私の好きな電気機関車たち   ⑩

東北の赤い電機

久しぶりの掲示板投稿になりました。なかなか投稿頻度は上げられませんが、セッセと投稿を続けます。「電気機関車」シリーズ、前回はED70を紹介しましたが、赤い色に塗られた交流電機は、線区、周波数の違いで、多くの形式があり、とくに交流線区が多岐にわたる東北地方には、さまざまな交流電機が見られました。

東北本線の電化は黒磯を境に、北は交流50Hzと決定されて、昭和34年7月に黒磯~白河が開業した。北陸線用として、すでにデビューしていたED70をベースに50Hz用として、さらに高性能化したのがED71である。まず1~3が、別々のメーカーで先行試作されテストされ、写真の1号機が量産車として選定され、昭和35年の福島電化用に量産機が41両、さらに蒸機置換用として11両が新製され、全部で55両が揃った。昭和39年には寝台特急「はくつる」が登場、黒磯~仙台で、鶴をあしらった青いヘッドマークを輝かせた。その後、後継のED75がデビューし、活動範囲は狭められていくが、昭和57年まで働き、同じスタイルのED70より長命だった。写真の試作1号機は、当時貨物の補機専用に限定使用されていた。ED71 1 福島 (昭和46年9月)

試作車のED931を、量産化されたED77に編入し、ED77901となった。最初は作並区にいたが、磐越西線用に転属した。福島区に配置されて、ほかの量産型のED77とともに磐越西線で使用された。ED77 901 会津若松(昭和46年9月)

 

直流、交流に分かれていた仙山線を全線交流化、さらに磐越西線の電化も進められ、さらに軌道の弱い線区の電化も見越して、中間台車つきのB-2-Bで先行試作されたのが、上掲のED931だった。各種試験のち、量産化されたのがED77で、1~15、901の16両となった。

 

ED78 1が牽く仙山線の832レ、ED78は、奥羽本線、仙山線用として1~11、901の12両が製造された。中間台車を入れたB-2-Bの軸配置だった。作並(昭和46年9月) ED78のEF版とも言えるEF71、車体長18.5m、交流専用機としては最長、堂々のスタイルだった。当初は福島~米沢の勾配区間、通称「福米線」の補機専用だった。とくにDC特急「つばさ」の前補機として有名だった。EF71 10  米沢(昭和46年9月)

33‰勾配が連続する奥羽本線の福島~米沢の板谷峠は直流電化だったが、昭和43年10月、米沢~山形が交流電化されたのと同時に、交流化された。抑速ブレーキを備えた初の勾配線区用の交流機として、先行試作車のED941が造られた。量産は、板谷峠越えはED+EFの重連として、ED94を量産化したED78と、EF形はEF71として登場、ED78は福島~米沢~山形、さらに仙山線で本務機として、EF71は福島~米沢の急勾配区間の補機専用と区分されたが、のちに両形式は区分なく使用された。

ED75は、交流電機の標準形式として、昭和38年に試作2両が製造されて以来、増備を重ねて288両が北海道から九州まで活躍した。定期列車の運用は終了しているが、現在でも工事列車の牽引などで5両が残っている。多くの派生番台があり、写真の1000番台は、昭和43年10月改正で特急列車を牽くようになり、特急旅客・貨物用のP形として、1001~1015が製造された。ED75 1008 八戸(昭和47年2月)

昭和46年10月に奥羽本線秋田~青森が交流電化された。翌年には羽越本線の電化が予定されていて、両線用に、塩害に対する装備付きの700番台として701~791の91両が造られた。雪害も考慮して小型のクロスパンタになっている。のちに青函トンネル専用のED79に一部が改造された。ED75 703 弘前(昭和46年9月)

 

 

 私の好きな電気機関車たち   ⑩」への9件のフィードバック

  1. 探したらありました!ED931が。
    撮影場所は花巻ではないかと思うのですが、みなさん、いかがでしょうか?夕方で薄暗く、ほぼ開放状態でスローシャッターのため、ボケブレで投稿を迷ったのですが「記録性」優先で思い切りました。

    • 米手さま
      これも貴重な写真ですね。ED931は昭和40年に新製されて、昭和43年には、量産型のED77と同じスタイルに改造、編入されています。わずか3年間だけ見られた、東北では珍しい、非貫通型の交流機の姿です。

  2. ED71は東北新幹線の暫定開業前に東北本線を撮影に行ったときに重連でクの編成を牽引する姿を見かけ運用や時間がわからないながらもヤマを張って撮影していました。福島周辺も通勤時間帯の区間列車も牽引しており数枚記録を残すことができました。ED75も好きでしたがED71にはより惹かれるものがありました。

    • 893-2さま
      やっぱり交流機は、カラーに限りますね。しかも重連で、赤い「ク」を連ねた姿には一体感があって、絵になります。交流機にはいろいろな外観がありましたが、私もED70、71のように、前面が平面でやや斜めになった、DF50にも通じたタイプがいちばん好きです。

    • ヘンなものを見つけましたが、乗務員扉を開けて降りて来た機関士のその姿からは、立ち○をしているように見えます。昔は何事もおおらかでした。トイレするため無人運転をしていた新幹線の運転士に見せてあげたいです。

  3. 気がつきませんでしたが、言われてみたら確かに!
    そこで門外不出の作品を思い出しました。
    元祖『立ち○』

  4. 客車のトイレで用足ししたところで、どうせバラスにぶちまけなんで一緒ですよね 

    今なら炎上ものかも  コンプラも大事ですが、スマホで撮ってすぐ投稿て風潮はどうも違和感を感じます

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

wp-puzzle.com logo

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください