徐々に復旧が進む中国路の鉄路(その3)

お盆の帰省ラッシュも一段落しましたが、寸断されている鉄道の復旧工事は休日返上で進められています。

平成30年8月16日 中国新聞朝刊

7月7日に大雨警報が出た際、各線区で運行中の車両がどこで運転を打ち切り、その直後の土砂災害によって どこでどれだけの車両が孤立状態になったのかについての詳しい情報がありません。山陽本線西条駅には早朝始発列車のための電留線もあり、白市駅折り返し列車も多いことから、白市・八本松間に何本かの電車が取り残されていたものと思われます。現在も八本松以西と白市以東は不通が続いていますので、八本松・白市間は孤立区間です。その孤立区間内で取り残された車両を使って運転を再開するようです。3両編成とありますから、227系だろうと思われます。週末には車両点検のため運休もあるとのことです。

八本松駅には仮設ホームを作るという報道もありました。八本松駅の配線は 上り線、下り線の両方が兼用できるY型分岐の待避線1線をはさんだ対向2面の駅ですが、折り返し運転をしようとすると上り線、下り線の直接の渡り線がなく、中線(待避線)を使わざるを得ません。そこで上りホームか下りホームのどちらかを前に張り出させて、中線からの乗降ができるように3両分の仮設ホームを作るのだろうと思われます。この状況は近日中に取材に行こうと思っています。

現在も不通となっている三原・白市間には代行バスが走り始めました。一方八本松・瀬野間は国道2号線の渋滞緩和を理由に代行バスの運行はしないそうです。確かに1車線の国道ですから優先レーンも作れず、止むを得ないかとは思いますが、道路が使えるのに代行バスを走らせないという皮肉な状況は、大幹線といえどもいかに脆弱であるかを露呈していると言わざるを得ません。

災害復旧とは関係はないのですが、福塩南線の利用客が増えているという情報です。

同紙

両備軽便鉄道として開業した福山・府中間は駅の数も多く、駅間距離も短く単線故に距離の割には時間を要しますが、沿線の宅地化と大学、高校も多いため通勤、通学客が増加傾向にあるようです。以前にもレポートしましたが、4両編成のワンマン電車では運転席の後ろの扉だけが降車口のため、多くの無人駅での降車に時間がかかり、ラッシュ時対策が必要だと感じます。一方の府中以北の非電化区間は不通のままで、廃止も危ぶまれる状況です。

呉線も三原・広間は不通のままです。ウサギの島で一躍有名になった大久野島も観光客が激減しているようです。三原・大久野島間には臨時航路も開設されていますが、PRも不十分だったり、便数も少なくイマイチのようです。そもそも瀬戸大橋としまなみ海道の開通によって、内海の旅客船航路は激減し、稼働できる船舶も海運業者の人材も減ってしまい、いざというときの機動力は全くありません。三原市の沖にある離島(佐木島、小佐木島)を往き来していた小さなカーフェリーも92歳の船長の後継者がなく廃業となり、航路も廃止されました。92歳の船長が操舵する船に進んで乗りたいとは思いませんが、観光立国を旗印に夢物語を吹聴するより、高齢化や過疎化を直視して もっと地に足のついた施策がなぜできないのかと、地方在住者にとっては為政者への不満・不信感がつのるばかりです。

 

徐々に復旧が進む中国路の鉄路(その3)」への2件のフィードバック

  1. 西村様
    全く同感です。
    そもそも、道路は全て国が作るのに、鉄道は民間会社だけに任せる政策が間違いです。私はそう思っています。

  2. 西村様 いつも中国地方の鉄道事情をお知らせいただいてありがとうございます。中国地方ではありませんが、今回の豪雨で京丹後鉄道の東雲-西舞鶴間が不通になっていたのですが、午後9時前の近畿地方NHKニュースで今月の29日に全線で運転が再開されるそうです。今日、朝に放映していたテレビでは復旧には9月いっぱいかかるといっていたのですが、とにかく早く復旧して良かったです。線路際の山裾が崩れて大量の土砂が線路をふさいで、土砂だけでなく、木などの除去で手間取ったように感じました。また、くろまつ号が西舞鶴に閉じ込められて為に京丹後鉄道にとっては観光シーズンに運行できなかったのは痛手だったようです。乗車予約はいっぱいだったのですから。台風20号が心配ですが、これからは気候による影響がどこに起こるかわからないような時期であることは実感できます。

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