絶景の台湾鉄路 2015年夏の旅 Part4 台中港線の貨物列車、海線の木造駅舎を撮る

DSC_9387024DSC_9368021▲ 13:00 今尚現役で使用されています腕木信号機のある台中港線、貨物列車は定番お立ち台からの撮影です。貨車は台中港で陸揚げされた穀物を運ぶホッパー形専用貨車で今日一日は3往復がありました。注目したのは腕木式信号機の光源で、見たところカンテラ?が使用されているように見えました。

第3日目 6月5日

今日は昨夜合流させていただいた不銹鋼號さんとご一緒に撮り鉄で参ります。まずは滞在しております台中で駅撮り、彰化に移動して機関区訪問、海線に乗車してのロケハンと台中港線の貨物列車撮影、再び海線乗車のロケハンと数多く残る日本統治下時代の木造駅舎訪問と計画を立てました。ただ問題なのは台中港線のダイヤが分かりません。ここは行って見てからの対応となりました。
DSC_923000101_切符01001▲ 7:50 朝のスタートは台中後站からの入場です。今は台中站東出入口として使用されていますが、日本統治下時代台中站完成図は帝国製糖南投線(762㎜ゲージ)の中南(台中)站でした。
どこか懐かしい感じのする、こじんまりとした庶民的な駅舎と駅前通りです。現在この辺りの鉄道高架化が進んでおります。有名な正面站は保存される事が決まっていますが後站はどうなるのか。台湾历史建筑(台湾歴史建造物)に指定されていますので何らかの形で保存はされるのでしょうね。
不銹鋼號さんとは南下するホームで待ち合わせですので、自動券売機で彰化までの普通切符を買っての入場です。

DSC_9235003DSC_9238004▲ 8:00 この辺りは直線区間が続いていますのでホーム端からは入線列車が順光で撮れます。ただ順光と言っても台湾は朝夕は別として一旦陽が昇りますと、ほぼ真上からの日差しですので日中は太陽の位置を気にする必要はありません。區間車はEMC500系(下)、600系(上)の4両編成が使用されています。

DSC_9241005▲ ホームの屋根からは駅本屋の時計塔が見えますが高くはないので覗ける程度です。その後方が現在位置よりも北側に建築中の新しい駅舎です。斬新的な駅舎になりそうですね。
DSCN9281046朝の駅撮りのハイライトはEMU1200系が運用される高雄7:00発基隆行きの自強號112次です。この站でも良いのですが彰化に向かいますので場所を代える事にしました。

① 台中8:20(區間快車)⇒8:40彰化
混み合う區間車を避けて余裕で座れる台中始発のEMU800系に乗車です。ご覧のように車中の女性はマスクを着用された方が多いようです。日本と比べて2~4倍も紫外線が強い台湾です。美肌維持、またオートバイに乗る事が多いので排ガス等の粉塵を吸わない対策とお聞きしました。そのため日本とは違ってサイズが大きく、カラフルなデザインが好まれるようです。暑い台湾です。マスクは付けると蒸せると思いますので大変ですね。

DSC_9253_100▲ 9:09 彰化到着後はヤードの留置き車両を撮った後、この站もホーム端で待ちます。區間車はEMU500系の4両編成、バッチリです。

DSC_9258006 DSC_92600079:12 台湾の鉄ちゃんからは紅斑馬(赤いシマウマ)と呼ばれているEMU1200系、自強號112次が入線してきましたが、9両編成ですのでホーム端からでは全編成を入れるのは無理でした。
1987年南アフリカUCWで製造されたRMU200系(1M2T)を2003年に9両編成、先頭車非貫通等に大幅改造しました。前は気づきませんでしたが正面2枚ガラスは湾曲してふっくらと出ている凝った造りになっています。DSCN9284047_1009:33 10分少々歩いて扇形彰化機関区に来てみましたが、何と1月14日からは火~金曜日は13時からの入場に変わっています。想定外でした。
※ 月曜にはお休みです。
01_切符0300301_切符08_100彰化駅に戻って台中港行の切符を購入しますが、不銹鋼號さんから台鐡版オレンジカードの購入アドバイスがありました。このカードは450元(約1,800円)で窓口で購入できますが、自動切符販売機で購入できるのは500元で50元もお得なカードなのです。不銹鋼號さんありがとうございました。
台鐡では日本とは違ってこの他にも台湾通や悠遊卡(いずれも使用区間限定)のお安くなるICカードがありますのでとても便利です。

DSC_9284009▲ 10:39 在籍18両と少ないE418号機牽引の莒光號508次(屏東⇒七堵)です。

DSC_9298010▲ 10:54 少し遅れてEMU300系9両編成の自強113次(七堵⇒彰化)の到着です。EMU300系は、1988~1989年にイタリアのソシミ社(Socimi)製造で24両が輸入されましたがソンミ社倒産により交換部品の調達が出来なくなりました。また台車に致命的欠陥が発見されてからは台車交換を行い、現在も運用にはついてはいますが西部幹線(斗南~基隆)に限定運行されています。台鐡では日本以外からの輸入車両が多いのですが、ハズレとなって購入後の補修で難儀している動車が多いようです。

