半世紀前の山陽電軌、併せて街の新旧対比(2)

半世紀前の下関市街を駆け抜けた山陽電軌の電車たち。前回は彦島口から出発して、魚の街下関市中を通り、唐戸交差点まで来ました。今回は唐戸から車庫のあった東駅までと、長関線の終点長府駅、途中の海岸べり壇ノ浦付近を眺めます。引き続き下関市街の現在の姿をgoogle Earth て懐かしんでみました。
▼唐戸電停の200型202号。三角交差点tの北側頂点の位置です。東駅への折り返しもできました。右手後方は商店街。 06517
▼広島相互銀行(現在の山口銀行)、南部町(なべちょう)付近を行く市内線下関駅行き512号。 06519
▼同じ地点の市内線彦島口行き812号。 電車の後に古めかしい建物がありそう。06521
上の画像の812号車は、主要電気設備と台車を、(右)の三重交通神都線より譲受けた532号から調達、新調の車体に乗せたもの(1962年ナニワ工機製造)。532号の車体は、車庫の隅で倉庫代わりに使用されていた。下の811号も同様に531号のものを使用しました。

▼同地点で811号。 06520

▼映画館の名前が山陽映画劇場と読める田中町付近、現在は無くなっています。
電停西之端(にしのはし)の市内線唐戸行き501号。 06524
▼(下左)一つ上の画像広島相互銀行は幾多の変遷を経て現在は山口銀行に。
(下右)映画館の近所に神社があったのを覚えていまして、五穀神社を見つけました。映画館は消えて三角公園に変わっていました。Google Earth より
▼田中川を挟んで両岸に線路があった。渡るに危なっかしい木橋が架かっている、上田中町。電停西之端-新町一、市内線東駅方面行き206号 06529
▼(下左)田中川は見違えるばかりに。広い道路の中央にあるのは変っていません。
(下右)遠くに見えた教会も健在です。Google Earth より
▼貴船町3丁目付近、電停新町四付近の市内線彦島口行き単車115号 06530
▼貴船町4丁目付近を行く、市内線彦島口行き201号 06531

(右)ゆるいカーブと緩やかな坂、右手奥の民家。面影が残る。
Google Earth より

 

 
▼電停山之口の市内線唐戸行き206号。後方左手の建物は当時の国立病院。元陸軍省の土地に建つこの病院はその後場所を移転し、現在は民間の病院に衣替えとか。 06532

▼東駅に近づき、専用軌道を行く市内線彦島口行き513号 06533
▼東駅風景、停車中の511号、左手にバスの車庫、左奥に山陽電軌の車庫がありました。06534
(右)現在の東駅付近。頭上は道路立体交差用の高架橋。北西方向に斜めの道路は昔のまま。左手奥のバス・電車車庫は陰も形もない。
Google Earth より

 

▼東駅そばの車庫風景、101号をはじめとする単車群。06601
山陽電軌は、東駅から専用軌道で山陽本線をオーバークロスし、金比羅経由で幡生まで通じていました。撮影に出向かなかったのを今になって後悔しています。この後、東駅から乗車して唐戸で乗り換え、長府駅前に向かいました。長府駅からは風光明媚な壇ノ浦付近で撮影して歩き下関駅方面に戻りました。

▼長関線の終点、長府駅前。駅直前で複線から単線になる駅。元は島式ホームで両側に発着線があったようです。 06602

▼壇ノ浦付近を行く長関線長府駅行き502号。 06605

 

 

 

 

 

 


(右)上とほぼ同じ場所と思われる。橋は関門橋で、中国・九州道を結ぶ自動車道です。
Google Earth より

 

 

▼関門海峡と対岸の門司港付近を右手にを見ながら、壇ノ浦海岸を行く長関線長府駅行き702号。 06603

▼壇ノ浦付近から長府方向を眺める。右手は関門海峡と門司港付近。 Google Earthより

山陽電軌は1971(昭和46)年廃止されましたが、画像に登場した、700型701、702、704号と801~804の合計7両が、四国の土佐電気鉄道に譲渡されて行きました。現在も活躍しています。700型が一時期、山陽電軌時代の塗装に復元されたと聞きます。

途中下車して山陽電軌を訪れた後、国鉄下関駅に戻り、三週間にわたる九州旅行を始めたのです。

半世紀前の山陽電軌、併せて街の新旧対比(2)」への2件のフィードバック

  1. tsurukameさま
    700形が土佐電へ移ってからは何度か見る機会があり、独特の風貌が、写真では撮ったことが無いが、確かに下関駅前から乗った電車だと思いました。下関駅は、山陽電軌が廃止されてから、駅にクルマが暴走してきた大事故があったり、駅舎が全焼したりと、いろいろなことがありました。駅舎が建て直される時、思い出文集の募集があり、私も文集に載せてもらったこともありました。思い出の駅のひとつとなりました。
    本欄では今昔対比をGoogleEarthを駆使して行う方法にも括目しました。下関は序の口で、これから3週間の九州旅行が始まったとか、続編を期待しています。

  2. 青信号特派員様
    コメントありがとうございます。訪問や乗車機会があっても、つい撮影を後回しにしたり、忘れてしまったりの経験が私にも沢山あります。

    話変りますが、現在の様子を撮影に出かけず、Google Earthで済ます横着をやっていますが、同じ場所を特定できても、昔と同じアングルでは無理ですので、本当は出かけなければいけませんね。今、長崎電軌を編集中です。

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