北欧の旅2(フィンランドの鉄道)

前回の投稿からずいぶん日がたってしまいました。3月に行った北欧旅行の続きです。蒸し暑い日が続きますが、雪景色で少しは涼んでいただければと思います。
フィンランドは日本と同じ程度の33.8万㎢の国土に約550万人が暮らしており、その国鉄であるVRは路線長5944㎞(2013年現在)でヘルシンキを中心とした南部に集中しています。ロシアと同じ軌間1524㎜(厳密にはロシアは1520㎜ですが、相互運行可能です。)のため、ヘルシンキからはモスクワ、サンクトペテルブルグへ、直通列車が走っています。↑ サンクトペテルブルグ行アレグロ。アルストム製sm6型

最高速度200kmを超える列車はありますが、高速新線ではなく、表定速度も最速区間で140㎞程度です。最初に利用したのは2015年に開通した空港とヘルシンキを結ぶリングレール、スイス製の車両が10分おきに走っていてI線P線のどちらに乗ってもほぼ同じ時間でヘルシンキ中央駅に着くため、実質5分おきのフリークエントサービスです。↑ リングレールを走るスイス製sm5

この他ヘルシンキ近郊は電車、長距離列車は機関車牽引の客車列車が走っています。
↑ フィンランド鉄道博物館に行くときに乗ったスペインCAF社製、sm4型↑ ヘルシンキ駅で見かけたフィンランドValmet社製sm2型

翌日はヘルシンキから昼間の特急列車に乗車し、北極圏の入り口ロバニエミに向かいました。ヘルシンキ9:27発IC23はオウルまでの680㎞を途中6つの駅に停車し、約5時間半で走ります。5両編成の車両はオール2階建て車両で、レギュラーシート車3両、エキストラ車、ビュッフェカー各1両の構成になっています。
↑ ヘルシンキ駅で出発を待つIC23、機関車はスイスSLM社製のsr2型、SLM社はその後2度の買収を経て現在はボンバルディア社の部門となっている。
座席は4人掛けテーブルを中心にいずれも集団お見合いタイプですが、ビュッフェカーの2階は特別で、片側の座席は1人掛けで窓の方を向いています。予約の時にこの席を取りたかったのですが、人気なのかすでに売り切れていました。
↑【座席車1階】犬のマークのところは動物同伴ができます。左のAの部分は車いす用だったと思いますが確認できていません。(VR HPより)
↑【座席車2階】固定式の集団見合い型で、サイトを見ればどちらが進行方向かわかります。もちろん進行方向向きの座席を選びました。(VR HPより)
↑ 【ビュッフェカー1階】(VR HPより)
↑【ビュッフェカー2階】(VR HPより)
↑ ビュッフェカーの2階、窓の方を向いた座席とその反対側4人掛けの椅子にはすべてテーブルがついています。
↑ ビュッフェカーの内部、メニューはサーモンスープ、サラダ、朝定食など数種類だけでした。
ちなみにこれらの予約はVRのサイトで登録した後、すべてオンラインで購入することができます。料金体系は少し複雑で、長距離路線には基本料金の他セービングチケットという割安のチケットがあって、残席数や曜日によって変わるのか値段はまちまちです。今回乗車したヘルシンキ→ロバニエミ間は基本料金80€に対して私の購入したのは38.9€と半額以下でした。65歳以上には20%のシニア割引があるものの、セービングチケットの方が断然お得となります。
↑ 車内はWiFiが使え、各座席に電源がついています。軌間が広いのもあって乗り心地は良く、揺れもあまり感じません。
ヘルシンキ出発時に7割程度の乗車率だったのが2つ目のTikkurillaでほぼ満席になりました。これからはほぼ1時間に1回の停車で、車窓は針葉樹林帯で人家はあまりありません。
↑ フィンランドは森林の国で材木を積んだ貨物列車が行きかいます。
終着駅のオウルには5分ほどの早着、ホームの向かい側にはロバニエミ行きの2両編成の2階建て車両が停まっています。多くの人はヘルシンキから到着した列車からの乗り換え客で、ここから乗る人は少ないのか、15:03発のところ15:00になってないのに発車してしまいました。
↑ オウル駅で乗り換えたロバニエミ行きIC413ロシア製sr1型機関車が牽引
オウルを発車してから2時間の乗車で北極圏の入り口ロバニエミには17:17分着、8時間ほどの列車の旅を堪能しました。

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