DSC_9319012 ② 彰化11:02(區間車)⇒-11:40台中港

ここからは海線乗車で明日のロケハンと台中港貨物線の撮り鉄です。

11:40 台中港着。前後とも直線区間で駅撮り可能だと確認していますと直ぐに列車が見えました。
DSC_9310011▲ 11:44 やって来たのはR32号ディーゼル機関車が先頭になった貨物列車です。後に電気機関車が付いてはいますが回送扱いのようです。台鐡では貨物列車の時刻は国防機密扱いのため公表されていません。と、言っても他に走る列車のダイヤがありますので一応スジはあると推測しますが毎日走行するスジは替わっていますので予測は難しいものがあります。
しかし電化区間にこんな列車が来るとはラッキーでした。

DSC_9326013 DSC_9327014▲ 12:00 次の區間車(追分⇒通霄)が参りました。この路線は何と右側通行です。海線(正式名;海岸線)は複線・単線・単線並行区間があって竹南方面の複線区間は通常の左側通行ですが、彰化寄りは複線であっても単線並列で右側通行となっています。

【 山線・海線 】
台鐡西部幹線の竹南~彰化には山線・海線と2つに分かれての路線があります。建設時には両方が検討されましたが、当初1908年2月20日に開業したのは国防上安全性が高い山線85.5㌔で需要も高い台中経由でした。しかし勾配区間で線路容量不足から1922年10月11日には平坦な海線90.2㌔が建設され、貨物列車の多くはこちらを通るようになっています。ただ旅客需要は少なく自強號の1部、莒光號の多く、區間車では約1/4が運行となっています。

DSC_9338015▲ 12:06 E236号機牽引の莒光號511次(七堵⇒屏東)が通過。私はホーム彰化方行の端からの撮影でしたがこの後、台中港線の貨物列車がヤードへと入ってきました。逆におられた不銹鋼號さんは上手くいったようです。

DSC_9344016▲ 12:44 牽引機はR54号機、貨車は全車穀物斗車です。

DSC_9345017▲ 35N2400形、穀物斗車。

DSC_9346018▲ 35N21000形、穀物斗車。いずれも上からのホッパーで搭載、降ろすのは下からの落とし込みです。

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▲ 12:32 彰化方面からのE213号機牽引の莒光號510次(高雄⇒七堵)が通過です。

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01_切符04004▲ 台中港站は、1922年10月11日の海線開業と同時の開業です。当初は甲南站でしたが1985年4月1日に改名されました。他の駅は木造駅舎が多いのですがこの站は鉄筋コンクリートのしっかりとした駅になっています。過去5年間の一日平均利用者数は58~70人とローカル站ですが台中港線の分岐駅なので駅員がおられます。
自動券販機はなく、窓口で帰りの切符を買い求める際に年齢を聞かれましたので正直に67歳と申し上げると9元(約36円)の発券でした。2站までの乗車で安いなあ、でもこんなものかと受け取りましたが、後からよく見ると敬老切符となっていて半額です。台鐡では台湾籍の65歳以上の国民は敬老割引が適応されます。なぜか台湾人と間違われたようです。でも写真をご覧のように改札口にはICカード専用のセルフ改札機が設置されています。もうすぐの使用開始になるようですので、こんな間違いはもうなくなるでしょうね。
DSC_9377022▲ 台中港站から徒歩約5分、冒頭の写真の前カットです。田んぼの中をいく台中港線、延長6㌔の歴史は浅く戦後の1976年10月31日の開業です。

DSC_9396026▲ 13:38 新竹からの區間車到着です。車椅子の乗客が降りられるのでしょうか、ホームには鉄板を持ってお迎え介助の駅員さんが待機されています。

③ 台中港13:39(區間車)⇒13:46日南
DSC_9400029台湾には日本統治下時代に建築された多くの木造駅舎が残っています。ここ海線には追分、日南、新浦、大山、談文が木造駅舎です。ただ區間車運行間隔が長いので今からでは全駅訪問は出来ません。その中からまず、2駅先の次の日南站をノミネートしました。

DSC_9408030▲ 13:55 到着後の駅撮りです。E230号機牽引の莒光號551次(花蓮⇒高雄)が通過して行きます。今までの右側通行から通常の左側通行へと替わっています。

DSC_9412031▲ 海線と同じく1922年10月11日が開業日です。木造駅舎を見に来る客もあって過去5年間の一日平均利用客は240~333人と増えてきているそうです。台湾の皆さんは過去の古い建造物をとても大切にされておられます。保存状態も極めて良好でした。

