、中線を使わねば折り返しはできません。なのできっと中線に仮ホームが設けられているはずだと予想していました。

八本松駅場内信号機 中線が注意現示

カーブの先に八本松駅場内信号機が見えてきました。中線が注意現示です。減速して進みます。

八本松駅中線にゆっくり進入する。制限35!

八本松駅の中線は普段は殆ど使われておらず、いつも錆びついていました。

雑草の生い茂る中線の先に仮設ホームが見えてくる

定刻 終着八本松駅に到着

仮設ホームの西端

仮設ホームの長さは3両分です。たまたま取り残された電車が全部3両ユニットだったからなのでしょう。

仮設ホームを見下ろす。右手の赤い屋根は旧駅舎

旧八本松駅本屋

八本松駅 発車時刻表  当然ながら広島方面は白紙

白市行き発車

11:00発の白市行きがゆっくりと出発してゆきました。乗客は数人程度。

次の電車がゆっくりと到着

車内から仮設ホームと駅名標

ベニヤ板の仮設ホームと本来のホームの境目に黄色と黒のトラテープが貼られています。これは約10cmの段差があるからです。八本松駅は配線図でもわかるように、カーブしています。従って上り線、中線、下り線ともカントがついている上に高低差があります。仮設ホームの高さを中線の電車の床面高さに合わせると、上りホームとの間に段差がついたのでしょう。

白市へ向けて発車

11:30発の白市行きで西条戻ることにしました。列車番号は臨8522Mでした。

配線図に追記しましたが、かつて八本松駅から東西に軍用専用線が分岐していました。下り方向には川上(かわかみ)弾薬庫線です。廃線跡は一部が自転車道になり、小さな橋台も残っています。引込線はなくなりましたが、弾薬庫は米軍の極東最大の弾薬庫として現役で、呉軍港との間をトラック輸送されています。一方上り方向には原村陸軍演習場への引込線がありました。この廃線跡は道路になっていますが、八本松駅構内にあった留置線跡は半分は駐車場に、残り半分は保線車両の留置線になっています。この保線車両留置線が瀬野・八本松間の復旧工事基地になっていました。

西条から三原に戻る途中、不通になっている入野駅、河内駅に立寄ってみました。いずれもレールは錆びたままでしたが、閉塞信号機、中継信号機は点灯していました。信号線の点検、復旧作業をしているのかもしれません。河内駅の三原寄りの保線車両留置線は河内・本郷間の崩落個所の復旧工事基地になっていました。また駅構内、下り本線上にロングレール用チキ2両が取り残されていました。

河内駅構内にチキ2両が取り残されていた

山陽本線の全線開通までまだ3ケ月を要する見込みです。関係者の奮闘を期待したいと思います。接近している台風が心配です。

徐々に復旧が進む中国路の鉄路(4)” への3件のコメント

  1. 西村雅幸さま
    詳細な現地レポートを有難うございました。いつも情報を寄せて頂き大いに参考になります。現状が良くわかりますので。仰っていたようにやはり中線に仮設ホームを造ったのですね。貨物列車の補機開放が西条に移ってから、中線は非常用で常用されていなかったようですね。仮設ホームが3両分であることの意味もわかりました。写真の留置き電車の数からすると運転見合わせが夜間に決まったようにもみえますが、夜間留置きは2編成のはずなので、日中でも八本松~白市間を走行中の列車は3~4編成はありましたから、日中だった可能性が高いと判断します。幸い新造間もない227系が多いので、復旧予定の11月までの間に検査切れで動けなくなる車は無いと思われます。115系タクアン電車は検査期限を睨んで、うまく227系と組み合わせて運転計画を練っているのでしょう。以前八本松を利用したときに随分だだっ広い構内だなと訝った記憶があります。はじめは機関区跡かと思いましたが、セノハチ補機の機関区は瀬野のはずで、レポートで専用線のことを教わり納得できました。また新しいのや呉線の情報などありましたらレポートして下さい。ところで本郷~河内間の災害箇所ですが、例えば単線を応急復旧し、前後にポイントを仮設するとかの方策は取れないのでしょうかねえ。

    • 1900生様
      コメントありがとうございます。本郷・河内間ですが、並行する県道も通れず、様子を見に行くことができません。瀬野・八本松間は国道2号が通れるので被災状況を見れなくはないのですが、交通量が多く、気ままに駐停車できないので敢えて見に行くことはしていません。呉線三原口は殆ど手が着いていないように思えます。ローカルな話題で、どうかとは思いますが、今後も最新情報を載せたいと思っております。

      • 西村雅幸さま
        いえいえ話題はローカルでも日常の利用客や貨物・物流にとっては重要な話題です。今後もよろしくお願いします。但し「行って見られれば」の話で、決して無理をなさらないで下さい。

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