徐々に復旧が進む中国路の鉄路(その5)

台風20号は室戸岬から北上して中国地方を横切りましたが、列車の運休はあったものの大きな被害はなかったようで ほっとしています。

平成30年8月24日 中国新聞朝刊

先の投稿のなかで、山陽本線の不通箇所をセノハチと三原・白市間とお伝えしましたが、柳井・下松間を失念していました。瀬野・八本松間、柳井・下松間と呉・坂間は9月9日に開通するようです。従って八本松駅の仮ホームは9月8日には撤去されるようです。

一方、三原・白市間の開通は10月中となっています。

平成30年8月24日 三原市本郷町内の山陽本線上り線

上の写真は自宅から5分程度の三原・本郷間の山陽本線です。左側の川があふれて線路内に入り、道床を崩落させ、上り線が宙づりになっていた箇所です。約20mほどの短い距離ですから、すでに道床の復旧は済んで、あとは枕木とレールの敷設を待つ状態です。

平成30年8月24日 三原市本郷町船木にて

本郷・河内間は船木峡と呼ばれる沼田川のV字谷の山肌を通るのですが、大規模な崩落があり、並行する県道も不通のため工事が難航しています。そこで活躍しているのが「軌陸車」です。たまたま軌陸車を踏切で道路から線路上に乗せているところに出くわしました。2~3分で乗せ終わって走り出しました。

同日。復旧現場に向かう軌陸車。うしろの高い橋は山陽自動車道。

軌陸車はゴムタイヤに接触しているホイールを介して摩擦力で鉄車輪を回す構造で なかなかよく考えられたシンプルな機構であることを知りました。復旧工事現場で荷台の石材をすべり落とすため、あえてバックで走って行ったものと思われます。またバックギアのほうがトルクが大きいことも関係しているかもしれません。時速30Km程度で走っていました。昨今の保線作業は夜間に軌陸車が大活躍しているのでしょうが、なかなか稼働中の様子を見る機会がないので珍しく、あとを追いかけてみました。しかし道路が通行止めのため、途中で追いかけは断念しました。

同紙

山陰本線経由の迂回貨物列車も近々走り始めるようです。

同紙

C571やD51200が山口線に戻れず立ち往生しているようですが、ようやく戻れる見通しがたったようです。

呉線三原口や芸備線など来年まで待たねばならない区間もまだまだあり、1日も早い復旧が望まれます。

徐々に復旧が進む中国路の鉄路(その5)」への3件のフィードバック

  1. 西村雅幸さま
    公表されていた復旧予定より早く開通するようで、日常の不便が少しでも解消されることはご同慶の至りです。未だの箇所も早く復旧されることを期待したいですね。また本郷~河内間のレポートを有難ございました。早速駆けつけて下さったのですね。軌陸車が機能性のある作業車であることがよくわかりました。確かに作業中を見ることは滅多にありませんから。ところでC57やD51が線路規格から山陰線回りで戻れないというのはおかしくありませんか。JRになってから規格が下がったのかもしれませんね。
    やっと山陰線回りの迂回輸送が決まりましたね。22日の貨物社HPに協議が進んでいるらしきリリースが載りましたから、そろそろかなと思っていました。記事を見て再度HPを見たところ、岡山と幡生の発着ダイヤまで出ていました。小生が予測したのと比べると、下りは仮11レと仮13レの間、上りは仮12レの1時間前というスジでした。これから運転時刻を確定して撮影計画を立てますが、このクソ暑い時にまた余計なことをと思わないでもありませんが、これが楽しい(被災された方には申し訳ないです)のですから仕方ありません。あとは西日本社のDD51の借り入れがあるかどうかですね。稼働2両ならないような気もします。

  2. インターネットの「鉄道チャンネル」によると
    編成は機関車一両と貨車6~7両で、5㌧コンテナ30~35個
    機関車は岡山タ~米子EF64(“がんばろう岡山・広島”のヘッドマークかラッピングシート付き) 米子~幡生DD51
    スケジュール
    下り 28日名古屋タ発20:37 →29日岡山タ発 3:47→幡生操 21:15→福岡タ23:37
    上り 31日福岡タ発1:55→幡生操4:34→岡山タ22:12→9月1日名古屋タ7:40
    と出ています。

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