癒しの島 台湾鉄道2019年春の旅 Part 7 再び淡海トラムを撮る

▲ 淡水站の先に留置展示されていたBK10形BK-20号機の蒸気機関車。
BK-20号機はイギリスから輸入した2-4-2 (1B1) の車軸配置タンク式蒸気機関車です。A8形と称され、大きさや性能が手ごろで使いやすかったことから、国鉄では国産も含めて複数メーカーから改良型を大量に導入し、私鉄などにおいても同系車が数多く導入され、国鉄からの払下げ車も長く使用されました。改良型も含めた総量数は157両余りにも達した明治時代の代表的な蒸気機関車です。台湾でも18両が導入されています。

【 淡水線 】
日本統治下となった1895年(明治28年)先に開港した台湾第1の良港、基隆港は水深浅く本船は埠頭よリ2海里以内に停泊することは出来なく未設備でしたので台北まで約20㌔にある淡水港が主要港として使用されていました。中国南部との交通貿易の要衝でありました。しかし台北までの輸送はジャンク船や汽船による水運が占めていました。清代に建設された基隆~台北99㌔の改良増強及び新竹への縦貫線延伸を進める軍部としては鉄道による経済的重要性を重視して当初の計画にはなかった淡水線の建設に着手し1901年(明治34年)8月25日に21.2㌔を開業させました。

貨物輸送線を主体として順調に歩み出した淡水線でしたが淡水河の土砂堆積が進行し大型船舶の運航が困難となり、また基隆港が整備されたことから淡水港の重要性は急速に失いました。貨物輸送の不振に陥った淡水線ですが、北投温泉への湯治客輸送の需要が高まり、当時の道路輸送の未熟さもあり、1916年に新北投線を建設開業させて旅客輸送中心に経営転換は行われ継続されました。
しかし自動車輸送の発展と
1966年に6車線快速公路が完成すると利用客は激減し、MRT化に切り替えられることになり1988年7月15日に終焉を迎えました。

第5日目 3月18日

8:05 帰国される皆さんが出発された後、千住のヤスベーと私はゆっくりと朝食をとってから台北へ向けての出発です。

▲ Jホテルの朝食です。宿泊料952TWD(約3,522円)の格安ホテルですのでまあまあの品数です。

① 高雄8:56(區間車3158次)⇒9:11 新左營
▲ 9:34 高鐡左營できっぷ購入ですがご覧の通り長蛇の列です、自動販売機でクレジットカードで購入しました。
始発駅ですので自由席を選択です。

千住のヤスベーさんは淡水トラムの撮影が目的で淡水に宿をとられました。私も次の日は台北から帰国ですのでご一緒させていただくことにしました。

② 左營 9:55(高鐡116次)⇒11:29 台北
③ 台北站 11:35(台北MRT)⇒11:57 北投

台北站で台北MRT淡水線に乗り換えて淡水へと向かいます。
▲ 11:59 今回も北投止まりのMRTです。しばらくホームから発着を撮りました。

▲ 12:14 新北投への支線列車も来ました。これを撮って切り上げです。

④ 北投 12:24⇒12:39 淡水

▲ 台北MRT淡水線が置き換え開した1997年3月28日に同時開業した淡水站です。2018年度の利用客は39,386人と多くの観光客でにぎわっています。駅前に静態保存されているのが冒頭のBK-20号機の蒸気機関車です。

駅前の宿「LocomotiveHomestay」にチェックイン後、食堂探しです。

▲ 13:32 駅前の街角食堂に入ってワンタンメンを注文、美味しくいただきました。

⑤ 淡水 (台北MRT)⇒14:12 紅樹林

▲ 淡水から1駅乗車して淡水トラムへの乗換駅紅樹林に到着。

▲ MRTのホームからもトラムの入線が見えました。

◀ トラムには1日フリーきっぷ(50TWD=約185円)があるそうで
1階の分り難いところにある窓口で購入です。

▲ 14:24 今日も賑わう淡水トラム紅樹林站です。1131~1135編成です。

▲ 車内はご覧の通りの込みようです。先頭車からの車窓を楽しみます。

▲ 14:55 約30分の乗車で終点の崁頂に到着。今日もホーム先には留置車両が置かれていました。たくさんの降車客がありましたが周囲に観光地はありません。殆どは台北で初めてのトラムに乗り鉄されるお客だったようです。

▲ 15:07 崁頂~淡海新市鎮 黄色の舗装がされた各交差点には安全監視員がトラムの走行を見守っています。1011~1015編成です。

▲ 15:20 分岐線が建設中の濱海沙崙交差点は上下のトラムがすれ違いを見せてくれます。1061~1065編成です。

▲ 15:34 次のトラムがやって来ました。この交差点の車の走行は多くはありませんが2名の安全監視員が常駐しているようで走行指示をしています。1061~1065編成の返しです。

