雪融けを待つ木次線

国鉄時代には考えられなかった冬季運休路線にJR木次線があります。北海道の深名線など あまりの積雪で除雪ができず、何日間か やむを得ず運休するという話はままありましたが、冬は運休するのが常態化しているのは 現在の地方閑散線区の置かれた環境を示しているように思います。スイッチバックで有名な出雲坂根をサミットとする備後落合-出雲横田間は昨年末から冬季運休していましたが、雪融けを待って3月22日から運行再開するそうです。

平成26年3月13日 中国新聞朝刊

平成26年3月13日 中国新聞朝刊

「始発から再開」と言われると さも多くの列車が往き来するイメージですが、日に1~3往復の運行区間です。曜日をよく確かめておかないととんでもないことになる区間です。そんな超閑散区間ですから、除雪にお金をかけられない実態はよく理解できます。一方で ではなぜ思い切って同区間を廃止しないのかもわかりません。陰陽連絡の機能は全くと言って良いほど果たしていませんし、期待もされていないでしょう。かと言って通勤通学ニーズもありません。かつて各地の豪雪地帯のように 積雪期は鉄道だけが唯一のライフラインでキマロキを走らせてでも鉄路を確保した時代ははるか昔の語り草になりました。実は今年度中に「中国横断自動車道尾道ー松江線 通称松江道」が全線開通します。3月末に三次東IC-吉舎IC間が開通する予定で、未開通区間は吉舎IC-世羅IC間だけとなります。福塩線との並走区間です。松江道が開通すると中国道、山陽道との連絡はもとより しまなみ海道で瀬戸内海を渡って四国とも直結します。すでに高速バスの新路線などが話題になっています。また松江道137Kmのうち有料区間は松江玉造IC-三刀屋木次IC間のみで大半は無料区間となります。というようなことを考え合わせると雪融けを待って走り出すスイッチバック区間は次の冬には 降雪、積雪で廃止というシナリオもあり得るように思います。除雪ができずに廃止された北海道の簡易軌道のことが頭をよぎります。木次線のスイッチバックに乗ってみたいお方は是非 今年中に訪問されるのが良いのではないでしょうか。三江線も同様ですが。

3 thoughts on “雪融けを待つ木次線

  1.  地元人としては積雪時の対応としていささか疑問があります。木次線は陰陽連絡線の重要路線として建設され、C56がヘッドマークも誇らしげに「ちどり」号として運転され、最多4往復の急行(DC)が運転されておりました。しかし、道路の整備によりもはや陰陽連絡の使命は無く、奥出雲トロッコ列車「おろち」号がほそぼそと観光列車として運転されているにすぎません。積雪時の出雲横田~備後落合間の運休はほぼ毎年の事で、木次駅にはお知らせの紙すらありませんでした。現場ではタクシー代行の方が経費が掛からないとの噂もあり、運休すれども地元では例年の事とばかりに何の混乱もありませんでした。出雲横田~備後落合間が廃止になっても何ら混乱はないと既成史実を作り上げてしまったも同然です。
     観光路線化とは言えば「おろち」号の耐用年数も迫っており乗客も少しづつ減少しています。今のところ、木次線を救う手だてとして「おろち」号の乗客を維持するしか方法はありません。先頃、解体から一転して整備された雲南市木次町のC56108をただの保存だけではなく乗客の勧誘として何らかの利用法はないものかと、約200名を越す保存会では、JR木次駅付近への移転が検討されています。

  2. おろち様
    すばやいコメント誠に有難うございます。冬季運休についてはJRのホームページを見ても出ていないし おろち殿の疑問は私も同感です。「おろち号」は私も何度か乗りましたし、また乗りたいと思いますが、島根県側からのアクセスは比較的良いものの、私の住む三原市など山陽側から福塩線などを利用して行こうとすると実に不便で 極端なことを言えば三次や西条あたりで前日泊でもしなければ乗れませんね。松江道開通にひっかけて 個人旅行者にはパークアンドライドを促すとか 団体客をバスで集客するような積極策も必要でしょうね。とは言えおろち号の定員を考えれば やまぐち号のようなわけにはゆきませんね。C56108の見事な復旧にはおろち殿はじめ保存会の皆様の熱意に敬服致しております。せっかく息を吹き返したC56をなんとか多くの人に見て頂きたいですね。C56がスイッチバックを上り下りすれば やまぐち号以上にインパクトがありますが、それはかなわぬ夢でしょうから 私ももう少し ない知恵を絞ってみたいと思います。斐伊川堤防の見事な桜並木とともにC56に再会したいと思っています。

  3. 現在C56108はシートをかぶって冬ごもりですが、今月21日にシートを外して公開を開始します。斐伊川堤防の桜の開花を受けて4月5・6日には「ちどり」のヘッドマークを付けてホイッスルも鳴らして公開を致します。
    ところで、先週一足早く菜の花満開の四川省芭石に行って来ました。炭坑の閉山で廃止決定が観光路線として奇跡的な復活をしていました。

    http://ameblo.jp/c56108/

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