宇治へ「おとぎ電車」展を見に行く

今日は、つぎのイベントの打合せを京都駅前のホテルで行なったあと、懇意にしていただいている方から紹介された「おとぎ電車」のミニ写真展の見学に、JR宇治駅近くのサイトー写真館へ行ってきました。「おとぎ電車」は、京阪宇治駅から宇治川を2キロほど上流を起点にした延長3キロほどの610mm路線で、もとは工事用軌道でした。ダムの完成によって不要となり観光用に転換したのが昭和25年で、天ケ瀬駅から宇治川右岸を上流へ、途中に信号所をはさんで、終点、堰堤駅までの20分の乗車でした。しかし天ケ瀬ダムの建設工事が始まり、昭和35年5月限りで姿を消してしまいました。写真展では、高橋弘さん撮影の写真を中心に、地元の方が撮られた貴重な写真も交え、コンパクトながらも、地元ならではの見応えのある内容です。

ほとんど撮られていない「おとぎ電車」ですが、私がまだ仕事中に、ある外国人カメラマンの写真集の仕事をした時、コダクロームで撮られた鮮明なカラーを見た時の感動は忘れられません。また「青信号」に、どですかでんさんが書かれた「おとぎ電車」の記事がもとになって、「レイル」誌上でその全貌が解き明かされたのも、クローバー会員にとっては、忘れられない一件となっています。
1359syo宇治の老舗写真展で開かれている「おとぎ電車」展。貴重な写真が並ぶが、私としては、天ケ瀬ダムが工事中の際に撮られた写真の中に、はっきりと廃線跡が分かる小道が見られるのは初めての写真だ。いまでは廃線跡はほぼダムに沈んでいるため、貴重な写真だ。8月25日まで開催。


1354syo uji (1)会場へは、奈良線に乗って久しぶりに宇治駅へ。駅舎もだいぶ前に橋上駅化されているが、たしか以前に旧駅舎を撮った1343syoはずと、奈良線電化直前の昭和59年に撮った写真を引っ張り出した。駅舎は、モルタル平屋建ての当時よく見られたタイプの駅舎だった。ホームの写真を見ると、なんと跨線橋はなく、線路を横断して本屋側へ渡っていたようだ。車両も、キハ35から、105系を経て、103系、221系に代わってから相当経つ。その103系も、来年、大阪環状線を中心にして新車323系投入がアナウンスされており、奈良線は103系最後の牙城になりそうだ。uji (2)

 宇治へ「おとぎ電車」展を見に行く」への2件のフィードバック

  1. 総本家さん、老人がご先祖様に不義理を重ねた結果「おとぎ電車」の写真展があったのですか?老人も高校3年のクラス遠足でクラスメイト、ただし女性たちの麗姿を撮影した記憶があります。フィルムは残っていませんが、名刺版のポジがある筈に付探してみます。
    ところで今回の写真展、会場への経路を教えてください。行ってみたいと思っています。
    写真発見後、貴兄に送りますが返却不要です。

    • 乙訓の老人さま
      再々のコメント、ありがとうございます。「おとぎ電車」がなくなったのが昭和35年と言えば、私は小学校5年生でした。宇治方面に遠足に行って、「おとぎ電車」を見たような見ないような、ボヤッとした記憶が頭の片隅にあります。老人のように、小学校1年以来、遠足の行先や、乗った電車の印象まで、鮮明に記憶されているのとは大違いです。
      さて、会場は、JR宇治駅前、駅前を横切る新道の奥に、旧道である宇治橋商店街があります。そこを、少し宇治橋寄りへ行ったところです。駅からはすぐです。

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