▲ラウンドハウスに掲げられた「梅小路蒸気機関車館」の表示も今月限り。
梅小路蒸気機関車館が、今月末で終了することになりました。しばらく休館のあと、施設や保存車両は、来年春にオープンする京都鉄道博物館に引き継がれますが、「梅小路」の名を冠しての営業は、あと10日あまりとなり、「さよなら梅小路」のイベントが行なわれています。昭和47年の開館以来、何度も訪れた館ですが、13日からはイベントのひとつ、蒸機の頭出しが行なわれており、たまたま来京された出版社のOさんと一緒に訪れて、最後の梅小路を感じ取ってきました。
▲頭出しのなかで、いちばん注目はC62の並びだろう。あのC62の1号機、2号機が顔を揃えた。生まれは同じものの、その後は、両機とも有為転変の人生を重ね、再び梅小路で顔を合わせた。京都鉄道博物館には、あと交通科学館から来たC6226も、博物館のプロムナードに置かれる。C62が3機も揃うと言う、なんとも贅沢な博物館だ。
▲家族連れで大賑わいの蒸気機関車館の本館前、二条駅から駅舎が移築されたのは1997年のこと、前からここにあるように、すっかり蒸気機関車館の顔になった。
▲ラウンドハウスは耐震工事の行なわれ一部閉鎖されており、すべての蒸機は揃っていないが、ほんの少しだけ前へ出て、太陽を浴びるだけで、ずいぶん活き活きした姿に感じられる。
▲SLスチーム号による体験乗車も臨時増発されて大にぎわい、閉館ヘッドマークを掲げた、本日の牽引は8630号、何年か前にクローバー会の総会で、みんなで歓喜して乗ったことを思い出す。▲本館内では、「さよなら梅小路」展が開催されていた。いつだったか、クローバー会の面々と山科の人間国宝の写真展を見に行ったこともあった。その時に故人となられた澤村さんがおられたことを、ふと思い出したのも、お盆のさなかのせいだったのだろうか。
▲博物館での展示車両の配置図が掲げられていた。基本的に蒸気機関車館の蒸機がそのまま引き継がれ、扇形庫内にぴったり収まるようだ。
▲入り口から博物館の工事現場をのぞくと、湘南電車と新幹線0系が置かれているのが見える。上屋もほぼ完成し、帰りの電車からは本館に「京都鉄道博物館」の看板が取り付けられていたのが見えた。「梅小路」の名が消えるのは寂しいが、あと半年余りすれば、日本最大級の鉄道博物館が開館する。また楽しみが増える京都の鉄道界である。