2011年冬から春への中国鉄路の旅 Part10 49時間30分乗り鉄旅 K454乗車 

第8・9日目 3月1・2日
①乌鲁木齐13:34(K454)→15:04成都

翌朝起きて車窓を見ると、K454次はまだ赤土の広がるシルクロードの世界を走行中です。やがて列車は甘粛省地級市の「武威」に到着しました。

【客車列車の種類】 中国鉄路を走行する客車列車には、

Z列車=直達特快;最高速度160km/h対応の最新寝台車両を多くしてサービスを充実し、大都市間を途中停車を少なくして最短時間で結びます。軟座寝台のみといった編成も12本あり、全部で48本が運行されています。今回、北京西→兰州で利用しました。

T列車=特快;全土の大都市~地方都市漢をを結びます。寝台の他に硬座車(2等指定席車)も連結しています。272本が運行されています。今回、兰州→哈密間で利用しました。

K列車=快速;T列車よりも途中停車が多く、区間乗客も利用します。1080本が運行されています。今回、哈密→乌鲁木齐で利用しました。そして現在乗車中の列車です。

Y列車=旅游列車;以前は結構ありましたが、現在は、北京北~延庆に8本が運行されるのみです。北京から万里の長城に行く際に利用されています。

 

その他は普通車ですが、少し早い列車は普通快車(直訳すれば普通急行、車次1001~5816)と遅い列車は普通慢車(直訳は普通鈍行=6001~7582) に分けられています。

⑥また春節には、多くの臨時列車が運行されています。時刻表に掲載されていない短い区間列車、通勤列車もあります。




K454次の時刻表ですが、蘭新・千武・宝中・隴海・宝成線と乌鲁木齐・蘭州・鄭州・成都鉄道局内を走行するので、記載頁も3頁にまたがっています。

「武威」から蘭新線を離れ、千武線を一旦東へと走り寧夏回族自治区の中級都市中衛」に到着しました。

▲ 途中、ウトウトしていると、同室客が大きな声で呼ぶので通路側を見ると、列車が減速し何やら観光地らしき建物がありました。ここはテングリ大砂漠の東南に位置し、砂漠・高山・オアシスが一望できる「沙坡頭観光区」だそうです。

K454次中衛を発車すると、ほとんどが単線区間の中線に入り宝鸡へと向かいます。
18:35、山間での日没を迎えました。昨日と比べると1時間も早くなっています。乌鲁木齐から約29時間、約1900キロを東南に向けて移動していました。


▲ 今日の朝昼兼用の食事は可愛いお嬢さんが笑顔で販売に来た車内販売の弁当20元(約260円)、夕食は麺10元(約130円)でした。食堂車より安くて美味しかったです。

K454次宝鸡から、北京や上海から成都へ向かう列車が合流する幹線の宝成線に入ります。昨年も芭石鉄道訪問時に乗車した路線です。
3月2日の朝は渓谷を走る車中で迎えました。成都までは後、約8時間で到着です。

▲渓谷の トンネルを抜けるとそこには初春の香りがただよってきました。

同室の乗客とも話が進むようになってきました。乌鲁木齐から長期出張で成都に向かう45歳のサラリーマン2名と成都に住むお父さんに会いに帰る29歳のお姉さんです。 自己紹介も済むと、家族は何人か、日本はどんなところだ、何で一人で旅しているか等々の質問の嵐です。その都度、電子辞書を見ながら返答しますが、中々質問は途切れずでゆっくりとできません。

9:41、广元には10分早着。停車時間は22分もありますので、ここで列車編成のチェックをしました。

行李車(①XL25G205466)+硬座車8両(YZ25G②346112+③344806+④344795+⑤346142+⑥346129+⑦344764+⑧344008+⑨YZ25B343519)+食堂車(⑩CA25G892708)+軟座寝台車(⑪RW25G552211)+硬座寝台車7両(YW25G⑫671676+⑬670360+⑭671717+⑮669443+⑯675710+⑰670352+⑱671692+電源車(⑲KD25G998200)の19両編成でした。

广元を出て見えた屋根まで銀色塗装のおかしげな5両編成。B21-1 7210140との車番でした。普通の作業車ではないような感じがします。誰か知っている方がおられましたら教えてください。


▲ 今日の昼食です。食堂車の料理も食べましたし、弁当も同じ食材なので、同室客と一緒のラップラーメン(5元=約65円)にしました。頻繁に回る車内販売のお嬢さんとも3日も一緒ですとすっかり顔なじみです。お茶目なお嬢さんとのツ-ショトをいただきました。右は、寝台車の引換カードです。

しばらくすると勤務の終わった列車乗務員のおば様方が部屋に来て大きな声で話しまくっています。どうやら同室のおじさん2名とは顔見知りのようで、とうとう昼寝もできず、会話につき合わされ、気がつくと成都に到着していました。成都着は4分遅れでしたので乗車時間はピッタリ49時間30分、乗車距離は今まで最長の3026キロでした。乗車時間では、もっと長い列車が3本あります。機会があれば是非に乗車したいと思っております。  Part11へ続く

2011年冬から春への中国鉄路の旅 Part10 49時間30分乗り鉄旅 K454乗車 」への1件のフィードバック

  1. 鄭州鉄道日記様より投稿の間違いとアドバイスをいただきましたので、コメント内容を掲載させていただきます。尚、走行路線図につきましては、地図をさしかえしました。ご了解ください。
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    K454次の乗車記を読ませていただきました。
    ウルムチ鉄路局の食堂車は値段が安いものの料理も安っぽいのが多いのですが、この列車はなかなかよさそうですね。麺があるのはウルムチ局に共通ですけど。それに何と言っても蘭新線沿線の雄大な景色がたまりません。
    なおいくつか気になる点があったので指摘させていただきます。
    まず使用している編成数ですが、中国の列車はほとんど予備編成無しで運行しているので、たぶん多くて7編成しか使っていないと思います。(各方向に最大で同時に3本存在するため)大規模ダイヤ改正の際に時刻と一緒に編成も出回ったりしますが、10時間台前半は2編成、24時間未満で3編成と言った感じです。
    続いて運行ルートですが、中衛から包蘭線となっていますが、中衛から宝中線経由で直接宝鶏に出ています。包蘭線の蘭州までの区間は通っていません。
    最後に銀色の貨車ですが、これは冷蔵車です。B~のBは「保温車」のピンインの頭文字になります。各車両にディーゼル発電機が設置されています。
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    以上です。鄭州鉄道日記様ありがとうございます。

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