今日は昨夜悩んだ末、朝1番の列車でルーマニア最古の鉄道路線が残るOraviţa(オラビタ)へと向かう事にしました。
邪魔な荷物はホテルに預けて、翌日には戻ってくる1泊2日の行程です。カメラバックだけの身軽な恰好にして、夜明け前にホテルを出発しました。
▲ 7:01 早朝のティミシュアラ北駅前です。トラムが到着します。
【 切符の購入 】
① Timişoara 7:37(R14505)⇒9:19 Berzovia 9:28(R14523)⇒11:05 Oraviţa
▲ 7:03 まずは「明日、発車の30分前に来て」と、昨夜は言われた切符販売窓口での切符購入です。公用語のルーマニア語は全く分からず、然れとて英語も満足にはしゃべれない私です。
切符を購入する際はいつもメモに乗車日、列車番号、発駅と発車時刻、着駅と到着時刻、1・2等かのClassをメモ用紙に書いて窓口に行き、 「I want this Tiket 」 と、たった一言で買ってしまいます。
英語が分からない駅員もいますのでメモ用紙には「 Vreau aceasta bilet」 とルーマニア語も頭に書いておきます。
昨年、ボスニア・ヘルツェゴビナのサラエボからザクレブ、ベオグラード、ソフィア、イスタンプールと5ケ国を跨いでの乗り鉄一人旅を経験してから、度胸だけは自信が付きました。今日は 予めティミシュアラからOraviţa(オラビタ)までの終日の全列車時刻表をプリントしておきました。サインペンで乗車希望列車に印を付けて、窓口にこれを出します。そしていつもの一言を言えば難なく購入できました。多分相手は理解していないと思いますが、私にとっては呪文です。▲ 今日乗車する切符はCFR(ルーマニア国鉄)ではなく、地方鉄道を運営をするRT(Regio Trana)の窓口で販売しています。ルーマニアでは数多くの運営会社があります。RTもその1つで最大手です。
▲ 切符は ティミシュアラから乗換をするベルゾビア(Berzovia)までが9.5Leiと、オラビタまでが7.5Leiの2枚、計 17Lei(約527円)です。乗車距離は126.6㌔で日本JR(地方交通線)運賃ですと、2,270円になりますので格安です。
▲ まだ乗車する列車は入線していません。しばらくは発車待ち、到着する列車を撮りました。
▲ 17:35 発車2分前にR14505列車、2両編成が入線してきました。
▲ 同じ系統の2両ですが、車内は全く違っています。空いています個別シート車両に乗車しました。
座って走り出したところで売店で買ったサンドイッチで朝食です。
14.5Lei(約450円)もしました。
▼ 9:24 ベルゾビア(Berzovia)には少し遅れての到着でした。ここで乗換です。
▲ ベルゾビアで乗り換えるのは左側の同じ57系、ここから始発のオラビタ行きです。乗ってきた列車はルーマニア蒸気機関車の生まれ故郷、Resitaへと向かいます。
▲ 先ほどと同じ車内ですが出入口には小さな補助席シートが設置されていました。車内の窓は2段式で上はハンドルで開閉できます。車内の温度は先ほどまでは18℃とまあまあでしたが、こちらは13℃と暖房がまだ効いていません。
▲ 今日は朝から雨が降り出していました。ようやく小降りになってきて見えた車窓です。ティミシュアラを出発してから殆ど変わりなく同じ光景が続きました。
▲ 途中、人家もない道路と交差する踏切で停まりますが 一旦手前で停まって車掌が降りて遮断機を下げます。乗降が終わると遮断機を上げ、車掌が乗ってからの発車です。沿線に自動遮断機はありません。待合室もビニール小屋を強化したような物です。
▲ 10:37 「Gradinari Catas」でしばらく停車しました。外を見ますと真っ赤なタンク車の長大編成との列車交換です。DCは中古車でも貨物車は新車のようです。この地の鉄道のバランスが見えます。
▲ 駅舎があって駅長もいる駅です。
停まる列車は1日上下各5本、始発は何と03:33とローカル線では考えられない時間です。どんな需要があるのでしょうか。
▲ 次の駅、その次の駅は駅舎らしき残骸がある駅でした。駅名板も立札程度です。
▲ 11:08 少し遅れてOraviţa(オラビタ)に到着しました。割合と多くの客が降りました。
さてこれからルーマニアで初めて鉄道が開通した路線に乗り換えます。車掌からは直ぐに乗換列車があると聞いていました。時刻表には1本のみが掲載されていますのでラッキーだったようです。
時間がありません。切符はどこで買えばとお聞きしましたら、列車に乗ってからと言われました。車内販売があるようです。着いてから列車は何処かと駅員に尋ねると指差しで教えてくださいました。
▲ 直ぐに指差しされた青い列車に向かいました。これがルーマニア最古の鉄道を走る列車です。天候が悪いので車窓が見えるかが心配でした。 Part34に続く