私が仕事を辞めてから5年が経過し、目出度く前期高齢者の仲間入りも果たしました。5年の速さと、計画倒れの連続で、趣味活動に実績を残せなかったことに愕然としています。“時間がない”を連発されていると聞く当会先輩の気持ちが痛いほど分かる年齢になりました。とくに最近は、いろいろな事情で泊りがけの旅もほとんどできません。
仕事を辞めたときには、こんな鉄道の旅をしてみたいと“60の誓い”を立てたことがありました。
(1)旅に出るなら、人の少ないオフシーズンに行きたい。安く賢い切符を使って、気ままな一人旅を楽しみたい。
(2)撮影は、高価なカメラ・レンズ・三脚に囲まれる、お立ち台へは極力避ける。撮影地としては劣っていても、自分だけの撮影地へ行きたい。
(3)撮影だけではなく、“乗り鉄”にも時間を割く。今となっては値打ちがないことは承知のうえだが、JR全線乗車だけは果たしたい。
(4)道中、空いた時間を見つけては、蒸機時代の撮影地への再訪、廃線跡の探索、近代建築の見学など、自分の興味・テーマに合ったことにも使いたい。
この思いは5年後も生きています。10月のある日、誓いを実践すべく、ホントに久しぶりに、平日に限定して上越・只見・磐越西東・常磐線方面へ3日間の旅をしてきました。
▲“安く賢いきっぷ”として、選んだのが、JR東海がEX-IC会員限定で発売した「超・超IC早特きっぷ」、新大阪・京都~東京を一律5400円で発売するもので、通常料金より9050円も安い激安きっぷ、東海道新幹線開業時の東京~新大阪の一等の運賃・料金5030円とほぼ同額に設定したものだ。発売は1ヵ月前の午前10時、相当な激戦が予想される。1ヵ月半前ぐらいから、何度もネットでシミュレーションして、その日に備えた。発売当日、午前10時の時報とともに、エクスプレス予約にアクセス、ラッキーなことに往復とも希望の列車をGETできた。その直後に試してみると、もうすでに販売完了だった。販売席数は示されていないが、一列車20~30席ではないかと言われ、発売開始1、2分の勝負のプラチナチケットだった。これで、東京までのきっぷは確保できた。あとは、これまた鉄道の日の前後に限定発売の「秋の乗り放題きっぷ」を組み合わせての出発となった。