駅近くにはかつての日本統治下時代の家屋も保存されていて日本的な光景が見られるというWeb記事がありました。昼食ついでにゆっくりしようと街角散歩に参りましたがそんな光景や求める冷房の効いた駅前食堂もありません。店屋のおばさんにそんな食堂を聞いてみますと、「そんなものはない。あそこが良い」と、通り角の7-Elevenを指差しされました。確かに冷房は効いていますし、テーブルと椅子もあります。納得です。便當を温めてもらって、冷たい飲み物を買って中で食しました。ちなみにこの日の最高気温は昨日同様の35℃、日差しが厳しい時の実感温度はもっとありました。

DSC_9416034▲ 14:53 日南站に戻りました。かつて付近で走っていたと思われるトロッコが復元されて置いてありました。

DSC_9417035▲ 14:58 軍用トラックを満載したR55号機牽引の軍用列車の通過です。台湾鉄路を撮っていますと軍用車両、時には戦車を積んだ軍用列車を一日一度は見かけます。それほど大きくはない台湾です。それほどの輸送が必要かなと疑問に思えます。もしかしたら国民に対しての危機意識を保持するためのアピールを兼ねていたりするのかと思ったりします。

01_切符02002④ 日南14:58(區間車)⇒15:45談文

次の木造駅舎訪問は談文站ですが通霄を過ぎると新竹方面に行く區間車は少なくなり日中は一時間ヘッドです。
窓口で切符を買いますが今度は年齢を聞かれる事はありませんでした。

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DSCN9311058▲ 15:45 談文に到着。ホームは一面、側に広い国道が通る田園の中の殺風景な站です。駅前に店などありません。
あまり台湾では見かけないレンガ造りのランプ小屋がありました。
かつては駅員もいたようですが今は無人駅となっています。過去5年間の一日平均利用客は、24~32人と閑散としています。開業は海線と同じくです。

DSC_9434041▲ 16:14 區間車(竹北⇒彰化)が到着。殺風景な站ですがホーム幅が広く、意外と駅撮りには良さそうです。

DSC_9437_1043▲ 16:39 待っていましたEMU300系、自強號126次が通過していきます。速度制限表示板は左右両線に設置されていました。台湾では自然等の何らかの災害・損害が発生し、線路点検・補修を必要とする際には複線の反対車線も運行する事が日常的に行われています。この時に備えているのです。しかし、フルスピードで運行するとは驚きですね。

DSC_9445044▲ 16:46 區間車が到着しますが、ラッシュ対応なのか珍しくEMU800系8両編成が運用に入っています。
今日の撮影はこれで切り上げです。竹南経由で台中へと戻る事にしました。

01_切符05_100⑤ 談文16:49(區間車)⇒16:56竹南

自動切符販売機等ない站です。切符は車内で車掌から買い求めました。

01_切符06_100⑥ 竹南17:17(莒光號521次)⇒18:36台中

竹南站にて台中への戻り切符を買い求めますが自強・莒光號とも指定席は皆無です。
自強號を諦めて、停車駅の多い莒光號なら途中で席もあくだろうと読みましたが台中まで満席状態が続き、読みはハズレました。
最後尾のドア窓から車窓を見られたのが救いとなりました。

Part5に続く

5 thoughts on “絶景の台湾鉄路 2015年夏の旅 Part4 台中港線の貨物列車、海線の木造駅舎を撮る

  1. ぶんしゅう様 名文拝見しました。文章があると、思い出が蘇ってきます。なお、彰化機務段は月曜参観お休み、台中港からの車票は8元です。16元と言われ、1人分かと思いました。身分証見ないで、申告で敬老票発売とはおおらかですね。もっとも自動券売機では自由に買えますが。

    • 不銹鋼號様、ご指摘いただきましてありがとうございました。
      月曜日は休みだったねすね。只今、訂正を入れました。

  2. ぶんしゅう様
    台中港の貨物、興味深く読ませていただきました。
    手元にある鉄道情報221号2014 9~10月号にディーゼル機関車牽引の貨物列車の運用表が掲載されており、

    台中港線の運用は、
    7102次 彰化1249 富岡1625
    7102B次 富岡1703 新貨1726
    7101A次 新貨1246 富岡1309
    7101次 富岡1320 新貨1347
    8262 新貨0823 富岡貨物0850 土日運休
    8263 富岡貨物1522 新貨1549 土日運休

    いずれも彰化機務段R20型運用です。

    他にも、行李専車や宣蘭線の幸福水泥列車や中国鉄鋼公司の半コンテナ列車のディーゼル機関車運用が掲載されており、撮影の参考になります。

  3. デカンショまつり号様、ディーゼル機関車牽引の貨物列車ダイヤ情報をいただきましてありがとうございます。機密扱いと思ってはいましたが、鉄道情報誌で公表されているとは驚きです。運行圖2014Vol.8を見ますが、これにはダイヤのスジはまだ記載ないようです。次回、訪台時には是非に教えてください。よろしくお願い申し上げます。

  4. こんばんわ 台湾の客車列車や貨物、駅舎など、なかなかよろしいですね。私のレポートは遅れており申し訳ありませんですが、なんとかがんばります。

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