初めて、伊野駅に降り立ち、直ぐに隣接する土佐電の電停に、向かいました。高知には、仕事を含めて何回か来ています。『とでん』は、見ていますが、乗車するのは、初めてです。
国外からの路面電車があるとは、知っておりましたので、これに乗車するのが、楽しみです。
とでんは、現存する路面電車では、最も古い歴史と、25.3kmの最長の路線を誇っています。かっては、SL、ガソリンカー、電気機関車も走っていました。京阪電車や阪神電車のお流れもありました。
今は、土佐くろしお鉄道となった鉄道線の安芸線とも、直通乗り入れをしていました。また単線区間では、今でもタブレットを使用しています。とても、興味深い印象を持っていました。
まずは、伊野駅前からの出発ですが、直ぐそこに終点の伊野駅が見えます。正面に『いの』と、大きな菱形行き先板を掲げた電車が、やってきました。記念すべき最初の電車は、下関の山陽電気軌道を走っていた、700形の3両のうちの、トップ701号車です。運転席右側には、しっかりとタブレットが差し込んであります。早速に、800円の全線1日券を購入しました。少し延着したようで直ぐの折り返し発車でした。
道路併用軌道が短区間ありましたが、直ぐに専用軌道を走行します。降りる客や乗客がいない駅は、速度を落として無停車です。これは、全線共同じでした。最高運転速度は、全線40km/hに制限されていますが、市内中心部では、道路幅もたっぷりとありますので、伊予電と同様に50km/h、専用軌道は60km/hは、出して欲しいところです。
約7分で、最初の交換駅に八代通駅に到着、タブレットの交換は、宇治団地前駅との、中間(八代信号所)で行われます。交換するのは、とでんで、最大車両数30両を誇る、主力車種600形の624号車でした。
タブレットの交換は、運転席窓を開けて、互いの運転手が手渡しで行われました。次の交換駅は、約8分後の朝倉(大学前)で、道路併用軌道上の専用電停もない駅でした。そして、ここでは、タブレットを渡すのみで、換わりはありません。
単線区間は、鏡川橋駅まで続きます。ここからは、自動閉塞区間で信号があるので、タブレットは、不要です。ちなみに、現在のタブレット区間の信号化は、予定されていないそうで、当分はこの光景を見る事できます。
伊予駅からの電車は、文殊通駅まで。後続の領石通駅行きの、613号車に乗り換えました。領石通駅から、終点の後免町駅までは、在籍数2両の、貴重な1000形の1002号車に乗車できました。
後免町駅到着は、16:32。伊野駅から22.1kmの所要時間は、乗換待ち時間も入れて、1時間30分でした。新快速なら京都~姫路間と同じです。結構、乗った気がしました。ずうっと、運転席横で立ったまま、ロケハンもしていましたので、今日は、後免町駅から、知寄町三丁目駅までの専用軌道区間と決めて、日没までを撮影時間にしました。
今日のお泊まりは、古くからの友人宅です。丁度、伊野町にあって、松山からの突然の電話にも関わらず、熱烈歓迎で待ち受けてくれました。奥さんのご両親は、仲人をしていただきました。よく知っていましたので、お互い気楽でした。この夜を含め、滞在中は、お互いに大好きなお酒を飲みかわし、再開を楽しみました。
翌日は、タブレット交換駅の様子を撮影、そして適当に気に入った駅で降り撮影いたしました。ですが、残念な事に、唯一の超低床車3両編成のLRT(ハートラム)は、全検に入っていまして、車庫でも見る事はできませんでした。5月には、全検を終えて走行しますので、連休に行かれる方は、ご安心ください。また、楽しみにしていた欧州から来た路面電車は、今年1月からのICカード化に対応できなかったために、通常運行から退いていました。
しかし、貸切運転には対応しています。指定車両を、桟橋車庫→高知駅前→はりまや橋→鏡川橋→後免町→はりま屋橋→桟橋通五丁目→桟橋車庫のルートで、約3時間乗車でき、貸切料金は、35,000円です。2週間前まで受付可能ですので、ご検討していただける方は、いらっしゃいませんか。友人のご好意もあって、3日間を撮り続けることが、できました、元気に南国土佐を走る元気な路面電車を、どうぞご覧下さい。 Part5 へ続く