▲ 15:48 濱海沙崙~濱海義山 紅樹林行きの1131~1135編成が来ました。

▲ 16:02 反対側に移動して濱海義山を発車した崁頂行き1011~1015編成を撮ります。
▲ 16:07 濱海沙崙~濱海義山 再び通りを渡って紅樹林行き。トラムの運転間隔は5~20分でマチマチで、起点・終点駅での時間調整はないようです。1131~1135編成です。開発中のこの地区です。今は走る車も少なくかぶらずに撮れますが数年もすると歩道からの撮影は厳しいでしょうね。

▲ 16:39 紅樹林行きの1061~1065編成が駆け上がっていきました。

▲ 16:42 濱海義山~淡水行政中心 高架区間と地上区間の分岐点の交差点の安全監視員は前回と同様のおば様でした。許可をとって後ろから撮影しましたが運転手からは警笛の嵐でした。崁頂行き1131~1035編成です。

▲ 16:44 交差点の歩道にはピザ屋のトラック屋台が出店していました。焼き窯は本格的な造りで美味しそうに見えましたので1つ買って千住のヤスベーと一緒に食しました。お味はまずまずです。

▲ 17:13 淡水行政中心站で駅撮りです。崁頂行きの1061~1065編成です。

▲ 17:13 紅樹林行きの1131~1135編成に乗って移動です。

▲ 17:20 淡水行政中心~新市一路 崁頂行きの1031~1035編成とすれ違いです。

▲ 17:35 夕暮れが迫る淡金鄧公の跨線橋から撮ることにしましたが金網が邪魔して持っていますレンズでは抜けません。コンデジでの撮影に切り替えました。1011~1015編成が紅樹林へ向かっていきました。
【DATA】NikonCOOLPIX P310 1/640秒、F3.7、ISO1400

▲ 17:49 崁頂行きの1011~1015の編成です。一応撮れてはいますが拡大するとかなり荒れています。これ以上は難しそうです。
【DATA】NikonCOOLPIX P310 1/640秒、F4.0、ISO1600

▲ 17:51 気の毒に思われたのか同じカメラを使っておられる千住のヤスベーからこれを使ってみてはと助け船が出ました。単眼の35㎜F1.8の明るいレンズです。
口径が小さく金網にすっぽりと収まりました。紅樹林へ向かう1061~1065編成の後追い撮影です。
【DATA】NikonD500 1/640秒 F1.8 ISO800 -0.3段

▲ 18:04 崁頂行きの1031~1035の編成です。日没となって急速に暗くなってきました。バックに夕焼が出れば良かったのですがもう期待した写真は撮れそうになくなってきました。
【DATA】NikonD500 1/640秒 F1.8 ISO1250 -0.7段

▲ 18:05 続いて紅樹林行きの1031~1035編成が来ましたのでもう1カットです。車内の明りが見える1枚になりました。千住のヤスベーさんありがとうございました。これで切り上げです。
【DATA】NikonD500 1/640秒 F1.8 ISO1250 -0.7段

▲ 18:19 ホームに戻ると外は夕闇に包まれていました。入線して来たのは1031~1035編成の崁頂行きです。
【DATA】NikonD500 1/400秒 F3.5 ISO8000 -0.3段

▲ 18:20 紅樹林行きの1071~1075編成が来ましたのでこれに乗って引き上げです。

⑤ 淡金鄧公 18:20(淡海トラム)⇒18:26紅樹林(台北MRT)⇒18:38淡水

▲ 今夜の宿LocomotiveHomestay」です。宿泊料は5,000円強と結構するのは観光地料金なのでしょうね。駅前で便利ですがフロントはなく民宿です。二人で泊るなら北投温泉の旅館の方が良かったですね。

一旦ホテルに戻って海岸沿いと淡水老街を散策します。
▲ 土産物屋もたくさんありますがこれは何かと思ったのが「鉄蚕」です。

ピータンかなと思ったのですが、ウズラやニワトリの卵をオリジナルブレンドの漢方を入れた醤油で3時間煮込み、その後、風にさらし乾かします。これを1週間毎日繰り返し、ようやく完成するのだという事で淡水の名産品なのだそうです。
ゴムのような歯ごたえが、通常の煮卵と比べてかなり硬いことから「鉄の卵」「鉄卵」とも呼ばれるいます。
これは珍しいと買いました。

その後小籠包屋台を見つけて食しましたが冷凍ものを蒸したものでした。これなら坊寮站前の屋台の方がその場で手作りで美味しいに決まっています。
明日はいよいよ帰国ですが私は成田に着いて羽田に移動して鹿児島へと向かいます。
Part8へ続く

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