もの知らずのテッチャンこと、米手作市です。
こんな私でも近所では鉄道博士と思われているのです。
そんなことで町内の熊さんがこんな写真を持ってきました。
「この前、踏切で遮断機が上がるのを待っていると棒からこんなモノが下がっていたんだけど、一体全体何の役目をするものですかね?壊れた部品が垂れ下がっているのかと思ったんだけど。ご隠居なら知っているに違いないと思って写真に撮ってきた」
さてはて困りましたが
「いいところに気がついたな。だが、今出かけるところだから帰ってきたら教えてやる」と言ってその場をしのぎました。
これは何をするモノでしょうか?
形は少しずつ違うが、すべての遮断棒に付いています。写真の場所は嵐電の踏切です。
根元にぶらぶらする状態で付いており、遮断中は棒と直角に垂れ下がります。上がっている時は棒と平行になっており、何かの役に立っている様子はありません。
これは多分遮断桿折損防止用の器具ではないかと思います。私は話を聞いただけで、作動時を見たことがないため確証はなく、私もどなたか詳しくご存じの方の解説を待ちたいところです。間違っておればゴメンなさい。
以前はよく踏切を車が無理に突破しようとして遮断桿を折り、その後の列車運行に支障するということが多発しておりました。そこで開発されたのがこの器具というわけです。
例えば踏切内で車がトリコになった場合に、そのまま突破しても、棹にかかる力を吸収して曲がるようになっていて、折損には至らないというものです。車高や降下のタイミング等により、あらゆる高さ・角度に対応する優れものです。
今までには固い目のゴム製や棹を分割するなど種々試作されてきたようですが、どれもイマイチで、現在はほぼこのタイプに落ち着いているようです。
もし疑問に思われる方が居られましたら、ついでの時に一度ご自分の車でお試し頂き、作動をぜひご確認下さい。
1900生様のコメントの通り遮断桿折損防止器のようでもあり、3枚の写真だけでは断定しにくいですね。遮断機メーカーにも日本信号や京三製作所など何社かあるようですので メーカーによっても違うかもしれません。遮断桿折損防止器は対面通行できる道幅の踏切の場合、通常 自動車の脱出側(線路を渡り切った側)に装備されるそうです。日本信号さんのホームページによると、古いタイプの折損防止器はバネ復帰式だったので、逃げ出すクルマの荷台などに引っかかって結局 遮断桿が折れることが多かったので 現在ではオイルダンパー式に改良され ゆっくり戻ることで折損を防止しているようです。嵐電の例で ブランブランしている部品は そんな高級な装置ではなく 桿に下向きの力が加わったときのための単なる下降端のストッパーのようにも見えます。ボルト、ナットで高さ調整できるようですから。いずれにせよ実物をよく観察してみることにします。なぜ鉄パイプではなく、竹竿やプラパイプが良いのかなどいろんな雑学が勉強できました。
補足(というより新規のご説明)をありがとうございました。車両や運行に関する説明をできる方は多いですが、こういうのを詳しく説明できるファンは少ないのではないでしょうか。
そもそも米手作市様にこの質問を持ち込まれた方はよく気付かれたものと思います。たいがいはイライラするか、なんとなく遮断桿の上がるのを待つことが多いものですが。
またメーカーのHPまで参照されるのは西村さんの几帳面な性格によるものと、大いに見習わなければと思うことしきりです。
説明中にもありましたが、当初は頑丈にすれば折れないとの発想だったようですが、結果は柔軟にしなる方が被害が少ないとは、発想の転換が大切なことを教えてくれているようです。
西村様、1900生様、
熊さんは日本信号へ問い合わせたそうですが「当社では分からない」という返事だったそうです。
西村様の見解では上下方向とは直角方向へのヒンジのように書かれているようですが、棹は上下のみで直角方向(自動車の進行方向)へは曲がりません。
米手作市様
日本信号に問い合わせされた熊さんという方は一体どういうご仁ですか?日本信号に聞かれたということは、熊さんがご覧になった遮断機のメーカーが間違いなく日本信号だったということでしょうか?この話は振り出しに戻って そこからですね。
西村様、
熊さんは全くの素人ですが、遮断機に書いてあった製造会社の銘板を見て電話したらしいのです。
米手作市様
遮断機でケガをしたとかならわからなくもありませんが、わざわざ銘版を見てあの部品は何ですかと電話をされた熊さんは好奇心にあふれた方ですね。メーカー側も警戒して答えを濁したのかもしれませんね。
米手作市様 西村様
ますます混沌としてきましたね。この器具はどうも小生が思ったほどの優れものではないですね。
というのも、上下方向にしか動かず左右に動かないとなれば、その機能は遮断機そのもので、何も複雑な器具を付ける必要もないわけです。事実、最近の遮断機は軽く持ち上げられるようになっているため、横断者には「持ち上げて脱出」と案内しているものもあります。
やはり振り出しに戻ったようです。
1900生様
そろそろこの話もこのあたりで「遮断」でしょうね。
皆様
私も機械出身者のはしくれとして気になって調べてみましたが、名古屋にある(株)メイエレック社の折損防止装置に酷似しています。2枚目の写真の黒い柱状のものがゴム製でこのゴムが遮断機のバーに水平方向の力が働いたときに変形してバーの破損を防ぐ役目をしています。ということで本体部分とその先のバーの部分は固定されておらず、ゴムを介してつながっています。ところで問題の装置は揺動防止装置というもので、バーが直立するとこのブラブラしたものが本体につけられたガイドの間にはまり込んで横揺れ縦揺れを防止するもののようです。詳しくはhttp://www.meielec.co.jp/idea/original/seson/seson_main.htmをご覧ください。「遮断」されたお話にまた首を突っ込んで失礼しました。
大津の86様
メイエレック社とは判りませんでした。ご指摘の通りだと思います。たかが遮断機、されど遮断機ですね。安易に「遮断」してはいけませんね。ありがとうございました。
西村様、1900生様、大津の86様、
結論が出たようですね。これで恥をかかなくても良くなりました。
それでは、お後がよろしいようで。
小生の散歩コースの一つ、JR須磨駅東側の千守踏切で件の器具銘板を見たら、メイエレックでした。車が閉じ込められたらそのまま前進せよとあります。昔なら竹竿で、折れた時の用意に予備棹が備えられていたもんですわな。何やら締まり掛けたドアに無理やり割り込んだようですんまへん。それにしても、最近ではもっともコメントが続きまくったケースではありますな。
湯口先輩様、
ホームカミングデーでは失礼しました。
わざわざ踏切までご足労をお掛けしまして申し訳ございません。
結論は、大津の86氏のお説通り、揺動防止装置で正解のようです。見ていれば踏切が上がった時に鐙型のブラブラが、棹の根元に付けられた「コ」の字型の金具にはまって棹の左右動を止めています。
何はともあれ、昨今は街の素人目もバカには出来ないと言うことです。
これに似た「これは何に使うのか?」と言うモノが他にもありそうですね!
ご投稿の皆様
最初の投稿から二転三転、一旦は振り出しに戻りかけたため、その後暫く閲覧しない間に、なんとコメント数が14件に激増していてビックリしました。
丹念に追及・調査して頂き詳しくお教えいただいた皆様、ありがとうございました。とりあえずの説明はできるものの、深く詳しくは知らないという流儀なので、皆様にお手間を取らせてしまいました。
次から踏切待ちをするときにはじっくり観察してみます。
ところで、こういう「これな~に?」をテーマにすると、デジ青炎上間違いなしになりますね。