▲顔を揃えた神戸電鉄の代表車両。1928年の湊川～有馬温泉での開業以来、神戸電鉄は、ことし開業90周年を迎えた。これを記念して、さまざまなイベントが展開されている。メモリアルトレインとして戦後のスプリング・グリーン＆シルバーグレー塗装に復刻された1000系（右）もその一環。

少し旧聞になりますが、9月29日（土）、台風24号接近のなか、「神戸電鉄鈴蘭台車庫見学、粟生線乗車と撮影の旅」が、一部予定を変更したうえで、無事開催されました。たいへんお世話になった神戸電鉄の皆さまから掲載の快諾をいただいたうえで、当日の様子を振り返って見ましょう。

▲湊川駅から各自フリー切符「おもてなしきっぷ」をしっかり握りしめて鈴蘭台へ向かう一行。この切符の有り難さについては後述。▲▲車内ではさっそく鉄道談義や近況報告が。▲▲▲新装なった鈴蘭台駅に集合、神戸電鉄さんの出迎えを受ける。一行のなかには、東京から始発「のぞみ」や、成田から飛行機で駆けつけた会員など、全国から20名が集まり、鈴蘭台車庫見学に向かった。

▲車庫内では、ちょうど台車の交換作業が行われており、間近にその様子を見学。▲▲台車交換は、クレーンで車体を吊り上げるのではなく、台車抜取トラバーサーに乗った台車部が沈み込んで、台車を抜き取り、仮台車に交換される。▲▲▲班ごとに分かれて、車両部の皆さんから親切な説明を受け、一同、感激。

▲車庫の一角には蓄電池式の構内入換車が。なんと外周りは電車の形をしている。▲▲車庫内の倉庫（左）も、廃車された電車を利用したもの。マルーンの美しい車体に塗られている。▲▲▲さらに旧構内入換車のデ101は、開業時の増備車であり、神戸電鉄の歴史の生き証人として、自走できる状態で保存されている。いずれも、電車を護る車庫の皆さんの愛情が伝わってくる。

▲「特快速」表示の5000系。平日朝に2本、土日1本のみ、三田発新開地行きとして走る神戸電鉄では最上位の種別。▲▲電車の運転台にはキャラクター「しんちゃん」の人形が。こんなところにも、神戸電鉄さんの粋さ、遊び心が伝わって来る。▲▲▲「90周年」のヘッドマークも各編成に。

雨のため、沿線での撮影は止めた分、車庫の見学時間を十分に確保することができて、有意義な見学となりました。お世話いただいた神戸電鉄車両部ほかの皆さんには厚く御礼を申し上げます。

▲鈴蘭台11時09発の電車に乗り、昼食会場がある三木上の丸駅へ。▲▲歩いて5分の昼食会場「ねぼけ」へ。貸切状態で、食事をゆっくり堪能。▲▲▲雨のため、撮影地は諦めて、ホーム上で到着電車を撮影。一部の戦闘的会員は、駅から徒歩５分の城趾公園まで行って撮影した。

▲食事後は自由行動となったが、大部分は粟生線に乗って終点の粟生まで乗車。▲▲ＪＲ加古川線の１２５系と顔を合わす。▲▲▲発車後しばらくＪＲ加古川線と並行。「乗って残そう未来の粟生線」をキャッチフレーズで、粟生線の利用促進、活性化の運動が展開されている。日中は3～4両編成が1時間ヘッドで、編成短縮でもいいから、せめて30分ヘッドにできないかとも思う。

さて、今回の乗り鉄に使ったフリー切符「おもてなしきっぷ」、当欄でもWAKUHIROさんが書かれていますが、何とも大盤振る舞いの切符で、一同、大感激でした。1200円で一日乗り放題乗車券を買うと、引換券で沿線の店舗で、さまざまなおもてなしが受けられる仕組みで、私は三木上の丸駅近くジェラートを食しましたが、これがハンパないほどの量と美味で、危うく電車に乗り遅れそうになるほどでした。何気にメニューを見ると、800円とありました。1200円から800円を引くと？　どのような分配になっているのか、人ごとながら気掛かりです。帰り湊川駅近くの洋菓子店にも、およそ不似合いな老人会員が押し寄せましたが、ここでも快く対応していただきました。あまりにおトクな切符のため？　その翌日が発売の最終日だったのは残念でした。

▲湊川に着いたあとは、新開地の居酒屋へ、18時から恒例（高齢？）の宴会が。▲▲14名が参加、飲み放題が進むほどに、付近は騒乱状態に。▲▲▲宴会には、準会員となられ、東京から来られたＯさんにも参加いただき、まるで何十年も会員生活を送っていたようにフレンドリーにお付き合いいただいた。

台風接近にもめげず遠路から駆けつけていただいた皆さん、プランから下見まで行ってもらった企画担当、そして、親身になってお世話をいただいた神戸電鉄の皆さまには、厚く御礼申し上げます。

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